『僕の心のヤバイやつ』最新3巻発売 Kindleでも1位のド級青春ラブコメ

『僕の心のヤバイやつ』最新3巻発売 Kindleでも1位のド級青春ラブコメ
『僕の心のヤバイやつ』最新3巻発売 Kindleでも1位のド級青春ラブコメ

『僕の心のヤバイやつ』3巻/画像はAmazonより

POPなポイントを3行で

  • 桜井のりお『僕の心のヤバイやつ』3巻発売
  • Kindleストアの漫画ランキングでも1位
  • 「僕ヤバ」はやばいという話
桜井のりおさんが連載中の漫画『僕の心のヤバイやつ』の最新刊である3巻が本日6月8日(月)に発売された。

秋田書店のWebマンガサイト「マンガクロス」にて連載されており、毎話更新されるたびにネット上で大反響を巻き起こしている『僕の心のヤバイやつ』。

Amazonの電子書籍プラットフォーム・Kindleストアの漫画ランキングでは、現在1位を記録している。

「僕ヤバ」はやばい。

『僕の心のヤバイやつ』略して「僕ヤバ」。Twitterなどで「僕ヤバ」を読んで悶絶している人間の投稿を見かけたことはあるという人は少なくないことだろう。筆者も毎話楽しみにしている。実際、それくらいやばい

「僕ヤバ」は、平たく言えば中学生の男女を描いたラブコメだ。冴えない隠キャの主人公・市川と、美人でモデルだけどどこか抜けてる憎めない山田。こっそり教室を抜け出して図書室にお菓子を食べにくる山田と接点をもってしまう市川。2人の距離は徐々に縮まって……。

非常に乱暴に要約すると、「非モテの自分の本当の魅力に、クラスの人気者だけが見抜いて好きになってくれる」という都合のいい物語である。

「僕ヤバ」では、モノローグが多用される

すべて市川の心の声で、山田が心の中で何を考えているのかはうかがい知ることができない(例外があるという説あり)。あくまで市川の目を通した山田の言動しか読者にもわからない。

それでも手に取るように、山田の思いは読者には伝わっている。山田はぐいぐいいく。わかっていないのは、市川ただ1人だ。

しかし、市川が本当にわかっていないのは、実は山田の気持ちではない。3巻のクライマックスに当たる部分で、主人公の市川があることに“気付く”瞬間は白眉だ。

筆者はいまだに「マンガクロス」が更新されるたびに1話ずつ読み、その度に市川と山田による、思春期の過ぎた人間にとっては致死率の高いやりとりに殺されているが、単行本を読んでもやはり殺された。「僕ヤバ」読者は2度死ぬ。 作者の桜井のりおさんは、1巻のあとがきでさらっと作品のテーマを明かしている。この漫画では「気付き」を描きたいのだと。

自分を知ることは難しい。自分が心の中で本当には何を感じているのか。自分とはどういう人間なのか。それを正しく知るのは、とても難しいことだ。

人は、自分ではない誰かを通して自分を知ることができる。むしろ、誰かを通してしか自分というものを知ることはできない。

当たり前なのに普段意識には上らないそんなことを、丁寧にゆっくりと描いてくれている「僕ヤバ」は本当に最高の漫画だと思う。
※当初「高校生男女」としていましたが正しくは「中学生男女」でした。お詫びして訂正いたします

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