幻のシナリオ「舌へ参ります」のルームをお披露目!
──今回は、コーサカさんに1年前の動画に登場した架空のシナリオ「舌へ参ります」(※)のルームをAdobe Expressでつくっていただきました。コーサカ もう1年も経ったのか……! ルームもつくったし、シナリオもざっくり導入ぐらいはつくってあるんで、あとは細部を詰めれば書けるかなと思ってます。あの動画も第2回をやるつもりです。
──動画では、キャッチコピーに「人間の味って知ってるか?」と書かれていておどろおどろしい印象でしたが、実際に制作されたルームを見るとだいぶ印象が違います。 コーサカ 動画だとおどろおどろしいシナリオの印象だったと思うんですけど、自分の中ではB級スプラッターみたいなノリで考えてました。
「舌へ参ります」っていうタイトルの印象もあって、絶対おどろおどろしいのを期待するから、開いたときにこのポップさだったらまず1回食らってくれると思うんですよね。
それに、全体がポップな雰囲気だと、そこに見え隠れする不穏な単語がより映えるなって。わざとトレーラーの情報の部分が全部は見えないようにしていて。TRPGプレイヤーはこういうの大好きなので(笑)
──大好きですね! その他には、どんな部分にこだわりましたか?
コーサカ あとは直訳じゃない翻訳の面白さ、真ん中の英語では「あなたは世界一の料理人だ」を「YOU'RE ON FLEEK!!!!!」にして「あなたは怪物、イカれてる」みたいな言葉遊びを入れたり。
タイトルも「I'M GOING TONGUE(舌へ参ります)」と「I'M GOING DOWN(下へ参ります)」で、日英両方で韻を踏んでみたり。
下へ行くっていうイメージなら指型の下矢印を入れると、センスよく見えるかなとか、いろいろ試してみました。こういう素材がAdobe Expressから利用できるのは良かったですね。
素材を置くだけでいい感じに、手軽なAdobe Express
──今回、Adobe Expressを触ってみて率直にどう感じられましたか?コーサカ ドラッグアンドドロップとかですごく直感的に操作できたというのが第一印象ですね。
制作ツールって、ある程度そのツールを使いこなせないと時短にならないし、どうしてもツールの使い方を勉強をする時間が必要じゃないですか。
けど、Adobe Expressはマニュアルを見るんじゃなくて、自分で触りながら直感的に操作を覚えられる。何も教えてもらわなくても使いやすいっていうのは自分の中で大きかったです。
もちろん、Adobe Expressも極めるには勉強が必要だと思うんです。それでも、スタートの時点から直感的に使える部分が多いのは自分みたいな勉強が嫌いなタイプにとってはすごく助かりました。 ──実際、コーサカさんはこれまでTRPGの部屋を作るときはどのようにしていましたか?
コーサカ 最初のロビー画面とかはデザインを友達につくってもらってます。
けど、その後の場面転換したシーンの描写とかはもう素材サービスの「Adobe Stock」(外部リンク)とかから画像を持ってきて、音楽流すだけですね。
自分は物語を書くのに自分の時間とコストをかけたいので、それ以上のものはつくらないし、つくれないという感じでした。前の話に戻りますけど、そういうイラストがなくても、没入できるのはTRPGのいいところで。そこに甘えてたんです。
とはいえ、デザインがおしゃれな人のルームで遊ぶと自分も楽しいのは事実。ちょうど部屋をつくれる友達に依頼かけようかなと思っていたときに今回の案件をいただいて。
Adobe Expressなら、自分のキャラの画像を置く場所ぐらいなら、おしゃれな枠の素材を置くだけで気軽につくれる。頭の中で想像しきれない部分を視覚的に確認できるのは使いやすかったです。 コーサカ 有志のつくった素材を買ってみたこともあるんですけど、オレが配置するとなんかいい感じに見えなくて。たぶんそういう部分はデザインの理論を勉強する必要があるんですよね。
Adobe Expressは、既に理論に基づいてデザインされたテンプレートとかも用意されてるから、オレでもそれっぽく見せることができたのかなって思います。
上だけ見たらポップ、下はおどろおどろしいっていうシナリオを落とし込んだ仕上がりにできたんじゃないかな。
──制作にはどれくらい時間がかかりましたか?
