実写映画『キングダム』や『ヲタクに恋は難しい』など、数々の人気作品で主演をつとめる俳優の山﨑賢人さんが主演つとめる。
監督は映画長編『ソラニン』でデビューを果たしてから『フォルトゥナの瞳』『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』などの映画作品を手がけてきた三木孝浩さんが担当。
公開に向けて山﨑賢人さんは「原作とは違った映画ならではの設定も加わり、とても素敵な映画になっていると思います」と意気込みを語り、三木監督も「あの頃の自分と同じように心躍らせながら老若男女みんなで楽しめるエンタテイメント作品に仕上げたい」とコメントを寄せている。
日本で人気誇る『夏への扉』
小説『夏への扉』は1956年に、アメリカの作家であるロバート・A・ハインラインさんによって発表されたSF作品。ハインラインの代表作的と言えば、海外ではSF界の最も栄誉あるヒューゴー賞を受賞した『月は無慈悲な夜の女王』や『異星の客』、『宇宙の戦士』などが挙げられるが、特に日本では『夏への扉』人気も根強い。
例えば日本のSF専門誌『SFマガジン』が2014年に創刊700号記念で行ったオールタイム・ベストSFアンケートでは、『夏への扉』が8位を記録した。
こうした背景を踏まえると、『夏への扉』の初の実写作品が日本で製作されるのも頷けることだろう。
印象的な装丁からもわかる通り、本作では重要な登場キャラとして主人公・ダンとその相棒として猫のピートが登場する。
タイムトラベルものとしてもとっつきやすく、夏に読みたい珠玉の一冊として今でも日本では根強い人気を誇る猫SFだけに、どのように実写化作品されるのか早くも注目が集まっている。
映画『夏への扉』あらすじ
現時点で明かされている情報として、映画では舞台を日本に再構築し、1995年から2025年へ時を超えて未来を取り戻そうとするロボット科学者の冒険物語として描かれるということだ。撮影は2020年初旬に行われ、1995年のシーンの撮影では当時使われていた小道具を集めたり新たにつくりあげたりすることで詳細に表現されているという。
すべてを失い、リベンジを誓う主人公を山﨑賢人さんがどのように演じるのか。1995年東京──。ロボット開発をする科学者の高倉宗一郎は、尊敬する偉大な科学者であった亡き父の親友松下の遺志を継いだプラズマ蓄電池の完成を目前に控えていた。愛猫のピートと、松下の娘・璃子との穏やかな日常の中で、研究に没頭する日々を送っていたが、信頼していた共同経営者と婚約者の裏切りにあい、自身の会社も発明途中のロボットや蓄電池も奪われてしまう。さらに宗一郎は人体を冷凍し未来に行ける装置・コールドスリープに入れられ、目が覚めた時そこは、2025年の東京だった──。ピートや璃子の死を知り、すべてを失ったと知る宗一郎は、変えられた運命を取り戻すため、30年の時を超えてリベンジを誓う──。 映画『夏への扉』あらすじ
タイムトラベル作品の古典中の古典
高倉宗一郎役 山﨑賢人さん
もともとSF好きな僕が、SF小説の原点ともいえるような名作をもとにした作品に出演させて頂けたこと、
そして三木監督と一緒にこの作品を作ることができたことをとてもうれしく思います。
「夏への扉」はSFという非現実的な世界観の中で、宗一郎や周りの登場人物が見せるあきらめの悪さを描いた人間臭い物語です。
1995年を舞台にしたレトロでチャーミングなセットや、SF要素全開のセット、90年代の衣装に近未来的な衣装・・・毎日ワクワクしながら現場を過ごしました。まだ映画を見れていないのですが、各部署がこだわりぬいて作った世界がどのように映画として形になっているのか、僕も今から楽しみです。
原作とは違った映画ならではの設定も加わり、とても素敵な映画になっていると思います。
愛おしくて、ワクワクするような、そんな映画をお届けできる日を楽しみにしています。
三木孝浩監督
古典中の古典である名作SF小説『夏への扉』を今の日本で映画化???
最初、小川プロデューサーからこの企画の話をいただいた時、そのチャレンジのあまりの無謀さに不安を感じる一方、それ以上にワクワクしてしまっている自分がいました。
思い返せば、幼き頃に観て心躍らせた80年代ハリウッドSF映画は、まさにこの原作のような、荒唐無稽だけどどこかファニーでドキドキするアトラクションのような作品ばかりでした。
そんな原作を日本で実写化するチャレンジャーとして任命された事を本当に光栄に思います。
同じくこの企画に賛同し集まってくれたステキなキャストの皆さんと共に、やるからにはあの頃の自分と同じように心躍らせながら老若男女みんなで楽しめるエンタテイメント作品に仕上げたいと思います!
©2021「夏への扉」製作委員会小川真司プロデューサー
オールタイムベストのアンケートをとれば常に上位、SFファンの間で名作の誉れ高い「夏への扉」。1979年の初読以来、映画化はずっとずっと個人的な夢でした。原作者は「機動戦士ガンダム」の設定に影響を与えハリウッドでも映画化された「宇宙の戦士」(映画タイトル『スターシップ・トゥルーパーズ』)で有名なSFの巨匠作家ロバート・A・ハインライン。タイムトラベルものは映画『バック・トゥー・ザ・フューチャー』も含めて数々あれど、時間旅行ものというジャンルを確立させた本作は後の作品に大きな影響を与えた古典中の古典と言えるでしょう。
だからこそ映画化という高いハードルを乗り越えるためには強力な監督脚本コンビが必要で、『陽だまりの彼女』でいっしょに組んだ三木孝浩監督と菅野友恵さんしかいない! と二人に依頼、再びタッグを組んでいただきました。そしてピュアさ誠実さの表現に関しては当代随一の山﨑賢人さんを主演に迎えることができました。重要な登場猫のピートと山﨑さんの共演も大きな見所の一つです。どん底からの逆転とタイムトラベルをミックスしたストーリーの面白さをあますところなく入れこんだ本作、未来が不明瞭な今だからこそ、皆さんに早くお届けしたいと思っています。
名作も新鮮に見れる
この記事どう思う?
関連リンク
0件のコメント