村川梨衣さん・三森すずこさんインタビュー!
やの アニメの現場を見学させていただいたのは初めてで、今日は本当に嬉しかったです。そしてお二人にはインタビューのお時間までいただけたので、この機会に気になることをお聞きしたいと思っています!今さっきアフレコが終わったばかりですが、今日の収録を振り返ってどうでしたか? アフレコ収録の日までは、どんなことを考えるものなんですか?
村川 この前に放送されていたエピソード1・2が、ギャグテイストというか楽しい感じだったと思うんですけども、今回の私の東京都の小張凜ちゃん編からちょっとシリアス気味になっているので、気を引き締めつつ、でも楽しみだなという気持ちでいました。
収録では、三森さん演じるレイ様(敵役の魔法少女)が、あんなに美しいのにやることがパパパパパパパって感じでスキもなくて(笑)、凜ちゃんが防戦一方なんだけど、それをあのダメダメサラリーマンみたいなモ助が身を挺して守ってくれて! おばあちゃんの優しさも感じられて、もう、楽しかったです!
やの 今日、村川さんは休憩中もすごいテンションが高くて、本当にテレビで見た通りだと思って感動しました(笑)!
村川 わ~!あ、ありがとうございます!(笑)はしゃぎ過ぎちゃったかな?!(笑)
三森 でもわかる! 村川さんはいつもこのテンションなんですが、アフレコ現場でご一緒したことはあまりなかったんです。今日、お芝居が始まったらすごい可憐に演じられているのを生で見て、ビックリしました。でも本番が終わるとすぐまた元気になって(笑)。本当にムードメーカーとしても抜群のセンスで、私も感動しました。
やの アフレコが始まった時の切り替えがすごいと思います。やっぱり役になりきるスイッチみたいなものがあるんですか?
村川 う〜ん、そうですね…。お芝居が始まったら「はい本番! はい本番!」みたいな感じですね(笑)!
三森 私はそこまでじゃないんですが、本番のときの切り替えはやっぱり大事ですね。
やの どうやってあんなに切り替えられるものなんですか?
三森 一つは、やっぱり照れがあるとダメですね。恥ずかしいという気持ちを吹っ切るところがスタートだと思います。 やの 悲鳴もすごいですよね。改めて考えてみたら、アニメに登場するあんな大きな悲鳴、リアルでもあげたことないです。
村川 たしかに、よっぽどなことがない限り、なかなかないですよね。リアルではなるべく悲鳴はあげない人生がいいなぁ〜。よく、わ〜!ってなっちゃうけど(笑)!
やの 見学していて印象に残ったのは、攻撃されているシーン。村川さんが実際に痛そうな表情でアフレコされているのを見ていたんですが、どうやってお芝居するんですか?
村川 痛がったりするシーンなんかは、実写ではそこまでやらない、アニメ独特のお芝居だと思います。息芝居がわかりやすい例ですよね。
やの 息芝居って何ですか?
村川 例えば台本で「……」と書かれている部分を、実写ドラマだったらそのまま表情や仕草で表現するところを、アニメでは「はっ」とか「んっ」とか、息の芝居をすることです。
三森 ちょうど今日の私の役のほとんどが戦闘シーンだったので、家で台本を読みながら予習している時、攻撃の時の「んっ! はっ!」とか、全部メモっておいたんですよね。でも結局本番では黙って攻撃してみてくださいということになって、それで逆にレイの冷徹さ、残酷さを表現できたかもしれません。そういう方法もありますね。
村川 すごい出てましたよ…レイ様レイ様ー! って思って、レイ様に従っている闇辺会のみなさんの気持ちがわかりました(笑)。
新人声優を苦しめるマイクワークとは?
やの 私も今日、ひと言ですがアフレコに参加させてもらった時に、一番最後の収録だったのに皆さんが一緒にいて応援してくださったので、とても良い経験になりました。村川 がんばれ〜! ってみんなで思ってましたよ。
やの 最初緊張してましたが、声援を送ってもらっているのはすごい伝わりました!
三森 あの、お芝居をしてから、向こうの部屋(スタッフのいるミキシングルーム)で話し合っている時間、レスポンスが返ってくるまでのあの間がイヤだよね(笑)。その間があまりに長いと、「私今ダメだったの? 良かったの?」ってなる!
村川 あの間は緊張しますよね! お芝居に関する相談をされている場合もあれば、全然関係ない次のシーンの相談になっている場合もあって、あの時間は色々考えます(笑)。 やの すっごいドキドキしてました(笑)。お二人は初めてアフレコされた時のことを覚えていますか?
三森 初めての時は、もう前日から緊張しちゃって……お芝居もだけど、マイクね。どんなに人数の多い現場でも、大体マイクは4本なんです。だから、セリフに遅れないようにスムーズにマイクの場所に入って、また他の人の邪魔をしないように席に戻らないといけないんです。
テストの時に自分がどのセリフの時にどのマイクに入ったのかメモして、テストで上手くいっていたら本番でも同じところに入る。逆に他の人の邪魔をしてしまったり上手くいかなかったら相談する。それをマイクワークっていうんですけど、それがすごくドキドキで、お芝居よりも「先輩のところに入っちゃったらどうしよう!」っていう心配が強かったです(笑)。
村川 うぅ〜そうですよねわかります!! 私も初めてのアフレコが、人数がすごく多い現場だったんですよ。人数が多くて、色んなキャラがササッとしゃべったりするシーンが多かったので、その分みなさんのマイク前の入れ替わりがササッササッてすごく早くて、もう、大変でした!!
