2016年1月末、世の雑貨愛好家、そしてオカルト好きの間ではひそかなウワサが飛び交っていました。
『月刊ムー』公認の文具が出るらしい……。 そして、その発売日が2月17日(水)に迫っているらしい……。しかも、「ムーショップ」や、一般の文具店、Amazonでも買えちゃうらしい……!
『ムー』ってあのUFOとかネッシーが載ってる不思議雑誌の『ムー』? 超常現象をどうやって文具に?……とても気になったので、学研さんのムー編集部に直接うかがって、お話を聞いてきました!
文:馬原雲母
今回、お話をうかがったのは、こちらのお二方! 「オカルトかるた」の開発者でもある、ムー編集部の望月晢史さん。 学研ステイフルでステーショナリー企画課に所属する田川梓さん。
田川 最初は、ありえないアイテムをいっぱい考えていました。おでこに目が出来る「第三の目付き目隠しアイマスク」とか、「UFOを呼べるペン」とかいろいろ考えて展開させようとしたんですが、最終的には一番気軽に使えるノートや付箋といった文具を選びました。
望月 初期の段階から、超常現象記録ノートや、メモ帳は案が出ていました。最初はフリーメイソンのシンボルである定規とコンパスとをそのまま商品化できないかというアイデアもありましたが、あってもあまり使う機会がなさそうですからね。文具をつくるのは初めてだったので、結果的にはオーソドックスだけどひとクセある文具になりました。 田川 このクリアファイルは、一番最後につくりました。写真を決めるのがすごく大変で、望月さんに相談したら、超怖いやつばっかり提案されてしまって……すごい揉めましたね(笑)。
望月 ウィリアム・マムラーという人が撮影したリンカーン夫人の有名な心霊写真を提案したんです。そこに暗殺されたリンカーン大統領が写ってたっていう。
田川 めちゃくちゃハッキリ写ってるんです(笑)。
望月 たしかに怖いですが、昔は心霊写真って結構いい話として語られていたんです。それが怖いものと位置付けられたのは1970年代~80年代のオカルト番組の影響であって。元々は死んだ人が現れてくれたっていう感動的な話が多かったんですが……それは、企画の段階では伝わらなかったですね。
田川 当初から望月さんは、『ムー』のロゴが入ってるだけとか、UMAが入ってるだけの商品は嫌だと言っていました。私たちには最初それがどういうことかピンとこなくて。でも、商談していて評判がいいのは、UMAとかUFOの細かいオカルト的な情報なんです。それで私もどういうことか腑に落ちて、この文具では、そういうところにこだわっていきましたね。
望月 UFOの写真に『ムー』ってロゴをつけただけでは弱いなと。別に『ムー』なしでも商品化はできるじゃないですか。でも何か1つギミックがあれば、文具でもひとつの世界が出来上がるんではないかと思いました。 田川 このブロックメモにも仕掛けがあるんです。全部で240枚あるんですが、最後まで使うと何かが起こります。 田川 超常現象記録のノートの表紙は、ベテランのデザイナーさんが細かいところにも文字を入れてくださって。よく見ると「UMAとは……」とか細かい文字で書いてある。この文章も編集部がちゃんと監修して、『ムー』的なワードが組み込まれています。そんなの依頼してなかったんですが、ノリノリで書いてくれました(笑)」
望月 僕は……可愛いのは……正直よくわかんない。
田川 望月さんはこのとおり可愛いデザインにあんまりノリ気ではなくて(笑)。文具は、アイテムを考えるディレクターと、細かいデザインを考えるプランナーでつくるんですが、担当プランナーは今までオカルトものにタッチしたこともないし「いや、可愛くもしなきゃダメだよ!」って。
望月 できあがったものを見たら、良かったと思いましたけどね。『ムー』っぽいデザインとかわいいデザインの両軸で、絵面が全然ちがう。かわいい方がなかったらほとんど灰色ですからね……。 田川 このモスマンというUMAがセンターみたいになったのは、 奇跡的だなと思います。これまであまり日の目を見なかったモスマンが……。
望月 最初に上がってきたラフではモスマンに手が付いてたので、「いや、目撃スケッチではあまり見ないので、手はないほうがいいんじゃない?」と。まあ、ここまでデフォルメしといて細部にこだわるのも何なんですが。手があるバージョンの目撃も多少はあるんですけどね。最終的には羽のみになりました。
田川 伝説ではモスマンを見てしまうと、変なコトが起きるんですよね……。
望月 その噂にもけっこうムラがあって、イタズラ電話のレベルから、デカい橋が崩落するものまであるんです。
田川 ムー文具のモスマンは、災いなんて呼びそうにないかわいいキャラになっています! ──イエティとビッグフットは色違いなんですね!
