活動休止・中止・延期・休業などに追い込まれたライブエンタメ従事者を支援する取り組みとして、基金活動が行われているのはご存知でしょうか。
2020年6月より、ライブエンタメ従事者支援基金「Music Cross Aid」が創設され、寄付募集が行われています。
本基金活動ではこれまでに4回の助成を実施。累計で個人360名、法人92件に対して、161,216,531円の助成金が交付されました(関連リンク参照)。
また、7月13日(火)より第5回の助成対象団体の公募が開始されています(外部リンク)
音楽ライブ産業を支える法人や個人を支援
「Music Cross Aid」は、日本音楽事業者協会・日本音楽制作者連盟・コンサートプロモーターズ協会の一般社団法人3団体が、公益財団法人パブリックリソース財団と提携して創設。法人・個人からの寄付金やライブイベント、放送配信、グッズ販売など3団体によるAIDプロジェクト事業収益をもとに、音楽ライブ産業を支える法人や個人を支援しています。
なお、1件3,000円以上寄付した法人・個人は、パブリックリソース財団により領収書が発行され、寄付金控除を受けることが可能です。
執筆現在、オンライン寄付サイト・Give Oneでの寄付数は1,660件。その総額は250,071,339円にものぼっています。
【「Music Cross Aid」基金創設に向けた3団体共同メッセージ】
新型コロナウイルス感染症の拡大防止を率先して務めるべく、今年の2月以降、音楽業界は多くのライブ公演の自粛を積み重ねて来ました。その効果もあってか緊急事態宣言は解除されましたが、ライブエンターテインメントに関しては未だ完全な形での再開の目処は立っていません。日本のメディアコンテンツの柱であり、特に2000年代以降、この国のカルチャーを牽引し続けて来たライブエンターテインメントは今、かつてない危機的な状況に立たされています。
音楽エンターテインメントはステージの上で輝くアーティストやミュージシャンのみによって成立しているわけではありません。音響、照明、ステージ制作、楽器管理、舞台監督などの卓越したスキルや想像力がステージを演出することによって初めてファンタジーが生まれ、掛け替えのないエンターテインメントとなるのです。彼らの尽力やイメージなくして、今の日本のライブエンターテインメントはここまで進化しなかったと言っても、決して大袈裟ではないでしょう。
この深刻な状況下で、ライブエンターテインメントに関わる人たちの多くは一切の収入が絶たれ、未だ先行きが見えないまま日々を過ごしています。このままでは無念を抱えながら、廃業を決断する方々が増えていくことまでが予想され、事態は益々深刻さを増しています。——そう、今、これまで脈々と受け継がれ、多くの人々を魅了して来た日本独自のライブエンターテインメントの根底を支える事業者や技術スタッフの生活を守り支えることは、この国最大のカルチャーである音楽産業の断絶を防ぐことに直結する、急務なのです。
今回立ち上げるに至ったライブエンタメ従事者支援基金「Music Cross Aid」は、行政発の経済支援策に頼るだけではなく、音楽業界自らが立ち上がり、前述したようなエンターテインメントを支えてきた様々な技術者や団体を大きく支援する、リアリズム溢れた待望の支援プロジェクト。音楽業界内外からの資金援助の申し出に加え、各チャリティーイベントや業務提携の発案などを、これまで日本のエンターテインメント産業をまとめて来た日本音楽事業者協会、日本音楽制作者連盟、コンサートプロモーターズ協会3団体が主管し、責任と大志を持って、困窮している事業者や音楽エンターテインメントスタッフの支援に活用していく公益民間プロジェクトです。基金に寄せていただいた貴重な力や資金は、必ずやこれからのライブエンターテインメント産業の復興、復活に役立ててまいります。
どうかご支援、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
2020年6月
一般社団法人日本音楽事業者協会
一般社団法人日本音楽制作者連盟
一般社団法人コンサートプロモーターズ協会
祝祭の空間でもう一度会えるその日まで
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