TVアニメ『天幕のジャードゥーガル』のスペシャルスクリーニング(特別上映会)が、フランス・パリで開催された日本文化の博覧会「Japan Expo 2026」で実施された。
同イベントでは、アニメの第1幕から第4幕までを上映。上映前にはテレビ朝日のプロデューサー・遠藤一樹さんが登壇し、アニメ化の経緯やモンゴル現地へのロケハン、原作者・トマトスープさんとの制作過程について語った。
原作となる漫画『天幕のジャードゥーガル』は、13世紀のモンゴル帝国を舞台に、“知”を武器に生きる少女・シタラと、帝国への復讐心を秘めた妃・ドレゲネの運命を描く物語。
TVアニメはテレビ朝日系全国24局ネット「IMAnimation」枠などで、毎週土曜23時30分から放送されている。
『天幕のジャードゥーガル』第1幕から第4幕をフランスで上映 海外でも絶賛
スペシャルスクリーニングは、2026年7月10日に「Japan Expo 2026」の会場で開催。
日本では未放送だった第3幕、第4幕を含む計4話を上映。会場には多くのファンが集まり、上映後には拍手や歓声が上がったという。
上映前のトークセッションに登壇した遠藤一樹さんは、原作について「デフォルメが効いていて、すごく可愛らしい絵柄でありながらもシリアスな展開とハードなストーリーというところのバランスがすごくユニークなんです」と説明。
一方で、頭身の低いキャラクターを柔軟に動かしながら、原作の世界観を映像化することには難しさがあったという。
そこで、遠藤一樹さんは、『映像研には手を出すな!』『ダンダダン』などを手がけ、アニメーション表現への挑戦を続けているスタジオ・サイエンスSARUに制作を依頼。スタジオ側も作品に共感したことで、今回のアニメ化が実現したと振り返った。
本作の総監督は、『リズと青い鳥』『平家物語』『きみの色』などで知られる山田尚子さん。監督は『スター・ウォーズ:ビジョンズ』などに参加したAbel Gongoraさんがつとめている。
制作陣がモンゴルでロケハン──原作者や専門家と歴史考証
アニメの制作にあたり、山田尚子さんやAbel Gongoraさん、背景美術のスタッフらは、物語の舞台となるモンゴルでロケハンを実施。
現地の博物館で歴史資料を調査したほか、遊牧民が暮らすゲル(移動式居住)にも滞在。生活様式や文化を実際に体験したという。
遠藤一樹さんは、この経験によって「キャラクターたちがモンゴルの地に移り住んで、モンゴルの文化に触れてどういう風に生活をしていたんだろうという気持ちを感じ取ることができました」と説明。ロケハンで得た知見が、劇中の演出や細部の描写に活かされていると語った。
また、13世紀の文化や歴史を描くため、制作チームは原作者のトマトスープさんと密に連携。原作執筆時に参照した資料のリストを共有してもらい、各場面の描写や意図について確認を重ねたという。トマトスープさん以外にも、複数の研究者や専門家が歴史考証に協力している。
「Japan Expo 2026」
「このマンガがすごい!2023」オンナ編で第1位にも輝いた『天幕のジャードゥーガル』
原作漫画『天幕のジャードゥーガル』は、「このマンガがすごい!2023」オンナ編で第1位を獲得。「マンガ大賞」に2023年、2024年と2年連続でランクインし、第55回日本漫画家協会賞ではコミック部門大賞を受賞した。
TVアニメでは、主人公のシタラ役を関根明良さん、ドレゲネ役を小清水亜美さんが担当。オープニングテーマにはSEKAI NO OWARI「Stella」、エンディングテーマには女王蜂「星」が起用されている。
日本国内ではテレビ朝日系、BS朝日ほかで放送中。Netflix、Prime Video、ABEMA、U-NEXTなどの各配信サービスでも順次配信されているほか、海外ではCrunchyrollを通じて世界200以上の国と地域で配信されている。
日本では馴染みの薄いイスラム世界やモンゴルの歴史や文化、そして主人公・シタラの復讐心を、斬新なアニメーションとデザインワークによって表現する今作。その繊細かつ大胆な作風がすでに大きな反響を呼んでいる。
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