アイドルグループ・乃木坂46のメンバーである橋本奈々未さんのソロ曲「ないものねだり」のMVが、2月16日に公開されました。
橋本さんは2月20日(月)、さいたまスーパーアリーナで行われるコンサートをもってグループを卒業。同時に芸能界を引退することが決定しています。
数多くのアイドルの卒業・引退が相次いでいますが、乃木坂46の中核を担うメンバーだった橋本奈々未さんとは、どんな人だったのか? 「ないものねだり」という名曲と、そのMVを紹介しながら振り返っていきます。乃木坂46 『ぐるぐるカーテン』
橋本奈々未さんは乃木坂46の1期生としてアイドル活動をスタート。2012年2月22日、1stシングル『ぐるぐるカーテン』でデビューしました。
「ななみん」の愛称で親しまれてきた彼女は、選抜メンバーの中でも目立つポジションに立つことが許された「福神」に、これまで16枚のすべてのシングルで選ばれてきました。同じくすべてのシングルで「福神」に選ばれているのは、ほかに白石麻衣さんだけというすごさです。乃木坂46 『サヨナラの意味』
2016年11月9日にリリースされた橋本さんにとってのラストシングル『サヨナラの意味』で、橋本さんは初のセンターに抜擢され、この曲をたずさえて「第67回NHK紅白歌合戦」にも出場。
「ないものねだり」は、この『サヨナラの意味』の収録曲で、卒業4日前という直前のタイミングでMVが公開されました。
「慌ただしい日常の中 一人でいるのが好きになった」
「もう充分でしょう 私ないものねだりしたくない」
「何かを失うなら そこまでして欲しいものは一つもない」
とあるように、「卒業」への意識や「アイドルを辞め、自分の人生を歩んでいきたい」といった橋本さんの心情が反映されているようにも想像できてしまう内容です。 また、歌い出しの歌詞がデビュー曲の「ぐるぐるカーテン」と同じく「カーテン」というのも、ファンにとっては心に響くものがあり、MV冒頭でもカーテンのような布が幾重にも結ばれたセットの前に橋本さんがたたずんでいます。 笑顔のショットを抑え、どこかさみしげな表情が多く使われています。MV撮影もこれでラストになったであろう現場で、橋本さんはどんなことを考えていたのでしょうか?
そんな機微にまで想いを馳せてしまう映像美で展開されていきます。 公式Webサイトによれば、横浜・東京近辺を中心に極秘で撮影が行われたそうです。 淡々と橋本さんのソロショットを映し続けているかと思えば、2分28秒あたり、ちょうど2回目のサビがはじまるところで、約5年半、苦楽を共にしてきたメンバーとの思い出のショットや写真が次々と映し出されます。 どの場面も橋本さんと乃木坂メンバーたちの笑顔であふれているのですが、次の瞬間、その映像がプロジェクターで現在の橋本さんに投射され、ドキっとさせられます。
映像を橋本さん自身が見つめながら微笑んでいる姿も一瞬映り、これまでのアイドル人生を振り返って噛み締めているようにも思えます。 そして、3分ちょうどあたりからのCメロ、橋本さんがこちらにまっすぐ視線を向けて歌う顔がアップで映し出されます。
その眼差し、切なげな表情に鳥肌が立ちますが、ただ悲しんでいるばかりではありません。最後には、言ってしまえば、肩の荷がおりたような、晴れやかな表情でニコッと笑顔を見せるのです。 橋本さんは、2016年10月30日に放送されたテレビ東京系の番組「乃木坂工事中」の中で、自身の卒業/引退について言及。
北海道の実家が貧しく、アイドルになった1番の目的が弟の大学進学の学費や、家計を助けるための「お金」であったことを明かし、大学に入学できた弟の学費が免除となったことで、母から「無理しないで好きなことをしてください」と手紙で告げられたことが芸能界引退のきっかけとなったと打ち明けました。
そんな苦労人でもあった橋本さんは、乃木坂46の公式Webサイトで以下のように述べています。
「今まで色々な映像作品を作って頂きましたが、Music Videoを丸々全部自分で作ってもらうのはこれが最初で最後です。スタッフさんたちの思いやりとか愛情が詰まっていて、そこに見て頂いた皆さんの愛情を足してもらえたら嬉しいです。」 人との別れはどんな場合であってもつらいものがあります。これまで長い間、応援してきたファンであればあるほど、なおさら「別れ」を受け入れられないでしょうし、素直に「卒業おめでとう」とは言えない複雑な感情もあるかもしれません。
しかし、一方で、アイドル個人が抱く本当の気持ちを、受け手であるファンは、完全に理解することは叶いません。
歌詞の中で「目の前にある この幸せだけで 今日を生きられないの?」と橋本さんが問いかける「ないものねだり」は、アイドルから普通の女の子に戻る宣言が含まれた楽曲。橋本さんがアイドルとして最後にコンサートで歌うことになるのは、この「ないものねだり」となるのでしょうか?
