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『仮面ライダークウガ』ドキュメントで見えた破壊と否定 キャスト集結レポ

「仮面ライダークウガ スペシャルナイト」@新宿バルト9/左から酒井一圭さん(ゴ・ガメゴ・レ役)千崎若菜さん(五代みのり役)葛山信吾さん(一条薫役)たなかえりさん(笹山望見役)松山鷹志さん(杉田守道役)高寺成紀さん(プロデューサー)

平成仮面ライダーシリーズ第1弾『仮面ライダークウガ』のBlu-ray Box発売を記念した上映&トークイベントが、1月28日(木)に新宿バルト9で開催された。

仮面ライダークウガ スペシャルナイト」と題された今回のイベントでは、Blu-ray BOX第2巻に収録される「『検証〜ドキュメント・オブ・クウガ」を初公開。主人公・五代雄介を演じたオダギリジョーさんや一条薫役の葛山信吾さん、プロデューサーの髙寺成紀さんらスタッフ陣の証言から、クウガの魅力、そして制作の裏側を紐解いていった。

上映後は、キャストを迎えて当時の思い出を振り返るトークショーを展開。葛山信吾さんをはじめとするキャストの面々からは、「台本が当日に渡されていた」という裏話や“妹から兄への離婚報告”など、キャスト・スタッフ陣の関係性の良さを物語るエピソードが次々と披露された。

イベント終盤には、2月25日に新宿バルト9で開催されるBlu-ray発売記念イベント第2弾「仮面ライダークウガ グロンギナイト」を発表。誕生から15年を経て実現した特別な夜、会場は歓喜と興奮と大歓喜に包まれた。

取材/文:恩田雄多

“従来の特撮ヒーローモノになったら最後” 壮絶な覚悟の執念

「『検証』〜ドキュメント・オブ・クウガ」よりオダギリジョーさん/(C)石森プロ・東映

「『検証』〜ドキュメント・オブ・クウガ」よりオダギリジョーさん/(C)石森プロ・東映

1月6日から順次発売されているBlu-ray BOX第1巻。3月9日発売の第2巻に、新規映像特典として収録されるのが「『検証』〜ドキュメント・オブ・クウガ」だ。

主人公の五代雄介(クウガ)を演じるオダギリジョーさん、五代の相棒としてクウガを支える刑事・一条薫役の葛山信吾さん、そして、プロデューサーの高寺成紀に加え、シリーズ構成・脚本を担当した荒川稔久さん、監督の石田秀範さん、キャラクターデザインを手がけた阿部卓也さんと野中剛さんが登場した。

全10個の項目に対するそれぞれへのインタビューで語られるのは、熱くないヒーロー誕生の背景や作品のテーマ、五代雄介の魅力と一条薫との関係性、最終回への思いなど、クウガ制作の裏側や込められた思いに迫るのだが、むしろ、15年経ったいまだからこそ振り返ることができる“真相”と言ったほうが適しているかもしれない。
『仮面ライダークウガ Blu‐ray BOX 1』

『仮面ライダークウガ Blu‐ray BOX 1』

なかでも印象的だったのは、既存のヒーロー像をいかに打破するかという視点だ。

オダギリさんが「いままでのヒーローモノを壊したかった」といえば、「いままでやってきたことを全否定する、いいものでも否定する」(荒川さん)、「反体制的な取り組みだった」(髙寺さん)と、いずれも当時、旧態依然としたヒーロー作品への否定的なワードが並んだ。

主人公のオーディションにも立ち会った石田監督によれば、「オダギリさんを主人公にすることは、かなりリスキーで冒険だった」とする一方で、「見たことがない新しいものが生まれる予感はした」という。髙寺さんも、「自分らしく、決して迎合しないオダギリさんが、(いままでにない主人公である)五代雄介像にも合っていた」と語った。

筆者自身、放送時はすでに中学1年生ながら、毎週欠かさず見ていた記憶がある。それ以前にリアルタイムで視聴したのは幼少期の『仮面ライダーBLACK』『仮面ライダーBLACK RX』の2作品のみ。そんな自分でも第1話を見た瞬間、「いままでのライダーとは違う!」と感じたのは、制作サイドの並々ならぬ執念があったからだろう。

局内でドラマをつくっている人間からは下に見られていた。でも、自分にとっては至高の作品、だからこそバカにされない番組をつくりたかった」「従来の特撮ヒーローモノになったら最後だと思った」――髙寺さんの言葉からは、相当な覚悟があったことがうかがえる。

“A New Hero. A New Legend.”が与えた影響

re_IMG_4974 およそ10年間テレビから遠ざかっていた「仮面ライダー」を“破壊”とともに“復活”させたクウガは、その影響力も大きかった。

石田さんが「(視聴者も自分たちも)ステレオタイプでは満足できなくなった」と話せば、キャラクターデザインを担当した野中さんは、「1エピソードを前後編(2話)で構成することで、敵を倒さない話数が生まれる。それでも成立したのは、従来のキャラクターのマーチャンダイジングビジネスにとっても大きな変化」と、商品戦略的な面でも影響があったという。

影響を与えたのはスタッフだけにとどまらない。五代のパートナー・一条を演じた葛山さんは、「(当時運営していた)ファンクラブの会員数が劇的に増えた。その後の舞台の仕事でも、クウガ経由で見に来てくれる方は多い」と、子供だけでなく大人の女性からの人気に言及。それまでの仮面ライダーにはなかった、新たなファンを開拓していったようだ。

オダギリさんにとっても、クウガという作品への大きな支持が自分の新たな一面を出そうという姿勢につながったよう。

クウガはなぜ愛されているのか

仮面ライダークウガ48話

そんなクウガは、視聴者にどのように受け入れられていたのか。当日、会場に訪れていたファンに話を聞くことができた。放送時に子供と見ていたという女性は、「なぜ怪人が定期的に襲ってくるのかなど、構成やストーリーにリアリティがあってよかった。クウガは子供たちに対して、まっすぐ夢を与えてくれた」という。

一方、放送終了後にビデオで見ていたという男子中学生は、「初めて見た仮面ライダーがクウガ。生まれたときから、繰り返し見ている。小さいときは、単純にフォームチェンジがかっこよかったけど、成長してから見ると、それぞれのフォームには弱点もあって、それらがストーリーにも結びついているので見応えがある」と、うれしそうに話してくれた。

「『検証』〜ドキュメント・オブ・クウガ」では、ストーリー構成やドラマへのこだわり、印象的な五代雄介の笑顔、フォームチェンジの裏側、そしてクウガを語るうえで欠かせないグロンギ文化、それらが融合した作品のテーマなど、新たな理解と発見に出会えるコメントが相次ぐ。

「僕だけで6時間、オダギリさんで4時間(収録に費やした)。みんな語り始めると止まらない」(髙寺さん)という濃密なインタビューは、ぜひその目で確かめてもらいたい。

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