「LANA」──記憶と記録を巡る物語 Jazzin’park×村上来渚(GEM)対談

「LANA」──記憶と記録を巡る物語 Jazzin’park×村上来渚(GEM)対談
「LANA」──記憶と記録を巡る物語 Jazzin’park×村上来渚(GEM)対談

画像、左から・栗原暁(Jazzin’park)、村上来渚(GEM)、久保田真悟(Jazzin’park)

2012年12月、特設サイトと共に発表されたプロジェクト・TOMOSUKE×Jazzin'park presents「LANA」

「BEMANI」シリーズをはじめ、数々の名作タイトルへの音楽提供で知られる〝ゲーム音楽業界のマエストロ〟ことTOMOSUKEさん。2006年からユニットとして活動をはじめて以来、常にCDショップやiTunes Storeでジャパニーズ・クラブチャートを賑わせてきた、クラブミュージック界のホープ・Jazzin'park。「LANA」は、彼らが楽曲制作する音楽を主軸に、映像・ラジオドラマ・Web上で公開された登場人物による手記といった媒体をまたいで展開されていった。

登場するのは、ハードディスクの少女・LANAと、それを研究する教授とその助手。そして、LANAの心情を綴る女性パートのボーカルを担当するのは、GEMのメンバーとして活動中の村上来渚(むらかみらな)さんだ。

また、LANAのキャラクターデザインにはイラストレーターのあさぎりさんを迎え、映像は映像制作会社のflapper3が手がけている。

エレクトロポップな楽曲と美麗なビジュアルが「LANA」の世界観を補い合い、村上来渚の年齢に不釣り合いな憂いのある歌声に乗せて、音楽を越えた物語を奏でている。
既に、「LANA」関連楽曲として6曲がiTunes Storeで配信され、アーケード用の音楽ゲームにも提供されてため、全国のゲームセンターでプレイすることもできる。

そして、今回、新たにアルバムとしてそれらが一つに収録された「LANA」が7月24日(水)に発売となる。

7月24日(水)発売のアルバム「LANA」のジャケット (c)2013 Konami Digital Entertainment, (c)TinyVoiceProduction

そこで、LANAパートのボーカルを担当した村上来渚さん、Jazzin'parkの栗原暁さんと久保田真悟さんのお二人を招き、お話をうかがった。

※7月29日日、flapper3・Yakoさんとあさぎりさん、そしてTOMOSUKEさんも交えた記事を公開いたしました

〝ハードディスクの少女〟が生まれるまで

──「LANA」は、元々どのようなきっかけで企画が立ち上がったのでしょうか?

栗原暁(以下栗原) 僕らは以前、「walk with you」「cosmic agenda」など、TOMOSUKEさんのBEMANI楽曲アレンジを担当させていただいたことがあります。それで、次は何か面白いコラボができないかというお話をしていたんです。

久保田真悟(以下久保田) ただ楽曲を一緒につくるというだけではなく、もっと広がりのある展望で、映像を含めた企画をやろうということになったんです。

栗原 色々話していく中で、音楽と映像が一つの物語を紡ぐ、大きなプロジェクトというアイデアになって。じゃあ、一緒にやってくれる映像作家さんはどなただろうと考えて、Jazzin’parkの「perfect blue」という楽曲(TVアニメ「ドラゴノーツ-ザ・レゾナンス-」OP)のPVをつくっていただいたことがある、flapper3のYakoさんにご相談にいったんです。

久保田 そう、TOMOSUKEさんと一緒にYakoさんの事務所を訪ねた。そこで色んな本や映像、イラストを見せてもらいながら、どういう映像で、どういうイラストのテイストにするかを話し合う中で、具体的な世界観が決まっていきました。Yakoさんにご提案いただいたイラストレーターのあさぎりさんもピッタリだったよね。

栗原 全体像はTOMOSUKEさんと僕らだけではなく、制作ディレクターの太田(奈美)さんとも相談して組み上げました。ラジオドラマの脚本や助手の日記は、脚本家の酒井臨さんに担当していただいて、それを見て音楽にも反映することもあり、進みながらどんどん固まっていった感じです。

あさぎりさんによる「LANA」のメインビジュアル  (c)2013 Konami Digital Entertainment,(c)TinyVoiceProduction

──ストーリーも世界感も決まって、音楽制作にも入っていく中で、どのタイミングで村上さんが参加されることになったんですか?