これまでにも、数々のアイドルの卒業ソングが誕生してきました。橋本さんは卒業してしまいますが、アイドル史にその名を刻むこの名曲は、いつまでも残り続けるでしょう。
※画像はすべて乃木坂46 橋本奈々未 『ないものねだり』MVスクリーンショット
橋本さんは2月20日(月)、さいたまスーパーアリーナで行われるコンサートをもってグループを卒業。同時に芸能界を引退することが決定しています。
数多くのアイドルの卒業・引退が相次いでいますが、乃木坂46の中核を担うメンバーだった橋本奈々未さんとは、どんな人だったのか? 「ないものねだり」という名曲と、そのMVを紹介しながら振り返っていきます。
『サヨナラの意味』に収録されたソロ曲「ないものねだり」
「ななみん」の愛称で親しまれてきた彼女は、選抜メンバーの中でも目立つポジションに立つことが許された「福神」に、これまで16枚のすべてのシングルで選ばれてきました。同じくすべてのシングルで「福神」に選ばれているのは、ほかに白石麻衣さんだけというすごさです。
そして、その端整な顔立ちから、ファッション誌『CanCam』の専属モデルもつとめ、卒業にあわせた写真集『2017』も刊行されています。橋本奈々未写真集『2017』より、厳選カットをチラ見せします!やわらかな朝の日差しが差し込む部屋で、リラックスするななみんです。予約はこちら→https://t.co/y3e5gi6onP #橋本奈々未卒業まであと 13日 pic.twitter.com/hmk6UnCMN9
— 橋本奈々未写真集2017公式アカウント (@nanaminNY2017) 2017年2月7日
「ないものねだり」は、この『サヨナラの意味』の収録曲で、卒業4日前という直前のタイミングでMVが公開されました。
橋本奈々未が普通の女の子に戻っていく 「ないものねだり」
コンセプチュアルで、ストーリー仕立てなことが多い乃木坂46のMVですが、「ないものねだり」は橋本さんのソロ曲ということもあり、前半は橋本さんのソロショットのみで構成されています。 スローテンポで優しさと哀愁を含んだブルージーな楽曲で、歌詞の中に、「慌ただしい日常の中 一人でいるのが好きになった」
「もう充分でしょう 私ないものねだりしたくない」
「何かを失うなら そこまでして欲しいものは一つもない」
とあるように、「卒業」への意識や「アイドルを辞め、自分の人生を歩んでいきたい」といった橋本さんの心情が反映されているようにも想像できてしまう内容です。 また、歌い出しの歌詞がデビュー曲の「ぐるぐるカーテン」と同じく「カーテン」というのも、ファンにとっては心に響くものがあり、MV冒頭でもカーテンのような布が幾重にも結ばれたセットの前に橋本さんがたたずんでいます。 笑顔のショットを抑え、どこかさみしげな表情が多く使われています。MV撮影もこれでラストになったであろう現場で、橋本さんはどんなことを考えていたのでしょうか?
そんな機微にまで想いを馳せてしまう映像美で展開されていきます。 公式Webサイトによれば、横浜・東京近辺を中心に極秘で撮影が行われたそうです。 淡々と橋本さんのソロショットを映し続けているかと思えば、2分28秒あたり、ちょうど2回目のサビがはじまるところで、約5年半、苦楽を共にしてきたメンバーとの思い出のショットや写真が次々と映し出されます。 どの場面も橋本さんと乃木坂メンバーたちの笑顔であふれているのですが、次の瞬間、その映像がプロジェクターで現在の橋本さんに投射され、ドキっとさせられます。
映像を橋本さん自身が見つめながら微笑んでいる姿も一瞬映り、これまでのアイドル人生を振り返って噛み締めているようにも思えます。 そして、3分ちょうどあたりからのCメロ、橋本さんがこちらにまっすぐ視線を向けて歌う顔がアップで映し出されます。
その眼差し、切なげな表情に鳥肌が立ちますが、ただ悲しんでいるばかりではありません。最後には、言ってしまえば、肩の荷がおりたような、晴れやかな表情でニコッと笑顔を見せるのです。 橋本さんは、2016年10月30日に放送されたテレビ東京系の番組「乃木坂工事中」の中で、自身の卒業/引退について言及。
北海道の実家が貧しく、アイドルになった1番の目的が弟の大学進学の学費や、家計を助けるための「お金」であったことを明かし、大学に入学できた弟の学費が免除となったことで、母から「無理しないで好きなことをしてください」と手紙で告げられたことが芸能界引退のきっかけとなったと打ち明けました。
そんな苦労人でもあった橋本さんは、乃木坂46の公式Webサイトで以下のように述べています。
「今まで色々な映像作品を作って頂きましたが、Music Videoを丸々全部自分で作ってもらうのはこれが最初で最後です。スタッフさんたちの思いやりとか愛情が詰まっていて、そこに見て頂いた皆さんの愛情を足してもらえたら嬉しいです。」 人との別れはどんな場合であってもつらいものがあります。これまで長い間、応援してきたファンであればあるほど、なおさら「別れ」を受け入れられないでしょうし、素直に「卒業おめでとう」とは言えない複雑な感情もあるかもしれません。
しかし、一方で、アイドル個人が抱く本当の気持ちを、受け手であるファンは、完全に理解することは叶いません。
歌詞の中で「目の前にある この幸せだけで 今日を生きられないの?」と橋本さんが問いかける「ないものねだり」は、アイドルから普通の女の子に戻る宣言が含まれた楽曲。橋本さんがアイドルとして最後にコンサートで歌うことになるのは、この「ないものねだり」となるのでしょうか?
これまでにも、数々のアイドルの卒業ソングが誕生してきました。橋本さんは卒業してしまいますが、アイドル史にその名を刻むこの名曲は、いつまでも残り続けるでしょう。
※画像はすべて乃木坂46 橋本奈々未 『ないものねだり』MVスクリーンショット
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