配信コミュニティサイト・Twitchが6月7日、Twitchで配信するDJ向けのプログラムを発表した。
発表された「Twitch DJプログラム」においてTwitchは、メジャーレーベルと数百のインディーズを含む音楽会社と提携。
DJたちはアカウント停止などを気にすることなく、音楽をつくったミュージシャン、著作者と収益を分配しながらTwitchでDJ配信できるようになる。
問題になってきた、ライブ配信での音楽の著作権/著作隣接権
ゲームや雑談などのカテゴリで、無視できない存在感を持つライブ配信。そこでの音楽利用においては、複雑な権利関係が問題となってくる。
ライブ配信などでの使用許可が明言されていない場合、仮に楽曲を購入したとしても、JASRACなど著作権管理団体への利用許諾が必要になる。
YouTubeやTwitchなどの大手プラットフォームは著作権管理団体と包括契約を交わしているためこの手間はないが、それでも原盤権を持つレコード会社の許諾など、著作隣接権が問題になる。
ゲームや雑談だけでなく、音楽を扱うDJの配信でもこの問題は当然つきまとう。Twitchでは、音楽上の著作権や著作隣接権が問題となった場合、ライブ配信のアーカイブへのミュートや削除、アカウントの停止措置などの対応が取られてきた。
複数のレーベルと契約することで、DJ配信の収益をミュージシャンに分配
今回、Twitchはユニバーサルミュージックグループ、ワーナーミュージックグループ、ソニーミュージックなどの100以上の団体と契約。
プログラムに参加したDJ配信では、チャンネルで得られた収益の一部が音楽会社を通じて著作権を持つミュージシャンに支払われるようになり、権利関係上の問題をクリアできる。プログラムは7月、8月の開始を予定している。
「Twitch DJプログラム」ではミュージシャンへの分配のため、配信するDJの収益は減少するが、それに対応するため、Twitchからは1年間の補助金が提供されるという。
なお、プログラムに参加すると、配信のアーカイブやクリップ、ダイジェストは利用できなくなる形に。Twitchでは今後、DJコンテンツの影響力を拡大するために、追加のプロモーションや露出の機会を設けるとしている。
一方、ゲーム配信や雑談配信では、このプログラムを利用できない。今後も音楽の著作権/著作隣接権には注意が必要となる。
フリーで使えるBGMとして代表的なものは、NoCopyrightSoundsや、月額課金で利用可能なMonstercatなど。
日本国内では、ストリーマーのk4senさんも協力する音楽レーベル・Diverse Systemが公開している楽曲集「Stream Palette」もゲーム実況での利用を想定して配信されている。
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