ロックの爆音でパンチラは可能か!? ぴかりんMV「ロックロールパンティ」密着取材

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制作現場に潜入したものの……

<登場人物>
松尾謙二郎(エクゼクティブハイパーサウンドアーティスト)

「インビジブル・デザインズ・ラボ」代表・メディアアーティスト。docomo「森の木琴」のCMでサウンドデザインなどを担当してきた、音のプロフェッショナル。恋バナが好き。


松尾 ちょっと! サスティンが伸びたって風は起きないよ!!

スタッフ はい……。 前方で手にしているのはスカート。黒い箱がスピーカー。風は起きていない。

塩谷 (ちょっと富永社長、パンチラ撮影の現場というから、もっとハイテンションかと思いきや、何ですかこの空気の重さは……)

富永 (ヤバいよ……全然音圧で風が起きない……どうしよう塩谷さん……)

塩谷 (……私に言われても……というか、石像みたいに固まってる人がいるんですが……)

<登場人物>
関賢一(dot by dotプロデューサー)

dot by dotの全ての案件の責任を担っている、プロデューサーという大変な役職の人。



富永 (あぁ……関くんは誰よりも責任感が強いからね……彼の頭の中では今「失敗した時のクライアントへの謝罪と代替案の提示」が何度もシュミレーションされ、張り裂けそうになっているんだよ……)

塩谷 かわいそう。顔が石みたい。

風は吹かず、関さんは動かず、4時間が経過

バリッ…

塩谷 (なんかヤバい音がしましたね)

富永 (ヤバいよ……爆音出しすぎて、スピーカーが壊れたよ……)

塩谷 (あの馬鹿でかいヤツがですか? 社長……)

富永 (いくらするんだ……まだウチの会社、設立1年なのに……キャッシュが……)

塩谷 (聞いただけで胃が痛い……あれ、後ろの気楽そうな人、あの人は部外者ですか?)

<登場人物>
サクーシャ(dot by dot 最高技術責任者)

天才。




富永 (………ウチのCTOはなぜいつも動じないんだ……)

スピーカーの応急処置をしつつ、8時間が経過

諦めムードが漂いはじめる中、熱弁をはじめる男が…… <登場人物>
谷口恭介(dot by dot クリエイティブディレクター)

この企画を最初に思いついた人。エロいのではなく、青春が終わってないだけ。パンチラに掛ける情熱が異常。よく職務質問に引っかかる。



谷口 社長! この構成にすれば絶対にパンチラは叶います! 「数いっぱい案」

谷口 スピーカーが100個あれば、絶対できる!

富永 予算的にムリ! すでにデカいスピーカー1個壊したの見たでしょ! 却下!

進捗ぱっとせず、12時間が経過

時間は夜の23時。諦めムードが出てきた中、素材撮りのため、とりいそぎ「扇風機でパンチラ」を実行する制作陣。

そもそも、なぜ最初からそうしないのか、女の私には到底わかりません。扇風機の風で、ビュンビュンスカートがめくれている。目の前にはパンチラ! 谷口 「よし。ロックだ」

──モデルさんが立ち、パンチラが始まるやいなや、「ロックだな」「ロックだね」と確認しあう製作陣。みなさん、それはロックの誤用です。

すると、調整作業をしていた音響チームから明るい声が……

松尾 おーーーい! 音圧の風が吹いたぞーーーーー!!!!!

──なんということでしょう。このように、筒で音の振動する領域を狭くして…… この筒を、徐々に切断していって長さを調整し…… さらに、周波数を27Hzにあわせた時にだけ、いきなりビュンビュンと風が吹き出したのです。

こちらの映像で、奇跡の瞬間をご覧ください!!(※音量注意)

パンチラテスト

(※モデルさんは終電で帰ったので、若手社員が身代わりになりました。)

みなさん、いかがでしたか。

私も、最初はなんて馬鹿げた企画だと思っていました。もっと有意義なお金と時間の使い方があるんじゃないか、って、ずっと疑問に思っていました。

でも、みんなが、本当に一生懸命になれる。一致団結している。こんなに笑顔になる現場、ありますか? この光景こそ、暑苦しいほどに青春です。

ここにいる誰も諦めなかった。いや、諦めかけていた時もあったけど、執念で実現してしまった。パンティってすごい。パンチラってすごい! 富永 いや〜〜〜〜〜良かったわ〜〜〜〜〜!!!!

──富永社長も、最高の笑顔です。

おめでとう、dot by dot! おめでとう、スペースシャワーTV! 中心にいるのは、心配すぎて駆けつけた、クライアントであるスペースシャワーTVの齋藤さんです。「やれやれ」という表情ですね!

そして…… ちょっとちょっと! これ同じ人なのーーー?!

人間って、精神状態でこんなにも顔色が変わるものなのか……! びっくりしました。

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