望月 あ、でも毛並みは違いますよ! あとビッグフットは臭いです。
望月 日常生活でたまに変なことって起きるんですよ。「変な夢を見る」とか、「何かがいたような気がする」とか。それを本気でこのノート1冊に記録すると、すべて通して見たときに、「必ず水曜日に起きている」とか、何か共通項に気づくかもしれない。なので是非、1冊使い切ってみてください。気になることがあったとしても、点だと意味がない。点と点を繋いだ線の間を自分の推理で埋めていくと……それは、とても不思議な体験になるかもしれません。
その頃は文具の展開もなく、たしか水晶とかお札が置いてあったように記憶しています。
正直、グッズひとつひとつに強力なパワーを感じることはなかったですが、それらが集まり『ムー』というフィルターを通した時、磁場がグニャっと歪むような感覚に襲われたのです。さっきまで普通に歩いていた街から一歩足を踏み入れただけなのに。
日常には不思議が潜んでいるということを、『ムー』は教えてくれます。雑誌という媒体を飛び出して、より身近に不思議を感じさせてくれる『ムー』公認の文具。不思議アンテナの感度を高めたい方にオススメの逸品です。
『月刊ムー』公認の文具が出るらしい……。 そして、その発売日が2月17日(水)に迫っているらしい……。しかも、「ムーショップ」や、一般の文具店、Amazonでも買えちゃうらしい……!
『ムー』ってあのUFOとかネッシーが載ってる不思議雑誌の『ムー』? 超常現象をどうやって文具に?……とても気になったので、学研さんのムー編集部に直接うかがって、お話を聞いてきました!
文:馬原雲母
今回、お話をうかがったのは、こちらのお二方! 「オカルトかるた」の開発者でもある、ムー編集部の望月晢史さん。 学研ステイフルでステーショナリー企画課に所属する田川梓さん。
ただの文具じゃつまらない ムー編集部からの洗礼!
──『月刊ムー』公認では初となる本格的な文具ですが、どのように企画を進められたのでしょう?田川 最初は、ありえないアイテムをいっぱい考えていました。おでこに目が出来る「第三の目付き目隠しアイマスク」とか、「UFOを呼べるペン」とかいろいろ考えて展開させようとしたんですが、最終的には一番気軽に使えるノートや付箋といった文具を選びました。
望月 初期の段階から、超常現象記録ノートや、メモ帳は案が出ていました。最初はフリーメイソンのシンボルである定規とコンパスとをそのまま商品化できないかというアイデアもありましたが、あってもあまり使う機会がなさそうですからね。文具をつくるのは初めてだったので、結果的にはオーソドックスだけどひとクセある文具になりました。 田川 このクリアファイルは、一番最後につくりました。写真を決めるのがすごく大変で、望月さんに相談したら、超怖いやつばっかり提案されてしまって……すごい揉めましたね(笑)。
望月 ウィリアム・マムラーという人が撮影したリンカーン夫人の有名な心霊写真を提案したんです。そこに暗殺されたリンカーン大統領が写ってたっていう。
田川 めちゃくちゃハッキリ写ってるんです(笑)。
望月 たしかに怖いですが、昔は心霊写真って結構いい話として語られていたんです。それが怖いものと位置付けられたのは1970年代~80年代のオカルト番組の影響であって。元々は死んだ人が現れてくれたっていう感動的な話が多かったんですが……それは、企画の段階では伝わらなかったですね。
文具に『ムー』的な要素を組み込む
──いろいろと仕掛けのある文具が多いですよね。田川 当初から望月さんは、『ムー』のロゴが入ってるだけとか、UMAが入ってるだけの商品は嫌だと言っていました。私たちには最初それがどういうことかピンとこなくて。でも、商談していて評判がいいのは、UMAとかUFOの細かいオカルト的な情報なんです。それで私もどういうことか腑に落ちて、この文具では、そういうところにこだわっていきましたね。
望月 UFOの写真に『ムー』ってロゴをつけただけでは弱いなと。別に『ムー』なしでも商品化はできるじゃないですか。でも何か1つギミックがあれば、文具でもひとつの世界が出来上がるんではないかと思いました。 田川 このブロックメモにも仕掛けがあるんです。全部で240枚あるんですが、最後まで使うと何かが起こります。 田川 超常現象記録のノートの表紙は、ベテランのデザイナーさんが細かいところにも文字を入れてくださって。よく見ると「UMAとは……」とか細かい文字で書いてある。この文章も編集部がちゃんと監修して、『ムー』的なワードが組み込まれています。そんなの依頼してなかったんですが、ノリノリで書いてくれました(笑)」
