映像は、現代美術家の村上隆さんがプロデュース。アーティスト/アートディレクターのファンタジスタ歌磨呂さんと、村上さん率いるカイカイキキに所属するMr.さんがディレクターをつとめ、日本的オタクカルチャーを存分に取り入れた濃厚な世界観が展開されている。
日本的オタクカルチャーが全開!
Pharrell Williams - It Girl
「It Girl」は、ファレル・ウィリアムスさんが3月にリリースした、ソロ8年ぶりのアルバム『G I R L』に収録されている楽曲。Mr.さんがストーリーボード・キャラクターデザインを手がけ、映像にはファレルさん自身や美少女キャラたちが登場。
実写をトレースしてアニメ化するロトスコープによるアニメーションや、セルアニメ、8bit風のドットアニメなど様々な表現手法が取り入れられ、全編を通して日本の萌えアニメやゲーム的意匠に彩られた、インパクトのある作品に仕上がっている。
ロトスコープパートはアニメーション作家のししやまざきさん、ドットアニメパートは映像作家の大月壮さんらがディレクターを担当。エンドロールには、ほかにも多くのクリエイターが名前を連ねている。 ファレル・ウィリアムスさんと村上隆さんは、5月には、ネット発の音楽クリエイター・kzさんのソロユニットであるlivetuneによる初音ミク楽曲「Last Night,Good Night(Re:Daialed)」のファレル・ウィリアムスさんRemix版のMVでもコラボを果たしたことも記憶に新しい。
【追記!】村上隆、Mr.、ファレルのコメント到着!
ファレルさんがMr.の作品のファンとのことで、“Mr.にミュージック・ビデオを作ってほしい”という話があったんです。期間がけっこう短くて3か月くらいしかなかったので、僕が入って現場を取り仕切った形になりました。 村上隆さんのコメント
この仕事が来た時、最初“何かの間違いだろう”と思ったくらいだったんですが、結果的に僕のアニメや日本のカルチャーとファレルさんの音楽という、全然違うものを融合できたことが面白いのではと思います。 Mr.さんのコメント
“イット・ガール”は全てMr.のアイデアだったんだけど、ラフ映像を見た時はとても驚いたよ。なぜなら自分が感じていたこの楽曲のコード感やコード進行のカラフルさを、見事にアニメーションで表現してくれていたから。それと毎回このビデオを見るたびに新しい発見があるんだ。全く新しい次元でね。彼の作品はインタラクティヴであり、時間をかけて明るみになっていく。“一体どういうことなんだ?”っていう感じでね。普通はもっと単純で“見たまま”なんだけど、彼の作品はもっと多重構造的で、自分がもっと知りたいと欲せば理解することが出来る。理解しようとすれば、それは美しい万華鏡のように映るだろう。そして、光の当たらない部分を見たいと欲せばそこにも入念に用意された何重もの層があるんだよ。 ファレル・ウィリアムスさんのコメント
この記事どう思う?
0件のコメント