第5章『ハハノシキュウ、現地ラッパーと語り合う』

YouTubeで適当にMCバトルを観ていたら、オススメに「小倉 MC BATTLE」という動画が幾つか並んだのを覚えている。

GADOROくんや呂布カルマさん、晋平太さんにSAMくん、裂固くんだったり。見慣れたラッパーの名前がその動画の群れに紛れていた。

そんな小倉 MC BATTLEを主催しているのが、ラッパーのPEKOさんだ。北九州市での夜は、PEKOさんと話をする機会を設けていただいた。
ハハノシキュウ北九州道中記-027

PEKOさん

PEKOさんはずっと北九州市に根を張って生活をしている。ご自身で美容院を経営しながら、小倉でイベント運営に精を出しているそうだ。

YouTubeで動画を観たときは、それこそ昔の「戦慄MC BATTLE」のような趣がある。

「去年、念願叶ってKOKの九州予選をウチで開催したんですよ。小倉からスターを輩出してやる!って意気込んだんすけど、福岡・博多の智大くんに持ってかれちゃいましたけどね(笑)」

北九州市の隣には、博多という大都市がある。5lackが東京から引っ越してしまうような魅力的な街だ。

「博多に出て活動しようとか考えたりはしないんすか?」

「思わないですね、自分はずっと小倉で、これからも出て行くつもりはないです」とPEKOさん。彼の地元イベントに対する姿勢は一貫している。

「自分が先輩にしてもらったように、若い子たちの遊び場を俺がつくってあげたい」 ハハノシキュウ北九州道中記-028
ハハノシキュウ北九州道中記-025

この日は、たまたまライブで来ていた北九州市在住のビートメイカーlee(asano+ryuhei)くんとも7、8年振りの再会を果たす。「戦極MC BATTLE」が「戦慄MC BATTLE」だった頃に何度か遊んだ、顔の知れた仲だ

ちなみに、北九州市にいる「スターになれそうなヤバイ若手」を聞くと、「ベゲfastman人」というラッパーを挙げてくれた。名前がヤバイ。
ベゲfastman人 / 眠者 -MINJA-
一方で、イベントオーガナイザーとしての悩みも打ち明けられる。

「『あの人呼んで!この人呼んで!』ってみんな魔法の呪文みたいに言ってくれるんですけど、なかなかそんな簡単に呼べないっすね...。イベントやってると儲かってるって思われがちなんですけど。こっちはトントンでやっと。何十万円の赤字だって何回も経験してますし」

たしかに、交通費だけでも本当に大変なはずだ。「イベントの次の日でも仕事できるように、店の営業時間を午後からにしました(笑)」とPEKOさん。

これは東京では難しいライフスタイルのように思えたし、同時に北九州で生活の足場が出来上がっているこの人を格好いいと思った。気が向いたら小倉MC BATTLEに呼んでください。

UMB(ULTIMATE MC BATTLE)の開始をきっかけに起こった2005年以降のMCバトルブームに見事なまでの影響を受け、未だに引きずっている者同士、固い握手を交わし、最後にPEKOさんとフリースタイルセッションをして締めた。
PEKO&ハハノシキュウが北九州市でフリースタイルしてみた
僕とPEKOさんは、同じ方向の帰り道も喋りながら歩いた。過去に呼んだゲストの話だったり、ZEEBRAさんとフリースタイルをした話なども聞かせてもらった。

「晋平太さんがイベントに出てくれた日の帰り際に、こう言ってくれたんですよ」

見返り美人みたいな晋平太さんの顔を思い浮かべる。

「小倉、また来るよ」

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ハハノシキュウ独演会

イベント情報

ハハノシキュウ独演会@下北沢Laguna <『立会い出産 第五子』〜仕込み有りvs仕込み無し〜新曲の会〜>

日時 4月29日(月・祝)
時間 OPEN 18:00 START 18:50
料金 前売り 3000円(D別) 当日 3500円(D別)

《仕込み無しライブ》
その場でお題をちょうだいして、新曲を披露。

《仕込み有りライブ》
未発表の新曲や、ライブで披露していない既存曲を歌詞をガン見しながらライブ

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プロフィール

ハハノシキュウ // ハハノシキュウ

ハハノシキュウ // ハハノシキュウ

ラッパー

青森県弘前市出身のラッパー。学生時代は小説家を目指していたが新人賞の応募規定にあったあらすじの書き方が解らず、挫折。『3 on 3 MC FREESTYLE BATTLE』のDVD を鑑賞後「不良じゃなくてもラップをしてもいいのか!」と気付き、ラップを始める。MC BATTLE における性格の悪さには定評がありUMB や戦極MC BATTLEなどに出場し、幾多のベストバウトを残している。作詞家、ライターなどの顔も持ち、ライターとしてはクイックジャパン、KAI-YOU などへの寄稿で好評を得ている。特徴的なザラつきのある声と、自意識や青春をこじらせた英語を使わない歌詞で局地的な人気を集めている。2012 年05 月、処女作品集『リップクリームを絶対になくさない方法』をリリース。2013年09 月、フリースタイルダンジョン初代モンスターDOTAMA とのコラボアルバム『13 月』をリリース。2016 年11 月、地下アイドルおやすみホログラムの遍歴をエモーショナルにラップした『おはようクロニクルEP』がポニーキャニオンからリリースされ、実質メジャーデビューを達成する。2017年06 月、ハハノシキュウ× オガワコウイチ名義で2 枚組アルバム『パーフェクトブルー』をおやすみホログラム所属のgoodnight! Records からリリース。2017年08 月、ハハノシキュウ独演会「立会い出産 第一子」を開催。

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