講談社の少女漫画雑誌『別冊フレンド』で連載中の、真田ちかさんが手がける漫画を中心に、ボイスドラマやキャラクターイメージソング、PVなど、さまざまな展開を見せている『五ツ星プリンス』(通称:「5プリ(いつプリ)」)。
本作は、ヒロイン・笹山ひなたと、クラスメート・篠田陽一郎をはじめとした「HOTEL SHINODA」で働く個性豊かなホテルマンたちが、さまざまなトラブルを乗り越えながら絆を深めていくというストーリーをもとにした、メディアミックスプロジェクトとなっている。 10月2日(金)には、声優・蒼井翔太さん演じるHOTEL SHINODAのシェフ・桐野龍臣のキャラクターイメージソング「極上☆C’est bon!」のPVが公開された。
2011年に声優デビューし、2015年5月には2ndライブも大成功を収めるなど、歌手としても精力的に活動を行っている蒼井さんと、バンド・PENGUIN RESEARCHの作曲家・ベーシストとしても活躍し、多彩な才能を発揮する堀江さん。
そんな新進気鋭の声優・作曲家としてそれぞれ活躍する彼らに、本楽曲や「5プリ」への思い、制作秘話などを赤裸々に語ってもらった特別対談。さらに、本作のテーマである「ホテル」や「お仕事」にまつわる意外なエピソードも……!
(取材・構成/鎌田篤)
蒼井 堀江さんとはレコーディングの日に初めてお会いしたんですが、その時に、ベルボーイの聖也くんを演じる(生田)鷹司くんのやっているバンド(PENGUIN RESEARCH)の方だとお聞きして。
僕よりも若い方と聞いて、その方が今回曲をつくってくださるということで、自分よりも年下で才能にあふれている人がいるんだな、というイメージでしたね。
堀江 ありがとうございます(汗)! 僕は、蒼井さんにはどちらかというとシンガーの印象を持っていました。PVも拝見したことがあったんですが、その時は声優さんと知らずに曲を聴いていました。それで今回「5プリ」の声優さんですよと聞いて、どちらもやっているんだと驚きましたね。
すごく歌がうまくて、とても人気があってとか、ずっと周りから聞かされていて。最初にお会いする前はひたすらその印象が強く、どんな方だろうなとずっと楽しみにしていました。
蒼井 もったいないお言葉で……。
──実際に共演されての印象は?
蒼井 第一印象は「背が高い!」でした(笑)。
物腰も柔らかで、お若いのに落ち着いていらっしゃるから、これはひとりの人間として見習わなきゃいけないところもいっぱいあるなと、思いつつ。
今回の曲のことでもいろいろお話をさせてもらいましたが、やっぱり作品に対しての愛があってこそ、こういう素晴らしい楽曲をつくられる方なんだなというふうに思いました。
堀江 僕もレコーディングスタジオで初めて蒼井さんとお会いして、レコーディング前の打ち合わせの様子も見ていて、自分の演じるキャラクターの素性とかほかのキャラのこととか、作品に対してのリサーチを丁寧にされている熱心な方だな、という印象がありましたね。
とても仕事に対して真面目だし、しかも好きでやっているというか、作品と現場を愛している方だなと。そういう方とやっぱり仕事ができると僕も嬉しい。
蒼井 確かにこの作品、(ボイスドラマの)アフレコ現場もそうですけど、すごく楽しいんですよ。
だからキャラソンのレコーディングとなったら、きっとそういうアフレコ現場と同じような楽しい現場になるんだろうなと毎回ウキウキで現場に行っているんですけど、楽しいですね、やっぱり。
堀江 鷹司もすごく楽しいそうです(笑)。僕もこうやって作品に関わることができて嬉しいです。
蒼井 もともと僕は、歌が大嫌いだった人間だったんです。
歌うというよりも、声を発することがもう嫌でしょうがなかった人間で。自分の声が嫌いで、そのせいでいじめられたこともあるし、だから自分の声にあまりいい思い出がなかったんです。
でも、中学3年生ぐらいの時に、初めて友達にカラオケに連れて行かれたんですよ、無理やり。で、嫌らしい話ですけど、歌わずにただお金を払って帰るだけじゃ何のメリットもないと思って、損得を考えて1曲だけ歌ったんです。
そしたら、連れ出した友達がすごく褒めてくれて、そこから自分の声ってそんなに嫌なものじゃないのかな、というふうに向き合いはじめるようになって。
それからはむしろ歌を歌うのが楽しくなってきて、いろんなオーディションを受けたりして、今に至りますね。
堀江 オーディションは何の曲を歌ったんですか?
