周波数帯を聴き分ける能力、イヤホンは「この子」と呼ぶ大切な存在
──オタク活動の一環でオーディオ機器の収集もされていたり?小岩井ことり 働き始めてからいっぱい買っていますね。以前、イヤホン、ヘッドホン、ポータブルオーディオなどを数えていただいたところ164機種以上ありまして……その時よりも絶対に増えているので、今は約200機種近く持っているかもしれません。常日頃から「この子」と呼んでしまうほど、オーディオ機器は大切な存在です。
──さすがです……。購入する上でこだわっているポイントはありますか?
小岩井ことり 音もデザインもどっちも良さがあるので、どちらかに惹かれて買うことが多いですね。買い初めの頃は「一生使えるものを買おう」と奮発して高いものを買っていましたけど、最近は完全ワイヤレスがすごく流行っていて種類がとても豊富だから、いろいろ買って集めています。
──それぞれ使用用途を変えることもあるのでしょうか?
小岩井ことり 作業用にヘッドホン、制作した作品の最終チェックや普段使いにはイヤホンと分けていますが、それ以外は気に入っているものの中から「今日はこれ」と選んでいますね。
──ファッションアイテムとしてイヤホンを付けている感覚もありそうですね。
小岩井ことり まさにそうですね! イヤホンを選ぶ上でそれは大きな要素かもしれません。見た目や手に持った感覚で「今日のイヤホン」を選びますから。 ──音については、やはり試聴は欠かせないんですか?
小岩井ことり 高いものは試聴したいですね。10万円を超えてくると音質レベルがグンと高まるんですよ。
それこそイヤホンの音は「音色」の部分に差があります。イヤホンを開発された方のチューニングによる色付けがそれぞれあるので、まずは聴感上で「これはこういう特徴だな」と把握してから買います。1〜2万円台くらいなら見た目的な可愛さを楽しむことも多いですね。
──小岩井さんはオウルテックの完全ワイヤレスイヤホン「KPro01」の共同開発、ANIMAの完全ワイヤレスイヤホン「ANW01」ASMR専用プリセットイコライザーの監修などもされていますよね。そういった時にオーディオオタクとしてこだわるポイントを教えてください。
小岩井ことり 「KPro01」は完全ワイヤレスだけど、有線と無線が切り替えられるイヤホンが欲しいとアイデアを提供させてもらいました。無線でゲームをしているとどうしても遅延することがあるので、有線にもできる仕様だと便利だと思って。
「ANW01」はASMR用の音質をアプリで切り替えるイコライザー機能を担当したのですが、イコライザー機能を作成するにあたって、いろいろな音源を聴いてチューニングするんですよ。
ASMR用のマイクには、YouTuberさんがよく使用している「3Dio Free Space」という刺激的な高音が楽しめるものと、長時間聴くのに最適な「Neumann KU 100」という柔らかい音が楽しめるもの、大きく分けて2種類あります。前者風のチューニングプリセットは別で用意されていたので、私の方は長時間聴けるチューニングを心がけました。
小岩井ことり 周波数帯を聴き分ける能力に関してはどうやら高いようです。例えば、楽器をやっている人がオーケストラを聴いて、自然に「この音はこの楽器の音だ」とわかるじゃないですか。みなさんがピアノの音を聴いて「ピアノの音だ」とわかるみたいな感じですね。
脳には音を認識する能力が備わっているので、聞こえた音を周波数に置き換えていく訓練をすれば自然と周波数帯が理解できるんですよ。私は昔からいろいろな音を聴いて、その音のスペクトラムアナライザを見ながら「今こんな音が出ているんだ」と遊び感覚でやっていたら自然と理解できるようになりました。
HUAWEI担当者 (自然と…?!!)
独自機構のイヤーピースに驚嘆「HUAWEI FreeBuds Pro 2」レビュー
──それほどの知識とこだわりと耳を持つ小岩井さんが、「HUAWEI FreeBuds Pro 2」を使ってどう感じたのか、とても気になります。まずは「HUAWEI」製品に対してどんな印象を持たれていたか教えていただけますか?小岩井ことり それはもう大変お世話になっています。もともと素敵な製品がたくさんあると思っていたのですが、中でも最近すごく良いなと思ったのが新しいオーディオグラス(※編注:メガネにオーディオ機能を搭載させたもの)「HUAWEI Eyewear」です。
オーディオグラスって音質のこだわりまでは踏み込めていない製品が多い中、こちらはすごく音質が良かったんですよ! 音楽を楽しめるレベルの音質だったので、「HUAWEIさん、すごいな……!」と思っていました。
──期待値が高い中での「HUAWEI FreeBuds Pro 2」、率直に使用感はいかがでしたか?
小岩井ことり 細かいこだわりがたくさんありますよね。まず見た目的な部分では、手に収まるサイズ感がいいですよね。洗練された大人なイメージのデザインには高級感を感じます。充電ライトもケースの蓋を開けた内側と底面にあるんですよ。寝室でもライトが気にならずに充電できる点には、丁寧な心配りを感じました。
また、見た目的な部分と機能的な面どちら側面でもすごく驚かされたのは、独自機構のイヤーピースです。一般的なイヤーピースは円形ですが、「HUAWEI FreeBuds Pro 2」は楕円なんですよ。
普段使用しているイヤーピースが使えないので一長一短はあるのですが、耳にはめてみるとすごくしっくり来ます。何より、アプリを使えばイヤーピースが自分の耳の穴のサイズに合っているか確認できる機能に感動しました! ──たしかに、一般的なイヤホンのイヤーピースってサイズが合っているのかわからず、何となく使ってしまう印象です。
小岩井ことり そうなんです。イヤーピースの大きさって重要なのですが、なかなか自分に合っているか判断がつきづらい。だから、アプリで最適なサイズを探し出せるのは、より良い環境で音に触れてもらいたいという意図を感じます。
取り替えが前提にあるため、イヤーピースの交換がしやすいのもポイントだなと。普通のイヤーピースって交換しづらいものも多くて、「本当に外して大丈夫かな?」と不安になる方も多いと思います。その点、独自機構のおかげで外しやすいし留め具的なものが付いているから抜けにくい。バランスの良さがすごくありがたいです。
──HUAWEIとしても「人間の耳は楕円形に近いから、イヤーピースを同じような形にすることでよりフィット感を出している」そうです。
小岩井ことり なぜそのフィット感にこだわったのだろうと考えた時に、高いレベルのノイズキャンセリングが備わっているからではないかと思いました。ノイズキャンセルを最大限発揮しようとすると、耳にフィットしていることがすごく大事になるんですよ。
そういう意味でも、インナーイヤー型ではなくカナル型なんだろうなとも思っています。カナル型は遮音性に優れているから、よりノイズキャンセリングの性能を際立たせます。とても考え尽くされているイヤホンだと思います。
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