昼ドラの歴史を塗り替えてる『新・牡丹と薔薇』最終回直前レビュー

『新・牡丹と薔薇』の独特すぎるセリフ回しに定評のある中島脚本

『新・牡丹と薔薇』は、怒涛のストーリー展開のみならず、中島さんによる珠玉の名セリフの数々も欠かせない魅力。

情愛に浮かれた美輪子に対し、ぼたんが言い放つ「このサカリのついた雌猫ッ!」「よくもそんなアバズレ女みたいなことを言うわね!」をはじめとする罵倒の数々は必見。

自分のためならなんでもするとのたまった多摩留に愛情を確認するために、美輪子が無邪気に言い放った「はい、この金魚、呑みなさい!」など、日常生活ではまず見聞きすることのない強烈なセリフが息着くひまなく連発される。 セリフ回しに定評のある中島脚本であるだけに、放送前から期待値も高く、公式サイトではTwitterと連動し、もっとも盛り上がったセリフを決定する「今日のボタバラ名ゼリフ」を毎話ごとに実施。

偏執的な愛情から凶行におよぶ直前に多摩留が発した「M計画」や、とある主要人物の死因である性行為中の死亡「腹上死」はTwitterのトレンドになるなど、たびたび視聴者以外からも注目を浴び、日々新たな名言の歴史が刻まれていた。

『新・牡丹と薔薇』の壮絶すぎるシーンがgif動画として流行

セリフだけでなく、登場人物たちの奇行ともとれるような破天荒な行動でも注目を浴び、いつからかTwitter上ではボタバラ名場面のgif動画がいたるところでアップロードされている。

その中でも特に印象的なものをいくつか紹介したい。

ともに暮すこととなった姉・富貴子のために部屋中の家具をすべて用意した美輪子。にもかかわらず、引越してきた富貴子がいくばくかの家具を持ち込んできたためキレるシーン。 姉を殺害した昔の彼氏・多摩留の母に、無理やり苦い思い出のある天ぷらを食べさせられる美輪子…。その目には大粒の涙が…。 養護学校に通っている多摩留と富貴子の弟・杉彦は天真爛漫でピュアなキャラクターだったが、週を重ねるごとに「崑一を全身粉まみれにして家から追い出す」「小日向家のシャンデリアでターザンごっこをする」など、次第にトリックスターぶりに磨きがかかり、その暴走に拍車をかけていく。 さまざまな側面から『新・牡丹と薔薇』を語ってきたが、あくまでこれは本作の魅力の一片にすぎない。

最終週に至っても次々と新たなキャラクターが登場しており「いったいどのように物語を終わらせるつもりなのか」と、連続して視聴しているファンでさえ全く予想できずに見守っている状況だ。最終回だけでも視聴してみてはいかがだろうか。
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