ドイツ・ベルリン在住のシンガポール人アーティスト、ミン・ウォンさんの個展「ミン・ウォン展 私のなかの私」が、銀座の資生堂ギャラリーにて、2013年7月6日(土)から9月22日(日)まで開催されている。
ミン・ウォンさんは、世界の名作映画を題材に、自らが登場人物としてその世界に入り込む「リメイク」という手法を使い、既存の名作映画に独自の解釈を加え、人種的・文化的アイデンティティーに言及するというユニークな映像作品を制作するアーティスト。2009年のヴェネチア・ビエンナーレの審査員特別表彰受賞をはじめ、現在各国の国際展で注目を集めている。
今回の個展では、日本の映画や伝統芸能をもとにした新作インスタレーション(場所や空間全体を作品として体験させる芸術)が公開される。日本映画を「時代劇」「現代劇」「アニメ」の3つの視点から調査・分析し、3篇の映像作品に仕上げている。「西洋の映画は写真の延長に存在し、日本の映画は歌舞伎や能といった伝統芸能の延長にある」と指摘する彼は、この3つの映画世界を独自の技法や表現方法を使い、日本映画の典型として表現している。 「時代劇」では歌舞伎舞踊で女装の敵討ちを演じ、「現代劇」では高度経済成長期を舞台に女性の葛藤、父と娘の複雑な関係性を表現する。また「アニメ」では、『新世紀エヴァンゲリオン』『メトロポリス』『攻殻機動隊』を題材に、過去の記憶を取り戻そうとするアンドロイドの物語を描く。ミン・ウォンさんが生み出したキャラクターは、その全てを彼自身が演じているが、日本語による台詞の発音、言い回しのぎこちなさ、身体的特徴によって、性差・世代・言語・人種といったアイデンティティーについて否応なく考えさせられるものとなっている。
今回は日本国内で初めて制作された映像作品とのことで、ミン・ウォンさんが感じ、そして新たに創造した日本映画の世界観は一体どうなっているのか、期待できそうだ。また、国境、性差を超えて彼が演じる〝綾波レイ〟風キャラクターも楽しみだ。
ミン・ウォンさんは、世界の名作映画を題材に、自らが登場人物としてその世界に入り込む「リメイク」という手法を使い、既存の名作映画に独自の解釈を加え、人種的・文化的アイデンティティーに言及するというユニークな映像作品を制作するアーティスト。2009年のヴェネチア・ビエンナーレの審査員特別表彰受賞をはじめ、現在各国の国際展で注目を集めている。
今回の個展では、日本の映画や伝統芸能をもとにした新作インスタレーション(場所や空間全体を作品として体験させる芸術)が公開される。日本映画を「時代劇」「現代劇」「アニメ」の3つの視点から調査・分析し、3篇の映像作品に仕上げている。「西洋の映画は写真の延長に存在し、日本の映画は歌舞伎や能といった伝統芸能の延長にある」と指摘する彼は、この3つの映画世界を独自の技法や表現方法を使い、日本映画の典型として表現している。 「時代劇」では歌舞伎舞踊で女装の敵討ちを演じ、「現代劇」では高度経済成長期を舞台に女性の葛藤、父と娘の複雑な関係性を表現する。また「アニメ」では、『新世紀エヴァンゲリオン』『メトロポリス』『攻殻機動隊』を題材に、過去の記憶を取り戻そうとするアンドロイドの物語を描く。ミン・ウォンさんが生み出したキャラクターは、その全てを彼自身が演じているが、日本語による台詞の発音、言い回しのぎこちなさ、身体的特徴によって、性差・世代・言語・人種といったアイデンティティーについて否応なく考えさせられるものとなっている。
今回は日本国内で初めて制作された映像作品とのことで、ミン・ウォンさんが感じ、そして新たに創造した日本映画の世界観は一体どうなっているのか、期待できそうだ。また、国境、性差を超えて彼が演じる〝綾波レイ〟風キャラクターも楽しみだ。
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