人数が多い現場とかだと、いまだに緊張しちゃいますね!
三森 だから今日も、1回目のテストと、2回目のラステス(ラストテスト)でマイク場所とかを確認して、3回目が本番だったんです。
村川 後はテストでは、同じシーンで別々の人のセリフがある時は、セリフがかぶったらいけないので、本番では別々に録らなきゃねとか、兼ね合いを見たりとかもしますね。
アフレコ中、どこまで音を出してもいいの?
やの 今日、アフレコ中にどうしても鼻がかゆくなっちゃって、でも台本を掴んでる手を動かしたらカサっていう音がなるかもとか考えてしまって、かけませんでした(笑)。村川 多分、よっぽどマイクの近くでなければ、バサッみたいに大きな音が鳴らなければ大丈夫じゃないですかね(笑)?
やの あ、そうだったんですね。どれくらいの音を拾うのかもわからなくて、とにかくじっとしていました。例えば、くしゃみとかが出そうになったら我慢するコツとかありますか?
2人 うーーーん…
三森 もう、こらえる(笑)!
村川 ですね、こらえる(笑)! 私は鼻つまみます、息止めたりとか。
やの なるほど、そうですよね。服装も、音が出にくいものを、とかも考えるんですか?
三森 あまりチャラチャラ鳴るものだとマイクが拾ってしまうので、それは考えますね。アクセサリーとか、あと夏場のサンダル! スタジオによっては土足なので、素足にサンダルでキュッという音が鳴ってしまい、その場で脱いだこともあります。
村川 服装は大事ですよね、気を遣います。 やの 自分と関係ないところで音を出して撮り直しになったら申し訳ないですもんね。
村川 でも、実際はありますけどね。意図せずうっかり何かの音が出てしまうのは仕方ないですもん。誰かのお腹が鳴って録り直しなんていっぱいありますよ、もちろん私もあります(笑)。
三森 でも、何かの音が出ちゃっても、意外とマイクが拾っていない場合もありますしね。
やの 面白いシーンで、他の誰かが笑っちゃうことはないんですか?
三森 それは必死にこらえてます(笑)。
村川 今日のアフレコも相当つらかったですよ! 新井さんのモ助が、本当に素敵な最高の演技だったので、笑うのをこらえるのに必死でした(笑)。せっかく素敵な演技なのに笑って台無しにはできませんからね。
三森 私は、そういう時はもう別のことを考えるようにしています。昨日の晩御飯なんだったかな〜とか、どうでもいいことで落ち着かせる(笑)。
村川 それいいですね!
やの 私は今日が初めての体験だったので緊張感から笑わずにいられました。もしここで笑ったりしたら出禁になる! と思って頑張っていたんですが、新井さんの「オーイエス!」のセリフはやばかったです(笑)。
今日は本当に楽しかったです。最後に、声優さんとして気をつけていること、普段から意識してることを教えてください!
村川 本当に普通で申し訳ないんですが、体調管理。特に声が出ないと仕事にならないので、とにかく喉だけは気をつけています。
やの 喉を壊さないコツってありますか?
村川 なんだろう、そんな大したことはしていないんですけど。ウイルスを持ちこまない、とか(笑)。外から帰ったらせっけんで手洗い、うがいも念入りに。風邪っぽいな、危険だなと思ったらすぐ薬飲んだり。マスクも着用可能な場所ではずっとつけています。
三森 私も喉のケアは意識しています。春は花粉症で大変なんですが、お薬とやノド飴はいつもたくさん持ち歩くようにしています。
あとは、人間観察。日常でもですが、例えばテレビで子どもが映っていると、子どもにしか出せない音や、おじいちゃんおばあちゃんにしか出せない声の感じを真似してみたり。声優になってから、話していても何かを観ていても、音に敏感になりました。それが何かの役に活かせればなと思ったりします。
やの そうなんですね。アニメの裏側のことは知らないことだらけで、いろいろなお話をうかがって、お二人のこともアニメも、ますます大好きになりました。今日は本当にありがとうございました!
アニメの裏側を知ってもっと楽しく!
今回、アフレコ潜入、見学、参加、そしてインタビューと、いろんなことにチャレンジさせてもらいました!特に、三森さん・村川さんは、同じ空間にいられるだけでも嬉しいのに、声優のお仕事についていろいろとうかがうことができて、本当に貴重な経験になりました。
お二人のお仕事に対しての姿勢、声優さんという職業の表ではない部分も知れ、かっこいい部分もたくさん見れて、もっと好きになってしまいました!
大好きなアニメができていく瞬間を、視聴者として観るだけじゃなくて、キャラに息が吹き込まれる瞬間に、その場にいることができて嬉しかったです!!!
もっと、魔法少女大戦という作品が好きになりました! 主題歌という形でこの作品に関われて本当に幸せ!
アニメ版は絶賛放送中なので、是非チェックしてみてください〜!
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