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祝ミニ四駆35周年! 三十路レーサーが20年のブランクを背負って全国大会に参戦してきた

三十路レーサー&旧マシン、出走!

出走直前の筆者。汗だくなのは、駅を間違えひと足先に2kmほど走ってきたから(気温36度)

予選開始から1時間、ついに筆者の番号が呼ばれた。いよいよ出走となるわけだが、その前に車検場にて「車検」が待っている。

車検とはタミヤが定める「ミニ四駆公認競技会規則」に違反していないかどうか検査するもの。車体の重量やサイズ、ローラーの個数など多岐にわたる項目があり、ひとつでも違反すると出走することができない。

実際の自動車競技さながらのレギュレーションも「制限のなかで工夫する楽しみ」を教えてくれるミニ四駆の醍醐味である。

「マシンチェックコーナー」で車検前に確認してもらうこともできる。写真では最低地上高をチェック中

違反がなければ、公認競技会の車検通過を示す「ゼッケンシール」が貼られる。そして感慨に浸る間もなくすぐ出走! 行くぞ、Keep on Running!

加齢による反射神経の衰えか、青シグナルが点灯してもただひとりマシンを離せていない筆者(赤の第4レーン)。ミニ四駆漫画の主人公が行なう「スタートの練習」にも意味があったのだ

各車一斉にスタート。筆者のマシンはといえば、お……遅い!!

違う意味で独走態勢に入ったソニックセイバー。トルクチューンモーター+超速ギヤーは20年前の王道セッティングのはず、なのだが

しかしミニ四駆はRC(ラジコン)カーのような操縦ができないため、置いてけぼりを食らうマシンを前に、やれることといえば地団駄を踏むぐらいしかない。

とはいえ、直線での不利はある程度想定内だ。旧シャーシならではのショートホイールベース+狭トレッドを生かしコーナーで差す!

先頭はまだか、先頭がまだ見えねえ! 右下のN選手が「可動域の広さ」を懸念していたとおり、風圧を受けすぎて180°回転したABS

と思った瞬間、風圧でABSが作動。ただでさえ遅いのにさらに減速してどうする。

またたく間に周回遅れとなったソニックセイバーは、なんと他車に追いつかれクラッシュ。右リアカウルを吹き飛ばされ無念のリタイアとなった。

18秒で人生初のジャパンカップが終了&マシンが大破し、品川の地にくずおれる筆者

ちなみにマシントラブル以外での「追突」はそこそこ珍しい光景とのことである。

筆者と同じ出走回でともに走った美女レーサー(緑の第2レーン)。愛車はサンダーショット

ミニ四駆35年の超進化

筆者が遅いとはいえ、同方向に直進するマシンを後ろから粉砕(右後輪のカウルがもぎ取られている)するハイスピード。これでもまだ予選である

筆者のジャパンカップはあっけなく幕を下ろしたが、大会は予選を順調に消化。開始から4時間後の16時45分には、1500名のレーサーが5人に絞られ「東京大会3」初日の頂点を決める決勝戦が行なわれた。

4時間レースを見続けていると、スタート直後から「このマシン……速い!」と体感でわかるようになる

2次予選・決勝を走るのは当然、予選をコースアウトせず完走したマシン。しかし使用電池の個体差や藏川選手が指摘した「気候によるコンディションの変化」、走行レーンの違いなどによりコースアウトが続出。デジタルゲームとは異なる“再現性のなさ”もミニ四駆の奥深さのひとつだ。

アバンテ、アスチュートといった1次ブームの名車も。人気車種は新型シャーシでリメイクされることもある

パーツや車体の進化については先に述べたが、これも毎年の公認競技会を経てレーサーとタミヤが培ってきた経験から生まれたもの。

30年前から走行に必要不可欠なパーツとして常識だった「ガイドローラー」や筆者が使用した「スタビライザーポール」といった部品も、もともと小学生が洋服のボタンやマチ針をミニ四駆に装着し遊んでいたのを、タミヤ社員が目にし市販パーツ化に至ったものだという。

ジャパンカップはグループでの参加応募もできる。チームで情報交換も勝利のカギ

レーサーがさらなる高みを目指しマシンをカスタムすれば、メーカーであるタミヤもそれに応えニューマシンや新型パーツを開発する。そのような切磋琢磨を経て35年、ついにミニ四駆はF1の速度をも超えるまでに成長を遂げたのだ。

難セクションをクリアするとギャラリーから大歓声が起こる。今大会最大の難所はスタート直後の「富士通ポップ」

かくして見事「東京大会3」の王者に輝いたのは、過去5年間で数度の2、3位を経て、今回初めて栄光をつかんだ津田淳希選手。 表彰台で「やっと勝てました」と心境を吐露した苦労人レーサーは、「チャンピオンズクラスの中橋選手からアドバイスをもらい、(同じレイアウトの)AコースとBコースで微妙にゆがみが違ったので、合わせてセッティングを変えたのがよかったです」とサーキットのコンディションまで読み切る慧眼ぶり。

今回の優勝により、10月に開催される「ミニ四駆ジャパンカップ2017チャンピオン決定戦」への出場が決定した津田選手は、「全国はさらに速いレーサーが集まるので、胸を借りる気持ちで臨みます」と語ってくれた。

ミニ四駆1次ブームはファミコン全盛期、2次ブームはプレステ台頭期。ミニ四駆とゲームブームの一致には「一度ゲームに慣れ親しんだ子供たちが、デジタルにはない“リアル”を求めてミニ四駆を手に取る」という構図が見て取れる

誕生35周年を迎えてなお衰えないミニ四駆の熱気を体感できた今大会。前ブーム時代のマシンやパーツも多くが現在も引き続き販売されており、大型電気店や模型店ではサーキットの設置やレースの開催も行なわれている。

また美しさやドレスアップのアイデアを競う「コンクールデレガンス」という公認コンテストに見られるように、速さを追い求めるだけにとどまらないのがミニ四駆の面白さだ。 10月8日まで各都市で開催中の「ミニ四駆ジャパンカップ2017」のほか、全国の公式ミニ四駆取扱店「ミニ四駆ステーション」でも定期的にレースが開催中。

かつてのミニ四レーサー、そして新たにマシンを手にしたミニ四ビギナーも、35周年を機にサーキットへ足を運んでみてはいかがだろうか。

ミニ四駆、盛り上がってきたな?

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イベント情報

富士通乾電池提供ミニ四駆ジャパンカップ2017 東京大会3D(開催終了)

日程 : 2017年8月26日(土)
会場 : 品川シーサイドフォレスト・オーバルガーデン(東京都品川区)

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この記事へのコメント(1)

匿名のユーザー

匿名のユーザー

美女レーサーがそらまるだった( ^ω^ )

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