龍のデザインを手がけた小坂泰之は、鶴巻和哉がpixivで発掘
舞城王太郎さんのイラストなどを見せながら解説する鶴巻さん
舞城王太郎さんによる少年兵のイラスト
亀田祥倫さんによる少年兵
舞城王太郎さんによる龍のイラスト
鶴巻和哉さんによるイメージボード
小坂泰之さんによる龍のイラスト
そこで、小坂さんに直接電話でオファーし、制作作業はすべて電話とメールだけでやりとりしたという。小坂さんからはオファーを出してから2日ほどで龍のデザインのラフが送られてきたという。
鶴巻さんは、小坂さんの起用について、「冒険ではあった」とコメント。「pixivで投稿されていたのが、世界観のある絵だった。バックグラウンドが感じられる作品だったので(アニメも)できるんじゃないかと思った」と振り返っている。
亀田祥倫を作画監督に起用した理由は「アスカをかわいく描いてくれたから」
左は鶴巻さん、右は亀田さん
セントラルドグマで13号機を追ってきた改2号機との戦闘パートなどを担当した亀田さんについては、鶴巻さん曰く、「上手いというよりは、馬力があった」とのこと。
「エヴァンゲリオン」という大作に参加する場合、たいていエヴァらしさを意識するアニメーターが多い中、亀田さんの原画は「キレイな絵ではなかったけれど、物怖じせずに、パワフルで勢いがあった」。
亀田さんは、「僕、エヴァ大好きなんですよ! でも、自分が原画をやってと言われたら自分らしくやるしかないと思って」と、当時の心境を振り返った。
『龍の歯医者』の作画監督起用について、「なんで僕だったんですか?」という亀田さんからのぶっちゃけた質問に対して、鶴巻さんは「かわいい女の子さえ描ければ作画監督になれる」という持論を展開。特に亀田さんの描いた「エヴァンゲリオン」のヒロイン・アスカを気に入ったことから、亀田さんに作画監督をお願いしたという。
見どころまんさいの解説番組に、視聴者からは大満足の声
原画を見せながら解説する氷川竜介さん
番組のレギュラー出演者でアニメ特撮研究家の氷川竜介さんが注目ポイントを解説する「氷川の二度見」コーナーでは、作品空間の遠近感を表現するための技法としての雲の描き方やレイアウトについての考察が披露され、視聴者からもたくさんの納得コメントが寄せられていた。
それぞれの来歴を掘り起こす「クリエイターの履歴書」というコーナーでは、かつて亀田さんがカラーに履歴書を送ったものの返事をもらえていないまま今日に至っていることなど、意外な裏話も飛び出し、見所まんさいの番組となった。
なぜか犬派か猫派かを質問する「クリエイターの法則」コーナーでは、視聴者からツッコミを受ける一幕も。
随所に手作り感が垣間見える初回放送となったが、実際に作品がどうつくられていったのか、制作陣同士のやりとりなど、普段聞けない話も多くアニメファンにはたまらない内容で、最後のアンケートでは「まぁまぁ良かった」以上が93.8%を占める結果となった。
すでに、11月17日(月)に放送される次回の『HILL CLIMB GIRL』の解説番組も、ニコニコ生放送で立てられている。
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