史上最狂のロックフェスとも銘打たれたこのイベントには、主催のLUNA SEAはもちろん、かつて所属していたレーベルの直属の先輩にあたるLADIES ROOMや、TOKYO YANKEESも参戦。
また、ともにシーンを作り上げてきたSIAM SHADEや、ヴィジュアル系ロックというジャンルにおける最大の開拓者ともいえるX JAPANといった、音楽史に幾多の伝説を刻んできた、そうそうたる面々が名を連ねた。
さらに、そういったバンドたちが生み出してきたシーンから頭角を現し、若手でありながら破竹の勢いで進撃を続けるFear, and Loathing in Las Vegasや、いまなお世界からも絶大な支持を浴びるDIR EN GREYまでもが登場し、まさに日本ロック音楽史の総決算とも言えるような、世代を超えたバンドの共演が実現していた。
25年間、不動のメンバーでシーンに影響を与え続けてきたアーティストだからこそ実現した奇跡のフェスの1日目を、たくさんの写真と共にレポートしていく。
狂宴の幕開けを飾るLUNACY
会場は、幕張メッセの巨大な1フロアに、それぞれ「MOON」「SHINE」「FATE」と名付けられた3つのステージが設営され、各バンドが代わる代わるに出演。オープニングアクトをLUNA SEAのインディーズ時代の名義・LUNACYがつとめると開催直前に発表されていたこともあり、開演前からアリーナには大きな期待感が募り、大歓声が巻き起こっていた。 LUNACYが登場するやいなや、会場はいきなりクライマックスかのような盛り上がりを見せる。
インディーズ時代を彷彿とさせる奇抜なメイクや衣装で、攻撃的な当時の楽曲「CHESS」や、「MECHANICAL DANCE」を力強く披露し、観客もヘッドバンキングやモッシュで激しくそれに応えていた。
ボーカルのRYUICHIさんが「LUNACYは、CYだぜCY!」と改めてLUNACYとして登場したことをアピールすると会場はさらに湧き、ファンであるSLAVEたちも大興奮の、まさに最狂の宴にふさわしい幕開けとなっていた。
影響を色濃く受け継いだバンドたちの登場
続いて登場した9mm Parabellum Bulletは、畳み掛けるような楽曲と圧倒的な轟音で一気に観客を引き寄せ、スペシャルゲストとしてが登場したLUNA SEAのベーシスト・Jさんとともに「Cold Edge」をさらに強靭な演奏で披露するなど会場を沸かせた。また、2015年の活動をもって無期限活動休止を宣言しているthe telephonesのステージでは、登場するバンドの中でも一際異彩を放つハイテンションなディスコサウンドで、「HABANERO」といった初期の人気曲や「Love&DISCO」などライブの定番曲で会場中を1つにしていた。 カオスなサウンドでシーンを騒がせている最若手のバンド・Fear, and Loathing in Las Vegasのステージでは、開演前から前へ前へと観客が詰めかけ、多くの展開を繰り広げるダンスロック「Let Me Hear」「Flutter of Cherry Blossom」といった人気楽曲を立て続けに披露。
ハードなデスボイスやオートチューンを駆使したメロディックなサウンドで、会場を激しいダンスフロアに変貌させていた。
ラウドロックバンド・coldrainのボーカリスト・Masatoさんは「日本で一番ヘドバンできるフェスだと思います!」と客を煽り、「NO ESCAPE」といった静と動の同居した楽曲で会場を圧倒。
いずれのバンドも今のロックシーンを牽引し、数々のロックフェスを賑わしているが、共通して10代の頃からLUNA SEAからの影響を受けていたと公言している。
ステージ上でもMasatoさんが「歴史の一部に慣れて光栄です」と改めて述べたように、それぞれのバンドがLUNA SEAをはじめとした出演者へのリスペクトを惜しみなく語り、熱烈な演奏を繰り広げていた。
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