ゲイ向けイラストレーション/アニメーションの制作で知られる村田ポコさんがイラスト・デザインを担当したHIV啓発の看板に、その表現をめぐって行政から指導が入ったことが分かった。看板は2013年12月より新宿2丁目に設置され、当初からそのデザインは話題となっていた。
広告主は「看板は公序良俗に反するものではない」としながら、新宿区役所と交渉を行ったものの、聞き入れられず、プロジェクトの継続を優先した結果となった。
村田ポコさんは、今回の経緯を説明しつつ、自身のブログで下記のように怒りを露わにしている。
ゲイ向けイラストでありながら、優しさを感じさせるデザインだった本看板は多方面から評価されていただけあって、今回の描き直しの一件は表現や広告、マイノリティーな性文化の問題を巻き込んで大きな話題となっている。
プロジェクトの継続を優先し、修正を加えることに
今回の看板のデザインは、公募により選出されたもので、6月末日まで設置される予定ということ。しかし、近隣住民からの苦情により、イラストの内容を変更せざるを得なくなったということ。広告主は「看板は公序良俗に反するものではない」としながら、新宿区役所と交渉を行ったものの、聞き入れられず、プロジェクトの継続を優先した結果となった。
修正前
修正後
修正後のイラストでも「下着が見えている」という理由から受理されず、村田ポコさん本人ではなく、代理店の側でイラストの加筆がさらに行われたとのこと。村田ポコさんは、今回の経緯を説明しつつ、自身のブログで下記のように怒りを露わにしている。
描き直された看板の設置は3月16日(日)より行われる。今回の修正の件は昨今の日本をとりまく表現規制の波や過剰な自粛の一端であり
また明白なゲイに対する偏見や差別を含んでいるものと考えられます。
(下着広告などこれよりセンシャルな表現の看板などいくらでもあるはずです)
それゆえ、修正を余儀なくされたことや修正の最後まで自分が関われなかったことを含め
今はただ悔しさと怒りでいっぱいです。 村田ポコさんのブログより引用
ゲイ向けイラストでありながら、優しさを感じさせるデザインだった本看板は多方面から評価されていただけあって、今回の描き直しの一件は表現や広告、マイノリティーな性文化の問題を巻き込んで大きな話題となっている。
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