木村昴、楽曲「フェイクオリジナリティ」公開 ラップへのリスペクトと愛をリリックに

木村昴 - フェイクオリジナリティ

POPなポイントを3行で

  • 声優・ラッパーの木村昴『フェイクオリジナリティ』リリックビデオ
  • ラップへのリスペクトと愛をリリックに
  • 声優でありラッパーである自身の所信表明
声優・ラッパーの木村昴さんが、オリジナル楽曲『フェイクオリジナリティ』のリリックビデオを公開した。

作曲は坂本コーヒーさん、作詞は木村昴さん自身が手がけている。

声優でラッパーの木村昴 所信表明としての「フェイクオリジナリティ」

「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-」の1stライブより

もともとラップが好きで自分でもラップをやっていたという木村昴さん。しかし、当時はラップ活動をおおっぴらには言えなかったという。

それを公言できるようになったきっかけは男性声優によるラッププロジェクト「ヒプノシスマイク」だった。今では関連CDがオリコン1位に輝くのも珍しくなくなったほどの人気を獲得している。 木村昴さんは、イケブクロを拠点に活動するチーム(作中では「ディビジョン」)である「Buster Bros!!!」のリーダー・山田一郎を演じ、プロジェクトの中心的な存在として「ヒプノシスマイク」を引っ張っている。

この「ヒプノシスマイク」によって、ラップ活動と声優活動とがリンクし、今ではラッパー・掌幻さんとラップユニットを組むなど、その活動は加速している。
掌幻と昴「NEW CHAPTER」
『フェイクオリジナリティ』を聴いてみると、『ドラえもん』のジャイアン役で知られる彼の野太く力強い声はラップ映えするのはもちろん、丁寧に脚韻を踏んでいくスタイル、随所に表現されているラップおよびヒップホップ文化への愛にあふれている。

『フェイクオリジナリティ』というタイトルの意味は聴けばわかるようになっているので解説は無粋というものだが、しばしばヒップホップにおいては「リアルかフェイクか」という議論が存在する。

もともとは不遇なアフリカンアメリカンが生んだ文化であるヒップホップは、彼らが白人中心の社会で成り上がるための手段でもあった。

そして、自らの生活や考え、意見をありのままリリックにすることを信条としてきたため、「リアルである」ことが重要な指標の一つになっているという側面がある。

所詮ハンパ者 フェイクオリジナリティ 探し続けるらしさ 俺なりに」「ワックと知ってても 二足の草鞋 履きながら 付ける足跡」という『フェイクオリジナリティ』の歌詞は、声優であり今ではラップ活動を行う自分が色物に見られてしまうことを客観的に認めながら、それでもリスペクトと愛を持ってやっていくことでオリジナリティは宿る、という内容になっている。

他にも、『フェイクオリジナリティ』のにも「12歳で聴いたスリムシェイディに 世界は一変 まるで天変地異」と、スリム・シェイディことエミネムに大きな影響をうけた小学生を振り返るリリックが。 『フェイクオリジナリティ』は、アニメ・声優ファンとヒップホップファンとの架け橋となりえる稀有な存在である木村昴さんの自己紹介であると同時に、改めて声優でありラッパーである自身の所信表明となっている。

すねかじりSTUDIOの安楽涼さん、DEGさんによるコミカルな手書きアニメーション映像もハマっている。

なお、『フェイクオリジナリティ』は、木村昴さんの誕生日となる6月29日(月)発売の木村昴30thメモリアルブック『SUBA ROOTS』のアニメイト限定特典CDに収録されるとのこと。CDには、他のオリジナル楽曲も収録される予定。

ヒップホップのこと

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