すべてを出し切るかのごとく、とにかく踊りまくる!
3曲目の「Lucky Man」(2003)からは、アイドルの花形であるダンスパフォーマンスでも魅せる。
筆者が今回のツアーで特に驚かされたのは、メンバー全員が40代に突入しているとは到底信じられないほど、ライブ全編を通してとにかく踊りまくっていたことだ。
事実、ガッツリ踊るダンスナンバーに限っただけでも「Believe」(2009)、「Whenever You Call」(2020)、「Yes?No?」(2005)、「サヨナラのあとで」(2013)、「つなぐ」(2017)、「P・A・R・A・D・O・X」(2013)、「Monster」(2010)、「truth」(2008)、「A・RA・SHI」(1999)の9曲がセットリスト入り。
サビのみなど一部分だけ踊った曲も含めればさらに膨れあがる。
「P・A・R・A・D・O・X」/画像は公式Xより
幕間のインターバルをしっかりとるなど体力面での工夫はありつつも、約26年半にわたるグループの集大成として、すべてを出し切ろうとする5人の気概がひしひしと伝わってきた。
特に「P・A・R・A・D・O・X」(2013)で見せた炎と水の演出は圧巻の一言。嵐のライブの真骨頂と言える、ド派手でダイナミックな空間をつくりあげていた。
涙ではなく笑顔を──“国民的アイドル”としての真髄
最後の挨拶を迎えるまで、メンバー5人とも感傷に流されず、あくまでも“嵐のライブ”というエンターテインメントを徹底的に全うしようとする姿勢が印象的だった。
ステージとは、観客を泣かせるためではなく、楽しませるためにある──そんな彼らの、国民的アイドルとしての矜持と真髄が伝わってくるかのようだった。
彼らが音楽を通じて届けてきた、夢や愛、希望といったメッセージを本物にし、彼らを国民的アイドルたらしめたのは、まさにこうした徹底したエンターテイメント精神にある。
「Five」/画像は公式Xより
そして、ラストライブのフィナーレを飾ったのは、嵐の“最新曲”「Five」(2026)だった。
<いつの日も/見上げればきっと/ここにあるんだ/星座がひとつ/想いはひとつ/忘れないでいよう>──「Five」の原曲にはない、このライブ限定の歌詞を、万感の想いを込めて最後に歌い上げた嵐。
たとえグループとしての旅路はここで幕を閉じても、彼らが残した数々の名曲が色褪せることは決してない。彼らが国民的アイドルとして残してきたJ-POP史に残る金字塔たちは、この先も時代を超えて語り継がれていくはずだ。
最後の挨拶を迎えるまで笑顔を届けた5人とその歌声は、これからも誰かの背中を押し、私たちの日常の中で、そしてこの世界のどこかで、いつまでも鳴り響き続ける。
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