栗原 その時点では、その物語のヒロインとなる「ハードディスクの少女」のイラストと、彼女のボーカルを誰にするかということが決まっていなくて。年齢は幼い設定だったので、同年代の女の子に歌ってほしいという希望があって、いくつかの事務所からデモ音源をいただいたんです。やっぱりボーカルは大事な部分だったので、色んな方のデモをTOMOSUKEさんと聴きました。でも、理想的なボーカルがなかなか見つからないという時に、来渚ちゃんの所属するiDOL Streetの方々のデモも聴いて、その中に来渚ちゃんがいた。

久保田 来渚ちゃんは、声質が圧倒的に良かった。その年齢でしか出ない声って絶対あって、来渚ちゃんは、僕らが思い描いていた少女の声とピッタリでした。どこか、やくしまるえつこさんに通じるものがあるという意見もあったんですよ。

村上 そうなんですね、初耳でした……!

久保田 それで来渚ちゃんに依頼して、どうしても外せない仕事があった(栗原)暁以外、TOMOSUKEさんたちとテストレコーディングに立ち会ったのが、最初の出会いですよね。

村上 (テストレコーディングのことは)よく覚えてます。去年だから、中学3年の時だったんですが、まだiDOL Streetのストリート生で、そのレコーディングが人生で初めてのレコーディングだったんです。しかも、歌うのは私一人で。スタジオに入ってみて、「自分の声ってこう聞こえるんだ」とか、何度も歌って「ここだけ録らせて」ということもあって、ぜんぶ初めての体験でした。めっっっちゃ緊張しました(笑)。 ──そうですよね、初めてのレコーディングがいきなり1人だったんですもんね(笑)。

久保田 緊張していたせいか、僕らが「ここはこうして下さい」とディレクションすると、その度にしばらく間を置いてから「……はい」ってお返事していたのをよく覚えています(笑)。

村上 なんか、頭で考えてから返事しちゃってました。もうほんとに緊張していたので……私、すごく人見知りもする方で。

久保田 歌はしっかりしていて、初めてとは思えない上手さだったので、不安だったとかではないですよ(笑)! 自分が歌うことになる曲としての印象はどうでした?

村上 はじめの「LANA - キロクノカケラ -」は、自分が今までに歌ってきた曲と全然違う雰囲気でした。寂しいというか、孤独な感じやなと思いました。

栗原 あ、関西弁になってる(笑)。

村上 あ(笑)。意識してないと出ちゃいます、「LANA」のレコーディングとかお仕事の時くらいしか東京にこないので。

──むしろ大阪弁でお願いします(笑)。

久保田 話を戻すと、まさに今来渚ちゃんが話してくれたように、「LANA」の曲は、ポップだけどただ突き抜けて明るいというわけじゃないから、来渚ちゃんの陰のある声がすごく合っていました。

村上 ありがとうございます。私にとっては、とにかくすごい新鮮でした。iDOL Streetでは、歌って踊ってというスタイルだったし、自分の素の声をこんなに前に出して、一人でじっくり歌って、それが曲になって人に聴いてもらうというのが初めての経験だったので。 栗原 いつもは全体の中の一人だけど、完全に自分一人の声がフィーチャーされるわけですからね。

──村上さんはそれまでは、iDOL Streetの中で、w-Street OSAKAのストリート生だったんですよね。12年の夏頃から「LANA」が動き出してから、12年末にはiDOL Street第3弾アイドルグループとしてGEMの結成メンバーに抜擢されて、13年春からは高校生という、何かと状況も変わった時期だったのかと思います。

村上 そうですね。「LANA」に声をかけてもらったのは、GEMの結成発表の数ヶ月くらい前だったので、それからGEMの活動も始まって、去年から今年にかけては特に色んな変化がありました。

栗原 最初に録った「LANA - キロクノカケラ -」と、最後の「LANA - セカイノハズレ -」では、年齢的な声変わりなのか、やっぱり何となく声も違っている気がしました。

村上 自分ではあまり声変わりは意識していなかったんですが、ボイスレッスンはストリート生の時から受けていたのと、「LANA」が決まってからは、個人でも歌の練習をするようになりました。

栗原 たぶん、僕らは来渚ちゃんとは月に一度会うか会わないかくらいだったので、微妙な変化にも気付きやすかったのかも。「LANA」は、LANAという少女の成長の物語でもあるので、偶然ですがそれも本当にピッタリでした。

音の連なりが音楽になる

──最初に「LANA」への参加を聞いた時のことは覚えていますか? 村上 資料をいただいて見せてもらったんですが、主人公の女の子の役で、しかも自分の名前がプロジェクト名になっていて……嬉しいと言うか、ビックリしました。

──印象的なお名前ですが、『未来少年コナン』からとられたんですよね?

