ホメオティック遺伝子
ほめおてぃっくいでんし
動物の胚発生の初期段階において、その個体の組織の体節制などを決定する遺伝子のこと。
この遺伝子がにわかにヒップホップ好きの間で注目を集め始めたのは2018年のこと。
ラッパーの韻マンがMCバトルの中でこのホメオティック遺伝子を組み込んだ韻を踏み、それがパンチラインとして人気を博したからだ。
ホメオティック遺伝子とは
ホメオティック遺伝子は、動物の胚発生の初期段階──要するに、まだ生物としての構造を獲得せず独立して生活できない「胚」と呼ばれる段階において重要とされる遺伝子。
体節にかかわる構造(脚、触角、目など)の適切な数量と配置について決定的な役割を持つとされている。
韻マン「韻に特化した まるでホメオティック遺伝子」
2018年に行われたMCバトル「MRJ -凱旋最終予選編-」での、なかむらVS韻マン戦にて、韻マンが披露して、フロアの爆笑と拍手喝采をさらったヴァースがある。
「間違いがない そうドンペリヘネシー/暗殺される ジョン・フィッツ・ケネディ/調停の銃撃 ここでとどめの一撃/韻に特化した まるでホメオティック遺伝子」
韻への強いこだわりを持つ韻マン。他のラッパーと韻をかぶらせないという信念のもと、独自の言語センスで数々のパンチラインを生み出してきた。
そのボキャブラリーの源泉について、韻マンはKAI-YOU Premiumでのインタビューにて幼い頃から図鑑が好きでよく読んでいたり、「奇跡体験!アンビリバボー」や「ザ!世界仰天ニュース」といった番組を好んで見ていたりしたことが、その言語の源泉だと語っている。
「韻踏み始めてから図鑑とかで踏んでたっていうのはあるんですけど、『このワード面白い、メモろ』みたいなのはないですね。そもそも『これ面白いな』とかもなくて、なんでかわからんけどほんまにたまたま覚えてて、たまたまそれが出てくる感じ」(KAI-YOU Premium「韻への独占欲が芽生えてる」韻に特化したホメオティック遺伝子「韻マン」インタビューより)
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