君島大空と斎藤アリーナの素が見える実験企画 初対面で即セッション

【First Sessions #2】斎藤アリーナ and 君島大空 Dir:Jumpei Ishihara

POPなポイントを3行で

  • 君島大空と斎藤アリーナによる映像作品が公開
  • 初対面すぐに即興セッションを行う実験的企画
  • 「ムジカ・ピッコリーノ」演出・石原淳平が監督
音楽家・君島大空さんと音楽家・斎藤アリーナさんによる即興セッションの映像が、11月29日(金)にYouTubeで公開された。

スタジオで初めて顔を合わせた2人が、その場で楽曲を決め、リハーサルなしでセッションを始める一部始終を収めたドキュメンタリーになっている。

企画・監督したのは、Eテレの音楽番組『ムジカ・ピッコリーノ』の演出を担当する石原淳平さん率いるGRAPHERS’ GROUP(グラファーズ・グループ)

以前より同チャンネルでは、君島さんやアリーナさんのオリジナル映像作品を公開してきたが、2人によるコラボレーションは今回が初となる。

多彩な魅力を放つ、君島大空とは

1995年生まれの音楽家・君島大空さん。美しく繊細なメロディーとそれを際立たせる中性的な歌声、散文詩のような歌詞で、リスナーを瞬時に引き入れる独特の世界観を持つ。

2014年からSoundCloudで楽曲公開を始め、今年3月に1stEP『午後の反射光』でデビュー。

リード曲「遠視のコントラルト」は発表後より各所で話題となり、ネット上では長谷川白紙さんをはじめとするアーティストたちがリスペクトを表明しこぞってカバーする現象も起きた。
君島大空 MV「遠視のコントラルト」
同時にギタリストとしての腕も名高く、吉澤嘉代子さんや高井息吹さん、Orangeadeなどのライブや録音に参加。

高校生シンガーソングライター・崎山蒼志さんの楽曲「潜水」での編曲・演奏や、アイドルグループ・sora tob sakanaへの楽曲提供、映画の劇中音楽を担当するなど、音楽家として様々な才能を発揮している。

確かな歌声を持つ19才、斎藤アリーナ

2000年生まれの音楽家・斎藤アリーナさん。

Eテレの音楽番組『ムジカ・ピッコリーノ』で、番組開始の2013年から2017年までヒロインのアリーナ・モンテヴェルディ役を演じ、10ケ国語での歌唱とギター演奏を披露してきた。

同番組には13才から出演しているが、伸びやかな歌声と感性の高い表現力で、どんな楽曲でも自分のものにしてしまう確かな実力を持っている。
【LIVE映像】手紙〜拝啓 十五の君へ〜 はなうた&斎藤アリーナ

公私共に交流のあるディレクター・石原淳平

ロックバンド・OKAMOTO'Sオカモトショウさんや、ギタリスト長岡亮介さんらが出演するEテレの音楽番組『ムジカ・ピッコリーノ』の演出を2015年度より手がける映像ディレクターの石原淳平さん。

音楽を描く集団・GRAPHERS’ GROUPを立ち上げ、現在YouTubeでドキュメンタリーに近い形の音楽映像作品を複数公開している。
『君島大空の側面の多面体』

映像作品「FIRST SESSIONS」シリーズとは

今回の君島さんとアリーナさんの即興セッションは、前述のGRAPHERS’ GROUPによって9月からスタートした映像作品シリーズ「FIRST SESSIONS」の一環として行われた。

スタジオで初めて顔を合わせたアーティスト同士が、そのまま事前打ち合わせもリハーサルもなく、その場の空気とコミュニケーションで音楽を作っていくという実験的なシリーズだが、アーティスト側は当日誰と対面するかも知らされていないという。

そのため、いざ対面した時の気恥ずかしさや、よそよそしさなども全て記録されている。
【First Sessions #1】Alina Saito and Masanao Matsushita

石原淳平からのコメント

FIRST SESSIONSは、タイトルの通り、初対面のミュージシャンが、リハーサルなしで、出会ってすぐにセッションすることで、二人の音楽家が息を合わせる色気を狙ったドキュメンタリーシリーズです。

ライブのリハーサルでの音楽家の演奏や、レコーディング前の歌手の鼻歌など、本番前のリラックスした演奏、または、本番前ならではの緊張感のある演奏に興味があります。

しかし、そうした演奏は、どうしても、メディアに記録することが難しい。多くの場合、音楽家が生み出す音源は作り込まれたものです。ライブ演奏でさえそうです。これが、良いとか悪いとか言っているわけではなく、メディアの特性として、そうした音源を残すことが難しいのです。

僕は、音楽家の鳴き声みたいなもの、恋人の耳元でささやく鼻歌のような親密で生々しい音楽を記録したいと思っています。FIRST SESSIONSは、音楽家が丸裸にならざるを得ないドキュメンタリーを目指しています。

君島大空さんと斎藤アリーナさん、両者とも僕にとってとっても大切なミュージシャンです。二人は別々の音楽シーンで活躍しているので、そんな二人が出会ったら何が起こるのだろうと期待しながら今回の企画を進めました。

正直、そこで起こる一つ一つのことに胸が高鳴り、手から汗が吹き出しました。こんなことあんまりありません。二人のすばらしいFIRST SESSIONをみなさんにお届けしないとバチがあたります。 演出家・石原淳平さんよりコメント

石原さんが言うように、アーティストが本来の姿に一番近い素の状態で音楽を奏で、それが記録・発表されることは、情報が溢れる昨今でも以外と少なく貴重なものではないかと筆者も思う。

そしてそれは、実はファンが一番見てみたい、しかし見ることのできない瞬間である。それが今回一人の演出家の思いと、出演を許諾したアーティストの勇気で成り立っていることを、広く皆さんにお伝えしたい。

この実験的な、そして二度とない「初対面」が収められた20分の奇跡的な時間を、ぜひ目撃してほしい。

君島大空という音楽家の断面

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