村上 お母さんが『未来少年コナン』が大好きで、そのヒロインのラナちゃんが可愛くて、私に名前を付けたんです。私の綴りは「RANA」なんですが、そのヒロインは「LANA」なので、お母さんも私も、小さい頃から、「LANA」の方で書いてしまっていたんです。それで、今回も「LANA」だったので、そこでも驚きました。
(編集部:「LANA(ラナ)」はケルト語で「調和・魅惑的」という意味を表す言葉)

久保田 ボーカルを誰にしようかというのと、タイトルをどうしようかと悩んだタイミングが一緒で、来渚ちゃんにやっていただけるなら「LANA」でという話になった記憶があります。

栗原 あまりに素敵な名前だったから、「これがいいんじゃない」って。

久保田 あさぎりさんのLANAイラスト案があがってきたのもほとんど同時だったよね。6パターンぐらいあって。来渚ちゃんの最初のレコーディングの時に、「この中の女の子のどれがいい?」と聞いた覚えがあります。

村上 はい、「一番好きなのは?」と聞かれて、前髪が短いバージョンと長いバージョンで悩みました。あと、メガネかけてるかどうか(笑)。

栗原 僕だけメガネを推したんですが、メガネは結局なしになりました(笑)。全体としてのイメージビジュアルに関しては、TOMOSUKEさんが、廃墟とか、どこか朽ちた雰囲気がお好きだということで、その雰囲気やハードディスクの無機質な感覚を表現してほしいという話をみんなでしたんです。でも、あさぎりさんのイラストは、僕らの期待以上のもので、ただ退廃的なだけじゃない、どこか不思議な暖かみを感じる色使いが独特でした。それが、Yakoさんの手によって、完全に「LANA」という世界感を表現した素敵な動画になっていました。

──ディストピア的な世界観ながら、明るい色使いが幻想的な雰囲気を出していますね。

久保田 実は、僕はこれまで、二次元表現というものにほとんど馴染みがなかったんです。個人的にもアニメやイラストを普段から目にしていたわけじゃないし、Jazzin’parkとしてもそういうコラボってやったことがなかったので。だから、その良さを知っているTOMOSUKEさんや暁に任せていたんですけど、イラストが音と一緒になって映像になっているのを観た時に、今のキャラクター表現的な感覚、「この感覚が可愛いってことなんだ」というのがようやくわかってきました。

村上 自分もめっちゃ時代遅れなので、音楽でも、流行りとかわからないんです。けど、「LANA」の音楽を聴いた時と同じように、映像を初めて観た時も、言葉にすると、女の子が不思議な空間に立っているだけなんですけど、すごく自分の中に感じるものがありました。

──「LANA」は、映像もそうですが、ラジオドラマがあったり、特設サイトでは登場人物の思いが綴られている等、多面的な展開をしながら一つの物語を描くというプロジェクトです。女性パートのボーカルとして参加された村上さんは、どう感じていましたか?

村上 はじめは、物語自体、全部知っていたわけではなかったので、よくわからなかったところもあります。でも、レコーディングして曲ができて、お話が公開されていくうちに、「あ、こういうことなんや」って理解しはじめて、自分も物語を追いかけていきました。

栗原 「LANA」では、色んなヒントは散りばめているんですけど、はっきりとは明言しないような部分も残しておきました。助手の手記という形で綴った特設サイトだったり、歌詞だったり、ラジオドラマだったり。何かの答えを提示するんじゃなくて、それを受け取ったリスナーにあえて託すという構成をとりました。

──現在も、特設サイトでは映像やテキスト、ラジオドラマが無料公開され、楽曲もそれぞれiTunes Storeで配信されているので、ストーリーの詳細は是非そちらを体験してほしいのですが、ハードディスクの少女・LANAと、〝記録と記憶〟という研究にいそしむ教授、そして最初は何も知らない助手が語り部となるという構成になっていますよね。そのテーマは、どうやって生まれんでしょうか?

