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きっかけは「高校生ラップ選手権」のオーディション

ハハノシキュウ ヒップホップとか全然聴いてなかったらしいけど、そもそもなんでラップはじめたの?

Amateras 高校3年の冬までKREVAしか知らなかったくらいなんですけど、RHYMESTER(ライムスター)宇多丸さんのラジオで「高校生ラップ選手権」の存在を知って、YouTubeで見たらめちゃくちゃおもしろかったんです。

それで友人と一緒に「SCHOOL OF RAP」という大会に行ったら、その日、たまたまエントリー数が足りなかったみたいで強引に出場させられたんです(笑)。それがきっかけでダース(DARTHREIDER)さんたちに「高校生ラップ選手権」のオーディションに出るように勧められて、最終選考まで進んだんですよ。

ハハノシキュウ ものすごい早さで話が進むね。

Amateras 「SCHOOL OF RAP」ではじめて戦ったMCReyくんにも勝ってたので、このままいけるかな? って思ってたんですが、プロデューサーから「今回はごめん」と電話がきて。

この時、すごく悔しかったんですよ。多分、「高校生ラップ選手権の最終選考に受かってたら今のAmaterasにはなれてない。悔しかったからこそ、自分のスタイルをいろいろと工夫して試行錯誤するようになったので。

試行錯誤するうちにAmaterasをキャラクターとして考えるようになって、ここ半年くらいの最近のことではあるんですけど、プロデュースするという意識を持ちはじめました。だから完成に近いAmaterasは、実は動画で公開されてる「U-22」や最近の「戦極15章」くらいしかないんですよ。 慶應金持ちラッパーAmaterasインタビュー 貴族が考えるフリースタイルバトルとは? ハハノシキュウ なるほど。じゃあ、Amaterasが「金持ち」「高学歴」ってイメージを持ちはじめたきっかけはなんなの?

Amateras ほんと思いつきですね。シキュウさんと戦ったあとくらいのAmaterasは、いろんなバトルスタイルを試行錯誤してたんですよ。

それで20歳になってすぐくらいの時に出場した9sari GROUPの「9sari STATION」という番組のフリースタイルの大会で、はじめて自分のコンプレックスだった「金持ち」を全面的に出したら、審査員の漢(漢 a.k.a. GAMI)さんとかKEN(KEN THE 390)さんがめちゃくちゃ笑ってくれて。

優勝はできなかったんですけど、いつもより勝ち進めました。それで「これはいけるぞ!」と、改めてAmaterasのバトルスタイルを見つめ直して、ちゃんとコンセプトを決めて、「U-22」のAmaterasができあがったという感じですね。

バトルがラップだけで評価されない時代

慶應金持ちラッパーAmaterasインタビュー 貴族が考えるフリースタイルバトルとは? ハハノシキュウ 前々から疑問だったんだよね。Amaterasのスタイルは普通にやったら嫌われておしまいってなるはずなのに、なぜかみんな笑って君の試合を見てしまう。意外とそんなに嫌われてないのはなんでなんだろう? って。

Amateras 「金持ちキャラ」を思いついてからは、人に嫌われないように相当工夫したんですよ。まず大前提としてユーモアを全面的に出して、自分から俯瞰して「Amaterasというキャラクターはこういうこと言わない!」ってNGワードを決めたり。

たとえば「フロウ乗れてねぇ」とか言われた時にアンサーで「六本木の女は乗れる」って言っちゃダメだ、女性批判はやめようって。「お前は貧乏だ」って直接的に言うんじゃなくて、「財布のウェイトに差がありすぎる」って言い換えたり。

ただのディスになって、見ている人が不快に感じるようなことは言わないように徹底しています。
06:02あたりから、まだラップをはじめて間もないAmaterasの戦いが見れる。慶應の偏差値を武器にした、今よりも少し攻撃的なスタイルだ

