Negicco「矛盾、はじめました。」
新潟を代表するご当地アイドル・Negiccoの「矛盾、はじめました。」は作詞が元Cymbalsの土岐麻子さん、作曲がシンガーソングライターさかいゆうさんというスタイリッシュな極上ポップス。結成から14年目を迎え、安定感のあるパフォーマンスに定評のある彼女たちですが、常に一定のピュアさも残しているのが素晴らしい。
2015年の「アイドル楽曲大賞」ではメジャーアイドル部門で「ねぇバーディア」が1位に輝き、「光のシュプール」も2位にランクインしています。今年はインディーズ部門でのエントリーとなりましたが、結果やいかに?
夢みるアドレセンス「大人やらせてよ」
人気ファッション誌の元モデルを中心に結成された夢みるアドレセンス。「カワイイだけじゃダメなんですか!?」をキャッチコピーにしているだけあって、顔面レベルが高いのですが、楽曲もハイクオリティ。これまでにもOKAMOTO'Sのオカモトショウさん、KEYTALKの首藤義勝さんといったアーティストから楽曲提供されてきましたが、6枚目の「大人やらせてよ」は、何かと話題を呼んだゲスの極み乙女。の川谷絵音さんが手がけました。
10月にメンバーの小林れいさんが病気療養のため無期限活動休止となり、4人体制となって初のシングル。思春期を生きる少女の焦燥を鮮明に描き出しています。
清 竜人25「LOVE&WIFE&PEACE♡」
一夫多妻制アイドルというコンセプトでシーンの中でも異彩を放ち続けてきた清 竜人25の「LOVE&WIFE&PEACE♡」。さまざまなシチュエーションを楽曲で表現してきたユニットですが、絶対的センター・清 竜人さんが6人の夫人とともにヒッピー扮して、またしてもハーレムを展開。MVにはついに子供たちまで登場しています。
アレンジャーに、多数のヒット曲を手がけるダンス☆マンさんを起用。ファンキーでピースフルな多幸感全開のダンスチューンになっています。
清 竜人25は2017年6月をもっての解散を発表。清 竜人さんはすでに新プロジェクトTOWNを始動させています。
STEREO JAPAN「Dancing Again」
EDMアイドル・Stereo Tokyoと姉妹グループ・Stereo Fukuokaが合体したSTEREO JAPANの「Dancing Again」。2か月でCDが1万枚売れたら「解散」「ヲタクがCDを買ってメンバーの代わりにマラソンを走る」といった画期的(?)すぎる企画でも注目を浴びたこの曲。
海外EDMなパリピ向け楽曲にこだわってきた同グループが打ち出した、意外なほどさわやかなアイドルファンク的ダンスミュージックとなっています。
フタを開けてみれば、売上は約4,500枚。解散は回避され、以降の楽曲はCD販売を行わず、配信のみとすることが発表されました。
callme「Confession」
仙台発のガールズユニット・Dorothy Little Happyから卒業したメンバー3名で結成されたユニット・callmeの「Confession」。「完全セルフプロデュース型ガールズユニット」として衣装やメイクといったビジュアル面も自分たちで考えている彼女たち。この楽曲はメンバーのMIMORI(富永美杜)さんが作詞・作曲を手がけています。
ピアノサウンドとエレクトロ風のビートが印象的。メンバー全員が20歳を迎えたことでさらに説得力も増した大人っぽいナンバーです。
モーニング娘。「セクシーキャットの演説」
実力派の宝庫・ハロー!プロジェクト(ハロプロ)を代表するグループ・モーニング娘。'16の「セクシーキャットの演説」。タイトルからしてクセが強そうですが、実際に聴いても超濃厚な世界が展開されます。宝塚歌劇のように男役・女役に分かれていたモーニング娘。の楽曲「Mr.Moonlight~愛のビッグバンド~」を思わせるようなミュージカルタッチで、メインをつとめる猫役3人と人間役9人に分かれるのが特徴。「スルメ曲」職人として知られるつんくさんによるクールかつ攻撃的なサウンドとなっています。
2017年はモーニング娘。及び、ハロプロが20周年を迎えるアニバーサリーイヤー。13期メンバーもお披露目された彼女たちの動向に注目です。
℃-ute「人生はSTEP!」
2017年6月、さいたまスーパーアリーナでの単独コンサートを最後に解散を発表している5人組アイドル・℃-ute。12年間アイドルを貫いてきた彼女たちは、ここ最近、大人の女性像をテーマとした曲が続いていますが「人生はSTEP!」もその系統。
他のアイドルに憧れられる「クイーン・オブ・アイドル」としての貫禄はもちろん、艶っぽさすら醸し出しています。
アナログ盤にはLil’Yukichiさんによるリミックス版を収録。同氏がCherry Brown名義でラップしていますが、見事にマッチしているので、そちらも必聴です。
こぶしファクトリー「チョット愚直に!猪突猛進」
こぶしファクトリーの「チョット愚直に!猪突猛進」は、ヒャダインこと前山田健一さんが手がけた楽曲。兼ねてからハロプロファンであった前山田さんがついに本丸に本格参入した1曲で、モーニング娘。の名曲「そうだ!We're ALIVE」に登場する「カモ〜ンナ!」のシャウトを導入するなど、随所にリスペクトが感じられます。
ハロプロの伝統である通称「赤羽橋ファンク」サウンドも体現。メンバーたちの中高生離れしたド直球なガナリやこぶし回しにシビれる1曲です。
つばきファクトリー「独り占め」
こぶしファクトリーと同じくハロプロ研修生内のユニットとして結成されたつばきファクトリー。2017年2月にメジャーデビューを控えている彼女たちは、今年の「TIF」にも初出場し、活動の幅を広げてきました。そんな彼女たちに与えられたつんくさんによる楽曲「独り占め」は、こぶしファクトリーの陽気な力強さとは正反対に、可憐なイメージの彼女たちにぴったり。
人気者の「彼」を自分のものにし、周りを敵に回しても幸福を噛みしめている女の子という辛気臭さがたまらないハロプロならではのマスターピースです。
吉川友「歯をくいしばれっっ!」
きっかこと吉川友さん10枚目のシングル曲「歯をくいしばれっっ!」は、シンガーソングライターの大森靖子さんが作詞・作曲を手がけたエレクトロニック・アコースティック・シャンソン・ロック。「人生に行き詰まった私を無視しないで!! こんな時こそ側にいてくっついて離れないで かまって仮眠させてください! あと5分で本気出す」という出だしから大森節が炸裂。酸いも甘いもをある程度経験した女性の哀愁と可愛らしさが共存した傑作です。
MVでは吉川さんが一人カラオケでストレスを解消、フードメニューを食い散らかすアイドルらしからぬ姿には、むしろ好感が湧いてきます。
この記事どう思う?
関連リンク
連載
日夜生み出される現象や事象を“ポップなまとめ記事”として紹介する人気連載。 いま注目を集めるジャンル、気になったときにチェックしたいトレンド──。 KAI-YOUでは「POP」を軸に、さまざまな対象をまとめて紹介していきます。
0件のコメント