音楽配信代行(ディストリビューション)サービスのTuneCore Japanが12月23日、アーティスト/レーベル向けの定額無制限プラン「Unlimitedプラン」の新設を発表した。
「Unlimitedプラン」は、年間の固定費を支払うことで、自分の楽曲を無制限にSpotifyやAppke Musicなどの各種配信ストアでリリースできるというもの。
アーティストの活動フェーズに合わせて、年額4400円(税込)から利用できる「スタータープラン」をはじめ、複数のプランが用意されている。
【画像】固定無制限プラン「Unlimitedプラン」の利用料大手音楽配信代行サービス「TuneCore Japan」
TuneCore Japanは、米TuneCoreと日本のWanoによるジョイントベンチャー(合弁企業)が運営する大手音楽配信代行サービス。
アーティストやレーベルが、楽曲をSpotifyやApple Music、LINE MUSICといった各種配信ストアで配信する際の仲介を行っている。
オンライン上で完結する経済活動やSNSでの宣伝活動が当たり前となった現代、音楽配信代行サービスを利用しているインディペンデントアーティストたちの存在感は年々拡大。
TuneCore Japanの発表によれば、2023年度のアーティストやレーベルへの還元額は約155億円(前年比121%)を記録。2012年のサービス開始以来、累積の還元総額は547億円となった。
従来と変わらず、配信収益は100%アーティストに還元
これまで、従量料金プランのみを展開していたTuneCore Japan。
従来のプランでは、シングルやアルバムを1作リリースするごとに利用料(※)がかかっていたが、「Unlimitedプラン」では固定料金でリリースし放題となる。
(※)シングル(1曲)の場合1年間で1551円、2年間で2915円、3年間で4169円。アルバム (2曲〜50曲)の場合、1年間で5225円、2年間で9416円、3年間で13607円(それぞれ税込)。
KAI-YOUがTuneCore Japanに問い合わせたところ、「Unlimitedプラン」の収益については、「現在提供しているサービス内容と変わらず、Apple MusicやSpotifyなどのサブスク収益、iTunes Storeなどのダウンロード収益はアーティストへ100%還元される」という。
「アーティストが継続的に音楽活動しやすい環境になれば」
今回「Unlimitedプラン」を新設した背景として、TuneCore Japanの担当者は「インディペンデントアーティストの躍進に加え、制作ソフトや機材がより安価になり、YouTubeなどで楽曲制作方法などの知識を得やすくなるにつれて音楽を制作する方が増えてきている印象」だと説明。
その上で、「料金面での経済的なハードルをさげ、収益100%還元という点は維持し、より継続的にアーティストが音楽活動をしやすい環境となりましたら」とコメントしている。
正式なリリースに先立ち、現在TuneCore Japanは、早期アクセス希望者を募集中。プランの詳細などは追って発表される。
※記事初出時、サービス名の表記に誤りがございました。お詫びして訂正いたします。
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