栗原 今回の企画は、アーケードゲームでも展開しようという話が当初からあったので、音ゲーということを意識したコンセプトとしてあがったんだったと思います。「BEMANI」もそうですが、音符で遊ぶ、楽しむということは、音に対しての何かしらの感情を抱くということでもある。それは、記録媒体としての音が連なることで、ある瞬間から記録ではなく人の記憶に結び付く音楽となるということとも一致していて。それで、「音楽をどう感じるか」というテーマを、音楽を軸とした物語でやってみたいなと。 久保田 何かの曲を聴いて、具体的な記憶がよみがえるということってあると思うんです。僕も、3・4歳ぐらいまで、父の影響で自分のターンテーブルを持っていたほど、レコードばかり聴いていた時期があって。でも、そんなにのめりこんでいたということ自体を忘れたまま小学校になって、たまたま中学に入る時期に入院してしまったんです。そこで、父が持ってきてくれたカセットウォークマンに入っていたビートルズやザ・ベンチャーズを聴いて、昔よく聴いた記憶があると思って写真を引っ張り出して見たら、好きなレコードのジャケットを持って写っている小さい頃の僕の姿があって。そこからまた音楽にのめり込んでいったんです。忘れてしまった大事な記憶を、音楽をきっかけに思い出すという経験は、僕らにもあります。

栗原 それいい話だな(笑)! ただ、テーマは本当に、みんなであーでもないこーでもないと話し合う中で決まっていきましたね。むしろ、少女をメインにしよう、というのはもっと早くから決まっていました。Yakoさんとみんなで話す中で、感情がない子を登場させたい、ということになって、そこからハードディスクをモチーフにすることになった。

村上 私のパートはLANAの気持ちを歌う曲ですが、最初は、歌詞の意味というか、LANAの言いたいこともあまり理解できなかったです。途中から「この子は女の子になりたいのかな」とか、最後はどうなっちゃうんだろうと思って、自分でも色々妄想しました。

久保田 そうですね、最初の楽曲の収録の時は、「何も考えないで歌ってください」と村上さんには伝えていたんですよね。

栗原 一曲目は、あえて無機質な雰囲気で、プロジェクト自体の説明に近い側面もあったんです。

──最初はハードディスクでしかなかったLANAに徐々に変化が起こるという点では、理解されていった村上さんの気持ちも歌に多少影響しているかもしれませんね。

久保田 ちょうど、最初の頃の来渚ちゃんの歌い方、歌にボーカルの表情がつかない無機質な感じが合っていた。それで、LANAの思いを形にした曲がだんだん人間味を増していくというのも、来渚ちゃんが「LANA」への理解を深めて考えながら歌う過程とリンクしていったのかもしれないですね。

栗原 でも、来渚ちゃんの 楽しみ方で良いと思います。別に、僕らが答えを持っているわけじゃない。全部ハッキリ書いてあったり、説明してあることって、そんなにのめり込めないという気持ちは、僕らの中にもあります。想像する楽しさもあるので、何かを押しつけるんじゃなくて、いい意味で曖昧さを残して、あとはご想像にお任せしたいですね。

「LANA」の世界

──TOMOSUKEさんとの楽曲の制作は、どのように進まれたのですか?

栗原 まず、みんなの中にあったのが、これまでTOMOSUKEさんとご一緒させていただいた音楽の流れは変えないということ。それぞれの良さをきちんと曲にしようというのは決めていました。つくり方自体は曲によるんですが、本当に何もないところから話し合ってつくったものもあります。

久保田 一緒にスタジオに入って、どういう曲にしようかという骨組みだけ相談したりつくってみたりして、その後お互いで進めたデータを交換して、ということもやりました。やっぱり、1曲目の「キロクノカケラ」が一番時間がかかったよね。どんな音楽の世界観にしようかから始まって、お互いこういう音楽がやりたい、ということの相談もあったので。

栗原 それ以降は、曲数を重ねるにつれてスピードが上がっていきました。役割分担も曲ごとに違って。打ち込みはどちらもしましたが、ギターとかベースとか含めて、実際に楽器の生音は(久保田)真悟くんが多かったです。鍵盤に関しては、TOMOSUKEさんが入れてくださいました。 久保田 TOMOSUKEさんを僕の家にお呼びして詰めの作業をしたこともあります。

──TOMOSUKEさんとの出会いで、お二人の中で変わった部分等はありますか?

栗原 普段、ユーザーとしては、ゲームにおける音楽をそれほど意識してプレイする方ではなかったんですが、TOMOSUKEさんと出会ってそれは変わりました。

久保田 以前、僕らがアレンジを担当したのは、TOMOSUKEさんのBEMANI楽曲だったんですが、改めて一から音楽を一緒にやるということになった時、その時には触れられなかったTOMOSUKEさんの音楽感や広い見識を勉強させてもらいました。今回、かなり深いところまで一緒にやらせていただけたので、「LANA」の中心である音楽にも自信があります。

──今回、TOMOSUKEさんだけではなく、作曲家・歌い手・映像作家・イラストレーター・脚本家といった、色んなクリエイターやアーティストが関わっているうちの一人として参加されてみて、いかがでしたか?