『ムー』史上最も可愛いかわいい! センターはモスマン…
──このゆるキャラの様なパターンは、今までの『ムー』らしからぬ雰囲気ですね!望月 僕は……可愛いのは……正直よくわかんない。
田川 望月さんはこのとおり可愛いデザインにあんまりノリ気ではなくて(笑)。文具は、アイテムを考えるディレクターと、細かいデザインを考えるプランナーでつくるんですが、担当プランナーは今までオカルトものにタッチしたこともないし「いや、可愛くもしなきゃダメだよ!」って。
望月 できあがったものを見たら、良かったと思いましたけどね。『ムー』っぽいデザインとかわいいデザインの両軸で、絵面が全然ちがう。かわいい方がなかったらほとんど灰色ですからね……。 田川 このモスマンというUMAがセンターみたいになったのは、 奇跡的だなと思います。これまであまり日の目を見なかったモスマンが……。
望月 最初に上がってきたラフではモスマンに手が付いてたので、「いや、目撃スケッチではあまり見ないので、手はないほうがいいんじゃない?」と。まあ、ここまでデフォルメしといて細部にこだわるのも何なんですが。手があるバージョンの目撃も多少はあるんですけどね。最終的には羽のみになりました。
田川 伝説ではモスマンを見てしまうと、変なコトが起きるんですよね……。
望月 その噂にもけっこうムラがあって、イタズラ電話のレベルから、デカい橋が崩落するものまであるんです。
田川 ムー文具のモスマンは、災いなんて呼びそうにないかわいいキャラになっています! ──イエティとビッグフットは色違いなんですね!
望月 あ、でも毛並みは違いますよ! あとビッグフットは臭いです。
今日から君も「ムー民」だ!
──では最後に、これから購入する人に向けて一言お願いします。望月 日常生活でたまに変なことって起きるんですよ。「変な夢を見る」とか、「何かがいたような気がする」とか。それを本気でこのノート1冊に記録すると、すべて通して見たときに、「必ず水曜日に起きている」とか、何か共通項に気づくかもしれない。なので是非、1冊使い切ってみてください。気になることがあったとしても、点だと意味がない。点と点を繋いだ線の間を自分の推理で埋めていくと……それは、とても不思議な体験になるかもしれません。
日常には不思議が潜んでいる……
筆者のごく個人的な体験になりますが、3年前ほど前、渋谷の大通りを歩いていると、唐突に『ムー』の看板が現れました。それが「ムーショップ」でした。(現在は銀座に移転しています)その頃は文具の展開もなく、たしか水晶とかお札が置いてあったように記憶しています。
正直、グッズひとつひとつに強力なパワーを感じることはなかったですが、それらが集まり『ムー』というフィルターを通した時、磁場がグニャっと歪むような感覚に襲われたのです。さっきまで普通に歩いていた街から一歩足を踏み入れただけなのに。
日常には不思議が潜んでいるということを、『ムー』は教えてくれます。雑誌という媒体を飛び出して、より身近に不思議を感じさせてくれる『ムー』公認の文具。不思議アンテナの感度を高めたい方にオススメの逸品です。
ムー文具を実際につかってみた!
後日、ムー文具を実際に使用してみようとバッグを漁っていると、背後から視線を感じました……。 ツ、ツチノコ……!? なんだ、うちの飼い猫か……。そういう私も、彼女から見たらUMAなのかもしれません。たまに可哀想な目で見られるし……。店舗情報
ムーショップ
住所 | 東京都中央区銀座7-13-1 ステージ銀座3階 |
TEL 03-6278-7971 | |
営業時間 | 11:00~19:00 |
定休日 | 水曜日 |
各種クレジットカード利用可 |
関連商品
ムー 2016年 03 月号 [雑誌]
発売 : 2016年2月9日
価格 : 800円(税込み)
販売元 : 学研プラス
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