蒼井 僕は当時、家に引きこもってずっとゲームをやっているような人間で、歌手の倖田來未さんが『ファイナルファンタジーX-2』の主題歌と挿入歌を歌われていたんですよ。
それを歌ったら、合格とまではいかなかったんですがスカウトされて音楽業界に入ったんです。
堀江 声優の活動はどのような経緯で?
蒼井 今の事務所に入ってから、会社の人が僕の声に特徴がある、歌だけではもったいないと言ってくださって、ゼロからでもいいから勉強してみない? と言われたのがきっかけでしたね。
もともとアニメが大好きで、声優さんにも興味を持ち始めていた頃だったんです。自分にはできないかもしれないと思いつつも、やっぱりチャレンジせずに終わるのは嫌だったので、勉強させてもらうようになって。
それからですね。どんどん演技が楽しくなってきて、今のお仕事を本気でやりたいと思うようになったのは。
──堀江さんはいかがですか?
堀江 僕はもともと、小・中学生と割とどんくさいほうで、勉強もスポーツもそんなにできないし、これといった得意なこともなく。クラスでも置いてきぼりにされがちな方だったんですよ。
蒼井 ゆったりな時間が流れていますもんね、堀江さんの周りには。
堀江 それは僕も蒼井さんに感じていました(笑)。
まあそんなふうに、何やってもそんなに褒められないという感じだったんですけど、中学校の合唱祭で指揮を任されたことがあったんです。
その時に、歌いやすい、いい指揮だとみんなに褒められて、よくわからないながらも頑張ろうと思ってコンクールに出たんですね。そしたらベスト指揮賞に選ばれちゃって。
それが自分の人生の中で初めて、何か人から抜きん出て褒められた瞬間だったというか。自分がしたいと思ったことで褒められて、それがすごく嬉しくて。
それから、自分にしかできない音楽の仕事で人に認めてもらえるようになりたいな、と思ったのが最初のきっかけでした。
本作は、ヒロイン・笹山ひなたと、クラスメート・篠田陽一郎をはじめとした「HOTEL SHINODA」で働く個性豊かなホテルマンたちが、さまざまなトラブルを乗り越えながら絆を深めていくというストーリーをもとにした、メディアミックスプロジェクトとなっている。 10月2日(金)には、声優・蒼井翔太さん演じるHOTEL SHINODAのシェフ・桐野龍臣のキャラクターイメージソング「極上☆C’est bon!」のPVが公開された。
五ツ星プリンス イメージソング第3弾 桐野龍臣(CV.蒼井翔太)楽曲 「極上☆C’est bon!」
本楽曲を含めた本作のサウンドプロデュースを手がけるのは、LiSAさんが歌うTVアニメ『魔法科高校の劣等生』のOPテーマ「Rising Hope」や、『ソードアートオンライン マザーズロザリオ編』のEDテーマ「シルシ」など、数々の楽曲の編曲を手がける堀江晶太さんだ。2011年に声優デビューし、2015年5月には2ndライブも大成功を収めるなど、歌手としても精力的に活動を行っている蒼井さんと、バンド・PENGUIN RESEARCHの作曲家・ベーシストとしても活躍し、多彩な才能を発揮する堀江さん。
そんな新進気鋭の声優・作曲家としてそれぞれ活躍する彼らに、本楽曲や「5プリ」への思い、制作秘話などを赤裸々に語ってもらった特別対談。さらに、本作のテーマである「ホテル」や「お仕事」にまつわる意外なエピソードも……!
(取材・構成/鎌田篤)
作品への愛あふれる2人の共演
──お2人は「5プリ」で初めて共演されたとのことですが、それぞれ共演されるまでのお互いの印象はいかがでしたか?蒼井 堀江さんとはレコーディングの日に初めてお会いしたんですが、その時に、ベルボーイの聖也くんを演じる(生田)鷹司くんのやっているバンド(PENGUIN RESEARCH)の方だとお聞きして。
僕よりも若い方と聞いて、その方が今回曲をつくってくださるということで、自分よりも年下で才能にあふれている人がいるんだな、というイメージでしたね。
【PENGUIN RESEARCH】SUPERCHARGER MV
すごく歌がうまくて、とても人気があってとか、ずっと周りから聞かされていて。最初にお会いする前はひたすらその印象が強く、どんな方だろうなとずっと楽しみにしていました。
蒼井 もったいないお言葉で……。
──実際に共演されての印象は?