ハハノシキュウ 「U-22」でようやくその調整が上手くいったというか手応えがあったと。

Amateras そうですね。僕がイメージしてたMCバトルでのAmaterasというキャラクターにあの大会で近づけたような気はしてます。

あとは、そもそも僕は陰キャで髪の毛も長くて見た目がかなり気持ち悪かったんです、でも変えなきゃって。服とか全然興味なかったんですけど、Amaterasは清潔感のある白かなって思って服装から選んでいって、キャップをかぶったりして。

ハハノシキュウ それだけの理由なの? もっと深い意味があるかと思ってた。たとえば「白金だから」とか。

Amateras いや、そこまで考えてないですよ(笑)。

ハハノシキュウ これ、白に見えるだろ? 実は金なんだぜ? とか言うためかと思ってたよ。

Amateras いや、全然(笑)。でも、白を着ることで光が反射して、Amaterasが神様みたいに神々しく見えるって何度か言われたことがあったので、「真っ白でいこう!」って決めましたね。

ハハノシキュウ これはほんとそもそもの話なんだけどさ、Amaterasっていうキャラクターを操ってるというか、プロデュースしてるみたいな話をさっきしてたじゃない? それってさ、君の世代はみんなそうなの?

多分ね、僕の世代の人はほとんどのラッパーが、ステージの上にいる自分と下にいる自分がイコールだと思ってる。ラッパーとしての自分と本名の自分の差異がないのが普通って。まぁ、ハハノシキュウは違うけど(笑)。
白金台を歩くAmateras

白金台を歩くAmateras

Amateras 結構、みんなは等身大だと思いますよ。僕はLuiz(ACEの弟でラッパー)と仲良いんですけど、あいつはサイファーしてる時も普通に喋ってる時もLuizですし。でも、僕はステージの上にいる自分と下にいる自分は全くの別人だと思うのが自然な気がします。

僕は、ライム、フロウ、スキルじゃない部分で勝ちたいんです。それはかなり前から思ってて、たとえば「戦極スパーリング」って大会で、グラビアアイドルをセコンドに連れてきたりして、スキルと関係ないところで勝負したこともあります。そこでラップしてないのに、瀬戸ひながライターの火をつけるだけで盛り上がって勝ちました。
上のセコンドとは別のAmaterasと瀬戸ひなのチーム戦。ラッパーでなく、グラビアアイドルとチームを組むことで脚光を浴びた

Amateras フリーハンドセグウェイで「戦極15章」に出たのもそういう気持ちからですし、ラップバトルをラップ以外で競い合う時代が来てほしい。スマブラみたいにキャラが立ってる人同士の試合とかになるとおもしろいですよね。我次郎MICさんとか。

「戦極15章」の時も、本当は呂布さんにもセグウェイに乗ってもらって、ベイブレードみたいなバトルをしたかったですね……。

いずれは後ろに劇団がいて、シルクドソレイユみたいなバトルがやりたいんです!

ハハノシキュウ それは「AsOne」でやろう!(笑)。Amaterasは、なんで純粋な勝ち負けにこだわらないの?
「戦極MCBATTLE 第15章本選 Japan Tour Final」でのAmateras

「戦極MCBATTLE 第15章本選 Japan Tour Final」でのAmateras vs 呂布カルマ

「戦極MCBATTLE 第15章本選 Japan Tour Final」でのAmateras vs 呂布カルマ/実はフリーハンドセグウェイに乗りながら呂布カルマと戦っていた

「戦極MCBATTLE 第15章本選 Japan Tour Final」でのAmateras vs 呂布カルマ/フリーハンドセグウェイに乗りながら呂布カルマと戦っていた

Amateras 初めて僕が見たバトルはほんとに怖かったんですよ、「ふざけんなよ」「殺すぞ?」とか。

だから怖いだけ、怒ってるだけで終わるのは嫌だなって。僕はエンターテイメントとして勝ちたいんです。徒競走は足の速い人の勝ちだけど、ラップはフィギアスケートみたいに、点数と言っても明確に決めれないものなので。

昔はそれなりに勝ちたい気持ちがあったんですけど、今はあんまりなくてエンターテイメントとしてやりたいって気持ちが強くなってます。
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