レッドブル・アスリートでプロトライアルライダーの西窪友海(にしくぼ・ともみ)さんが、長野県・白馬ジャンプ競技場で世界初となるチャレンジに成功した。
自転車の前輪だけでバランスを取りながら後ろ向きに進む高難度トリック「Fakie Nose Manual(フェイキーノーズマニュアル)」でスキージャンプ台を走破し、2つのギネス世界記録を樹立した。
つまり、後輪を浮かした状態で、前輪だけでジャンプ台を上から下まで降りるということ。怖すぎる。
前輪一本、後ろ向きでジャンプ台を136.6m走破
今回、西窪友海さんが挑戦した「Fakie Nose Manual」は、自転車の前輪だけを接地させ、後輪を浮かせた状態で後ろ向きに進み続けるトリック。
通常でも数メートル維持するだけで世界トップクラスの技術が求められる技だが、西窪さんは1998年の「長野オリンピック」でも使用された白馬ジャンプ競技場を舞台に、この技で急斜面を走破した。
白馬ジャンプ競技場
記録された条件は「最大斜度37.5度」「最高時速59km」「走行距離136.6m」「約35秒間の走行」というもの。
37.5度という斜度は、スキー場でも上級者向けとされる急斜面の角度。自転車はもちろん、自動車でも相当の危険が伴う急勾配だ。
その場所を、両輪ではなく前輪一本だけで、しかも進行方向とは逆向きに制御しながら進むという極限のバランス技術が求められた。
さらに速度制御のためのブレーキは約150℃まで上昇。わずかな重心の乱れが転倒につながる状況の中で、西窪さんは世界初の成功を成し遂げた。
約2年、50回の挑戦でたどり着いた世界初
西窪友海さんは、12歳でバイクトライアルを開始。2013年にはじめて日本代表として世界選手権に出場すると、2016年の全日本エリート26クラスで優勝し、翌2017年にも全日本タイトルを獲得した。
西窪友海さん
その後はトライアルバイクのみならず、様々な自転車を使って映像制作をするなど活躍を続けている。
今回のチャレンジは、2024年から構想されたプロジェクト「Tomomi's Steep Fakie」として進められてきた。
きっかけとなったのは、スキージャンプ選手・小林陵侑さんが世界最長ジャンプに挑戦する映像だったという。
挑戦の様子
西窪友海さんは同じ角度の練習用スロープを自作し、タイヤやブレーキのセッティング、走行方法を調整しながら準備を重ねた。
昨年は35回挑戦しても成功には届かなかったが、諦めることなく挑戦を継続。今年15回目の挑戦で成功をつかんだ。
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