「リポビタンD」セルフパロディーCMが賛否両論の理由 深すぎる意図とは?

リポビタンD WebCM 「ファイト不発!?ケイン・コスギ×大場美和」篇

肉体疲労時の栄養補給でおなじみのドリンク剤・リポビタンDのCMがリメイクされ、Web限定で公開されています。

長年CMに出演してきたケイン・コスギさんに加え、美人クライマーとして競技以外でも活躍する大場美和選手が登場。

本来であれば、ばっちり決まるはずの「ファイトー、イッパーツ!」が不発に終わる映像は、時の流れの残酷さにあふれています。

評価は賛否両論真っ二つに分かれているのですが、なぜなのか理由を考えると、そこに込められた深い意図に感心します。

2人の男が絶叫しながら困難を乗り越えるリポDのCM

リポビタンD 過去CM「チェーン・オブ・ロック」篇
リポビタンDのCMといえば1970年代から、2人の男性が断崖絶壁を登ったり、激流を下ったりしながら、困難な状況を「ファイトー」「イッパーツ!」という互いの掛け声で乗り切る姿が描かれてきました。

しかし、時代が変化するなかで、「危機的状況下で絶叫するのは時代錯誤」と言われることもあったようです。 そんな声を受けて、2年半ぶりにリメイクされたCM。

ですがTwitterには、「前のままのほうがよかった」「女性の態度が不快」といった声も多数寄せられています。

結果的に、「視聴者の厳しい声を受けてつくってみたCMに、視聴者からツッコミが入っている」という状況には考えさせられ、その深すぎる意図に気付いた視聴者からは絶賛の声が挙がっています。

どこまで計算された企画意図だったのかはわかりませんが、セルフパロディーとしては成功と言える面白い企画になっています。

「ジェネレーションギャップ!」と言い放つケインの下には

CMでは、ケイン・コスギさんとプロクライマーの大場美和さんがボルダリングをしていると、大場さんが足を踏み外してしまいます。 すると、待ってましたとばかりに手を差し伸べ、「ファイトー!」と往年の名セリフを決めるケインさん。 そんな絶叫もむなしく、大場さんは自分で体勢をを持ち直し、さらに上へと登り続けてしまいます。 唖然とした表情を浮かべるケインさんですが、最後はカメラ線で「ジェネレーションギャップ!」と流暢な英語を披露。 その笑顔の下には、ばっちり「ケイン・コスギ」のテロップが入っていて、「かつて誰もが知っていたであろうケイン・コスギに、説明が必要な時代になったか」と、文字通りジェネレーションギャップを感じてしまいました。

ケイン・コスギさんといえば?

ケイン・コスギさんは1974年アメリカ・ロサンゼルス生まれ。6歳でハリウッド映画デビューを果たすと、1993年に来日。

スポーツバラエティ『スポーツマン No.1決定戦』や『筋肉番付』、子供向け特撮番組『忍者戦隊カクレンジャー』、不動産会社・センチュリー21のTVCMなどに出演しました。

幼い頃に思い描いた世界的アクションスターになる夢を叶えるべく、現在も数々の作品に出演中です。

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