蒼井 第一印象は「背が高い!」でした(笑)。
物腰も柔らかで、お若いのに落ち着いていらっしゃるから、これはひとりの人間として見習わなきゃいけないところもいっぱいあるなと、思いつつ。
今回の曲のことでもいろいろお話をさせてもらいましたが、やっぱり作品に対しての愛があってこそ、こういう素晴らしい楽曲をつくられる方なんだなというふうに思いました。
堀江 僕もレコーディングスタジオで初めて蒼井さんとお会いして、レコーディング前の打ち合わせの様子も見ていて、自分の演じるキャラクターの素性とかほかのキャラのこととか、作品に対してのリサーチを丁寧にされている熱心な方だな、という印象がありましたね。
とても仕事に対して真面目だし、しかも好きでやっているというか、作品と現場を愛している方だなと。そういう方とやっぱり仕事ができると僕も嬉しい。
蒼井 確かにこの作品、(ボイスドラマの)アフレコ現場もそうですけど、すごく楽しいんですよ。
だからキャラソンのレコーディングとなったら、きっとそういうアフレコ現場と同じような楽しい現場になるんだろうなと毎回ウキウキで現場に行っているんですけど、楽しいですね、やっぱり。
堀江 鷹司もすごく楽しいそうです(笑)。僕もこうやって作品に関わることができて嬉しいです。
もともと歌が大嫌いな人間だった
──そんなお2人が、声優や歌手、作曲家という道を目指されたきっかけとはなんだったのでしょうか?蒼井 もともと僕は、歌が大嫌いだった人間だったんです。
歌うというよりも、声を発することがもう嫌でしょうがなかった人間で。自分の声が嫌いで、そのせいでいじめられたこともあるし、だから自分の声にあまりいい思い出がなかったんです。
でも、中学3年生ぐらいの時に、初めて友達にカラオケに連れて行かれたんですよ、無理やり。で、嫌らしい話ですけど、歌わずにただお金を払って帰るだけじゃ何のメリットもないと思って、損得を考えて1曲だけ歌ったんです。
そしたら、連れ出した友達がすごく褒めてくれて、そこから自分の声ってそんなに嫌なものじゃないのかな、というふうに向き合いはじめるようになって。
それからはむしろ歌を歌うのが楽しくなってきて、いろんなオーディションを受けたりして、今に至りますね。
堀江 オーディションは何の曲を歌ったんですか?
蒼井 僕は当時、家に引きこもってずっとゲームをやっているような人間で、歌手の倖田來未さんが『ファイナルファンタジーX-2』の主題歌と挿入歌を歌われていたんですよ。
それを歌ったら、合格とまではいかなかったんですがスカウトされて音楽業界に入ったんです。
堀江 声優の活動はどのような経緯で?
蒼井 今の事務所に入ってから、会社の人が僕の声に特徴がある、歌だけではもったいないと言ってくださって、ゼロからでもいいから勉強してみない? と言われたのがきっかけでしたね。
もともとアニメが大好きで、声優さんにも興味を持ち始めていた頃だったんです。自分にはできないかもしれないと思いつつも、やっぱりチャレンジせずに終わるのは嫌だったので、勉強させてもらうようになって。
それからですね。どんどん演技が楽しくなってきて、今のお仕事を本気でやりたいと思うようになったのは。
──堀江さんはいかがですか?
堀江 僕はもともと、小・中学生と割とどんくさいほうで、勉強もスポーツもそんなにできないし、これといった得意なこともなく。クラスでも置いてきぼりにされがちな方だったんですよ。
蒼井 ゆったりな時間が流れていますもんね、堀江さんの周りには。
堀江 それは僕も蒼井さんに感じていました(笑)。
まあそんなふうに、何やってもそんなに褒められないという感じだったんですけど、中学校の合唱祭で指揮を任されたことがあったんです。
その時に、歌いやすい、いい指揮だとみんなに褒められて、よくわからないながらも頑張ろうと思ってコンクールに出たんですね。そしたらベスト指揮賞に選ばれちゃって。
それが自分の人生の中で初めて、何か人から抜きん出て褒められた瞬間だったというか。自分がしたいと思ったことで褒められて、それがすごく嬉しくて。
それから、自分にしかできない音楽の仕事で人に認めてもらえるようになりたいな、と思ったのが最初のきっかけでした。
この記事どう思う?
関連リンク
0件のコメント