田中かえ個展 乃木坂MVで注目のクリエイター、キャラ生成と恐怖の関係描く

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田中かえ個展 乃木坂MVで注目のクリエイター、キャラ生成と恐怖の関係描く
田中かえ個展 乃木坂MVで注目のクリエイター、キャラ生成と恐怖の関係描く

「かえちゃんのチョコレートボックス」

POPなポイントを3行で

  • 乃木坂46のMVなどで知られる田中かえが初個展
  • キャラクターを主体に恐怖との関係を図りみる新世代アーティスト
  • 会場では5メートルに及ぶ大型作品も
乃木坂46の「逃げ水」のMVへのアートワーク提供などで注目を集める田中かえの初個展「かえちゃんのチョコレートボックス」が、3月3日(土)から18日(日)まで、東京・阿佐ヶ谷のTAV GALLERYにて開催される。

乃木坂46のMV台本などで注目集める田中かえとは?

田中かえは1995年生まれ。幼少期に読んだ手塚治虫の影響により、アーティスト活動を開始。

映画『TOKYO INTERNET LOVE』や乃木坂46の「逃げ水」のMV台本へのアートワークの提供など、活躍の場を広げるクリエイターだ。 かえは2010年代前半のTumblrを主体としたインターネット・カルチャーをまたいだデジタルネイティブ世代のアーティストの1人であり、SNSを通じて数多くの反響を呼んできた。 そのインターネットが持たらす問題としてあるのが、コンテンツがつくり出す物語からは、対人関係からつくられる物語が排除されることだと言える。

それは、かえの生み出すキャラクターたちの表情が無機質にパターン化された理由の1つでもある。

飄々と立つ手足が太く描かれた彼女たちは、かえにとっての“実在感”の追求であり、少女を経て自立してゆく2010年代とその先を生きる女性たちの象徴記号=キャラクターだ。

キャラクターを主体に恐怖との関係を図りみる

「目や顔が歪んだキャラクター」シリーズ

キャラクターを主体とするかえの作品の幅は広く、様々なコンテクストが登場する。

「目や顔が歪んだキャラクター」シリーズは、かえの関係性において嫌悪感や恐怖感を得た対象である当事者たちの顔を、シリコンで立体に起こし、鉄球などの重りで思念を込めた“制裁”を下したあと、ランダムに伸ばした表情をモチーフとする。

「妖怪たちがキャラクターを囲う」シリーズ

「妖怪たちがキャラクターを囲う」シリーズは、長らく時間をともに過ごしてきたペットの死から着想を得たという。

時折登場する彼らは、従来の妖怪とは反転し、“モノノ怪”に反した「ヒトノ怪」として、キャラクターたちの側に寄り添っては、無機質な表情で慰労してゆく。

これらのコンテクストを踏まえ、かえは自身や女性をモチーフとしたキャラクター生成と恐怖との関係を図りみるアーティストであると言える。

初個展では5メートルの百鬼夜行など50点を出展

2017年に多摩美術大学を卒業後、初の個展となる「かえちゃんのチョコレートボックス」は、かえの今後の展望にあたって、人間の機微や感情をトレースする為の必要なプロセスとなる。 展覧会ではキャンバスを支持体とした幽霊画を中心に、和紙を支持体とした画家・あけたらしろめとのコラボワークによる5メートルに及ぶ百鬼夜行(妖怪たちの行進)など、新作、過去作品を含めた計50点ほどが出展される。

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イベント情報

田中かえ初個展「かえちゃんのチョコレートボックス」

会期
2018年3月3日(土)〜18日(日)
会場
TAV GALLERY
東京都杉並区阿佐谷北1-31-2 [03-3330-6881]
時間
13:00〜20:00
休廊
水曜、木曜
Opening Party
3月4日(日)18:00〜20:00

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