Room Eight
一方で、実際にリアルに存在する展覧会なのでは? と錯覚してしまうような作品も。それが第8号室「Room Eight」にあるKim Laughtonさんの作品だ。ここまで紹介してきた一連の「Panther Modern」の作品群の中では、どの作品も「インターネットだからこそできる(リアルな空間ではできない)」という点で共通している。そういった意味では、本展の中でこの作品は問題作だといえるだろう。 「Panther Modern」は、実際に展示会場があることを想定しているオンライン展であるが、オンライン展は必ずしもそういったものばかりではない。ネット上に溢れるありとあらゆる画像や動画、文章を共有できるブログ作成サービスTumblrで簡易的に開催した事例もあり、やろうと思えば今日からでも、気軽にはじめることができるのも魅力の1つだ。
一方で、実際にリアルな会場で展覧会を開きつつ、Web上にも公開することでオンライン展を開く事例もある。
未来の展覧会はどんなかたち?
Art Project - How to use the site
閲覧者が「会場に"作品"が存在する」というイメージを持てば、それはそこにあることになり、逆も考えられるのだ。
また、あたかもその場にいるような感覚に陥りやすい作品もあれば、空間が破綻して、現実世界では考えられないものもある。そういった点では初見にとっては非常にとっかかりにくい。
特にこういったインターネット・アートの文化の中では「多くを説明しない」という暗黙の了解のような風潮もあり、理解するにはなかなか時間がかかりそうだ。
しかし、インターネットが人々の生活に溶け込んでいる今、オンライン展のような形態の展覧会が普及する未来も考えられる。
すでにGoogleでは、Google Art Projectという世界各国の美術館をストリートビューで閲覧できるサービスを開始しており、美術館や展覧会のインターネットへの移植は、もうすでにはじまっているのかもしれない。
現在公開されている注目のオンライン展
new scenario http://newscenario.net/cermâ http://www.cerma.de/
SUPER ART MODERN MUSEUM http://safari.spamm.fr/
fluxo http://www.ofluxo.net/
Digital3mpire http://digital3mpire.com/
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