村上 普段、同じ年くらいのメンバーと一緒に活動しているんですが、色んな肩書きや年代の人の意見があわさった「LANA」に関わることで、「あ、そうなんや」って学んだことが自分に活きてくるということを経験しました。毎回、レコーディングに行くのがすごく楽しくって。

栗原・久保田 その言葉が聞けて良かった……! 

栗原 結局レコーディングの時くらいしか顔を合わせていないし、あまりこうしてゆっくり話す機会もなかったので。そもそも、これまでも、アイドルの曲を手がけることはあったけど、直接会ってレコーディングしてということはなかったですもん。

村上 ホントに楽しかったです。レコーディングが終わってから、帰って毎回曲を聴くんです。録音している時とは、聴こえ方も全然違う。それに、みなさんがその後に効果とかを入れてくださって、自分の声が重なっている部分とか、パートがあわさって一つの曲ができるということがすごく新鮮でした。

栗原 僕らもこういう音楽制作は初めてだったので、発見が多いです。ドラマや映画と違って、曲は単体で成立するものをつくるけれど、さらに複数の曲一つ一つが、プロジェクトという単位でつながるっていうのはとても新鮮で。物語の内容をどうやって音で表現するかというのも、新しい試みでした。

久保田 映像にしても、曲に対してこういう風に動きを付けてくれるんだ、とか、光の動きが音楽にイメージを与えていて、演出の仕方も見入ってしまうことがありました。それぞれ、その道の一流の方たちだったので、お互いに良い刺激をもらえました。

──7月22日には「LANA」の一連の楽曲がアルバムとしてリリースされますが、村上さんは、アルバムに参加するのも初めてですよね?

村上 はい、発売日を楽しみにしています。やっぱり、参加させてもらったタイミングも、自分にとってはすごく重要なんです。今、GEMのメンバーとしても歌を歌わせてもらっているんですが、音ゲー好きな人も「LANA聴いたよ」「良かったよ」って声をかけてくれるんです! アイドルの活動もすごく大事で、でも「LANA」に参加させてもらって、自分の歌の幅も聴いてくれる人も広がっています。だから、本当に参加させてもらって良かったです。アルバムが出たらまた自分でも聴いてみたいです。

久保田 既に、それぞれシングルとしてリリースして、多くの方に聴いていただいてます。やっぱりゲームの方から入ってくれたという人もいるので、それも嬉しい。けれど、元々繋がっている一つのプロジェクトだったので、ようやく、一つの形にまとめて出せるので、僕もリリースは待ち遠しいです。

栗原 全部繋がっているのを意識しながら聴くとまた印象が違いますからね。今回はsasakure.UKさん、ゆよゆっぺさんにリミックスもしていただいているんですが、TOMOSUKEさんと手がけた世界観とは違うものを表現してくれているので、ぜひそれも聴いてみてほしいです。


Jazzin'park(ジャジンパーク)
http://www.jazzinpark.com/
https://twitter.com/SatoruKuriharahttps://twitter.com/SingoKubota

栗原暁と久保田真悟からなる2人組ユニット。
2人それぞれが作詞/作曲/プロデュース/アレンジ/ボーカル/DJ/ギターをこなす。最新作はFrancfranc V.A「space program[PARADISE BEACH]compiled by Jazzin'park」「TakeShip - Five Years Self Cover Best」。近年では、Kis-My-Ft2/清水翔太/ET-KING/ナオトインティライミ/ももいろクローバー/SUPER☆GiRLS/柴咲コウ 等メジャーアーティストへの楽曲提供、ツアーサポート等も幅広く手がけている。


村上来渚(むらかみらな) // RANA MURAKAMI
http://ameblo.jp/idolstreet-gem/
https://twitter.com/avex_idol_gem

1998年1月14日生まれ。大阪府在住。

エイベックスによるアイドル専門プロジェクト・iDOL Streetの第3弾グループ『GEM』の正式メンバーとして活動中。「LANA」関連楽曲が初のソロボーカル作品となる。ホラー小説が大好き。


関連商品

TOMOSUKE×Jazzin'park presents LANA

発売 : 2013年7月24日
価格 : 1,500円(税込み)
発売元 : (株)コナミデジタルエンタテインメント
配信サイト : iTunes、「着信★うた♪」他

※「LANA - キロクノカケラ (sasakure.UK Framework Remix) 」Remixed by sasakure.UK、「LANA - ヒトリノウタ(Hurt inside Remix)」Remixed by ゆよゆっぺを、追加新録収録!

(c)2013 Konami Digital Entertainment, (c)TinyVoiceProduction

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