コーサカ ほぼ1日。大体4、5時間ぐらいずっといじってましたね。
自分みたいにデザインの0を1にする部分ができない人間にとっては、おもちゃ箱みたいに素材をいっぱい並べといてくれるのはすごく嬉しかったです。
TRPGプレイヤーなら「おっ、いいじゃん」って思ってくれそうだと思いましたね。
逆に部屋を自分でつくれる人は、Adobe Expressで手間を削減して、空いた時間で何かもっとすごいものがつくれると思うから、使ってみてほしい。
「お前Adobe Express使え!」コーサカが叫んだ理由
──Adobe Expressを使ってみて、TRPG以外の活動にも使えそうな場面はありましたか?コーサカ マジで具体的な話なんですけど、友達が請求書を発行するのに、請求書用のサービスを使ってたら、入力した住所が反映されなかったって困ってたんですよ。
その話を聞いたあとにAdobe Expressいじってたら、請求書のテンプレートが目に入って、早速「お前Adobe Express使え!」ってそいつに勧めておきました(笑)。 コーサカ 別のデザイナーの友だちもAdobe Expressの説明をしたらピンとくるところがあったみたいで「いいね、このサービス」って言ってたんで。やっぱいいものなんだろうなって思います。
──VTuberとしての活動にも使えそうですよね。
コーサカ それこそサムネイルや配信画面が手軽につくれそうですね。
アドビはファイル間でやり取りできるのも楽だし、互換が利くのもすごく楽。自分が持っているフォントを持ち込めるのもでかいなと思います。あとやっぱり、「Adobe Stock」から写真を持ってこれるのは楽すぎる。
「Adobe Stock」って有料と無料の素材があるんですけど。はじめて有料の素材を見たときは「やっぱ有料の素材ってすごいんだ、有料なだけあるんだ」って思いましたもん。
そういう点だと今オレは、「Adobe Stock」の利用とかも含めてTRPGで得た収益をTRPGにぶち込めているんです。活動の中でも、TRPGは稼いで使ってというお金の流れも自分で自由にできている領域で。
やっぱり、ものをつくるのにはお金かかるし、お金をかけることがものをつくるためには大事なんだっていうことを実感してます。
だから今では、稼ぐことに終始していてダサいと思ってた奴らもすごいんだなって思えるようになっちゃったのがちょっと嫌ですね(笑)。
シナリオ制作の動機は「仲間と楽しく遊び続けるため」
──コーサカさんは、TRPG関連のプロジェクトに楽曲を提供していたりと、音楽方面からもTRPGに関わっています。すごくユニークなアプローチだと思いますが、今のTRPGシーンの盛り上がりにどのように関わっていきたいと考えられているんでしょうか。コーサカ オレはシーンとか全体みたいなものにはマジで興味ないんです。
オレとしては、今までどおり楽しくみんなが遊べる環境をつくりたいし、そのために自分ができることは物をつくり続けることだと思ってます。なので、シナリオをいっぱい書いていきたいですね。
TRPGってめちゃくちゃ難しい遊びじゃないですか。とても難しくて敷居が高いけど、それだけの良さがある。それは大切にしていきたいし、でも裾野を広げることは大事。
TRPGで今、現場で全力で遊んでる人たちって、SNSで変な物言いとかしないじゃないですか。そのバランス感覚がある人たちが盛り上がってる限りはいいものが生み出されていくと思うんです。
そしてオレも、今の仲間たちと自分がもっと楽しく遊ぶためにもっと盛り上げたい。改めて、自分が唯一できることは、配信したりシナリオを書き続けることなので、それを頑張りたいというのがマジの本心です。 「Adobe Express」でTRPGのルームをつくってみる
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