AIの建設的な議論は「不可能」それでも……

現在、生成AIを巡る議論は激化の一途を辿り、感情的な発言や誹謗中傷が飛び交うなど、より良い未来へ向けて建設的なコミュニケーションがなされている状態とは言い難い。

対立する二つの立場の分断はますます深まるばかりだが、どうすれば適切に対話できるようになるのだろうか。

「いじめた側といじめられた側みたいなもので、同じ土俵で対等な立場で議論をしようというのは現状では無理だと思います。今は、クリエイターが生成AI側に一方的にやられているような状況なので。僕の感覚としては、対等に議論ができるようには、今後もならないと思います

一方、生成AIへの反発が強まり続ける現在では、使用疑惑が持たれただけでバッシングされてしまうようなケースも少なくない。こうした過剰な生成AI批判に対しては、春山さんも苦言を呈する。

「明確なソースがあって批判するならまだしも、疑惑の状態で非難しているのは、現在の生成AIの在り方に反対のスタンスをとっている僕から見ても、大きな問題だと思っています。クリエイターを守りたいという気持ちは分かりますが、それが行き過ぎてクリエイターを戦々恐々とさせてるっていうのは不健全ですよね」(春山さん)

クリエイターが活躍するための健全な環境づくりに万全を尽くしたい──一貫して主張し続ける春山さんの確固たる信念だ。

「クリエイターを守りたい」クジラに託す思い

「Oneup」の今後の展望として、コミュニティ機能などユーザー同士のコミュニケーションを円滑にするための機能の実装が予定されている。

加えて、ファンクラブの開設やデジタルコンテンツの販売といったマネタイズに繋がる機能などを実装することで、クリエイターの活動をより力強く支援していく方針だ。

さらに、一番の特徴であるAI学習への防御策をより強固なものにするため、アプリ化や専用ソフトウェア開発も視野に入れているという。

「AI学習からクリエイターを守るべくはじめたSNSなので、AI学習の進化に伴ってアップデートは続けていきます。それ以外でも、サービスへの意見を投稿しているユーザーがいたら、速攻で話を聞きに行くようにしています」(春山さん)

「Oneup」は代表自らがユーザーの声に耳を傾けるという異例の体制で、ユーザーエクスペリエンスの向上に取り組んでいる。それもひとえにクリエイターを守るという信念あってのことだ。

「千本ノックでも一万本ノックでも望むところです。全部正面から受け止めて、解決できるところは全力で全部解決し、より良いSNSサービスにしていきたいと思っています。アイコンのクジラちゃんを変えてって言われたら嫌なんですけどね(笑)」(春山さん)

世界で一番大きな動物であるクジラをアイコンにしたのは、世界で一番大きなSNSにしたいという思いから。よく見ると、その身に宿した大志に対して、クジラちゃんはやけに可愛いフォルムをしていることに気が付くだろう。

「クジラちゃんは円をいくつも組み合わせた図形でできているんです。最終的にはそんな風に全部丸く収まってほしいんですよね。

技術も体制も世界一というにはまだ遠いかもしれませんが、最前線の戦況を見ながら即座に調整していますし、なんとか食らいついているという自負はあります。によりクリエイターの皆さんを守りたい、その思いだけは世界一だと思っています」(春山さん)

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プロフィール

春山了平

春山了平

「Oneup」運営代表

合同会社Nols代表。2024年3月、AI学習からクリエイターを守るSNS「Oneup」をリリース。

2件のコメント

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ARKHAM

ARKHAM

そのシャツ、海賊版だよね。
公式からはそんなグッズ出ていないんですが。

piamarin68

p68i

作成した画像をAI学習から守ってくださるという点に関しては非常に有難いSNSだと思っております。
ですがこの「Oneup」というSNSで、AI作品投稿を規制するなら二次創作も規制するべきではないでしょうか。
二次創作も立派な他者作品の盗用であり著作権侵害物ですから。
こちらのSNSでは是非、筋を通していただきたいです。