A24とは別の新たな「SCP財団」映画が始動──制作会社はCCライセンス準拠を表明

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Yugaming
A24とは別の新たな「SCP財団」映画が始動──制作会社はCCライセンス準拠を表明
A24とは別の新たな「SCP財団」映画が始動──制作会社はCCライセンス準拠を表明

SCP財団を題材とした映画を制作すると発表した米映画会社・NEON/画像は筆者撮影

アメリカの映画会社・NEONが、ネット発のホラー/SF作品群・SCP財団を題材としたアンソロジー映画を制作すると発表した。2027年の劇場公開を予定している。

NEONは本作を「オープンソース・ホラー・プロジェクト」と位置づけ、映画および関連素材を、SCP財団Wikiで採用されているクリエイティブ・コモンズの「表示-継承(CC BY-SA)」ライセンスの下で公開する方針を表明している。

これに伴い、SCP財団Wikiも声明を発表。NEONがライセンスの条件だけでなく、共同創作というプロジェクトの理念も尊重する姿勢を示しているとして、その対応に感謝を表明した。

超常現象を収容する組織を描く共同創作プロジェクト「SCP財団」とは?

SCP財団は、超常現象を引き起こす存在や物品を「SCP」として記録し、それらを収容する架空組織を描いた共同創作プロジェクト。

2007年に匿名掲示板「4chan」への投稿をきっかけに広まり、2008年には有志によってWikiが設立。現在まで世界各地のユーザーが作品を投稿し、ゲームや映像など様々な派生作品も生まれている。

SCP財団に付与された「クリエイティブ・コモンズ表示-継承ライセンス」の詳細/画像はクリエイティブ・コモンズ公式サイトから

SCP財団に付与された「クリエイティブ・コモンズ表示-継承ライセンス」の詳細/画像はクリエイティブ・コモンズ公式サイトから

SCP財団Wiki上のコンテンツには、一定の条件の下で商用利用や二次創作を認める「CC BY-SA 3.0」が適用されている。

「CC BY-SA 3.0」が適用された作品は、それをもとに制作された派生作品にも同じライセンスを適用する必要がある。そのため一般的な商業映画のように、作品の複製や派生利用を独占的に管理することは難しい運用が求められる。

NEON社はSCP財団Wikiと9月初旬から協議

SCP財団Wikiによれば、NEONからスタッフへ最初に連絡があったのは2026年9月初め。

NEONは当時すでにSCP財団を題材とした映画を企画しており、CC BY-SAライセンスについて「条文だけでなくその趣旨においても遵守したい」と説明。スタッフ側はライセンスについて相談に応じ、SCP財団の作品群について一般的な助言を行ったという。

映画はアンソロジー形式となり、新進の映像作家たちに焦点を当てた作品になる予定。キャストや監督、具体的にどのSCP作品を扱うのかなどは現時点で明らかになっていない。

「公式のSCP財団映画」ではない──Wikiスタッフは制作に不参加

SCP財団Wiki側は、今回の映画について、コミュニティ公認の「公式」作品ではないことも強調。

Wikiスタッフは脚本や映画制作には参加しておらず、NEONから報酬などの金銭的利益も受け取らないという。

また、映画の制作とは無関係に、他のクリエイターもこれまで通りSCP座財団を題材とした作品を制作できる。

スタッフはNEONについて、「ライセンスの条件と、SCP財団という共同創作プロジェクトの根本にある協力の精神を尊重しようとしています」と説明している。

A24の「SCP財団」映画に対する物議が背景か

「SCP財団」を巡っては、映画会社・A24もホラーアンソロジー『V/H/S』シリーズの新作『V/H/S SCP』への参加を9月に発表している。

しかし、SCP財団Wiki英語版や各言語版Wikiが加盟するSCP Internationalは、A24や制作会社から“事前の連絡を受けていなかった”として声明を発表。

SCP作品に適用されるCC BY-SA 3.0と、一般的な映画配給における独占的な権利管理をどのように両立するのかについて懸念を示していた。

A24はその後、SCP財団の世界観に対する独占権を主張する意図はないと回答したものの、SCP Internationalは「同社がライセンスを理解し、条件を守る具体的な計画を持っていることは読み取れませんでした」と批判的な懸念を示している。

『パラサイト』『ANORA』を送り出したNEON

NEONは2017年設立の米国の独立系映画会社。映画の企画開発から製作、出資、マーケティング、配給などを手がけている。

ポン・ジュノ監督『パラサイト 半地下の家族』、ショーン・ベイカー監督『ANORA アノーラ』を米国で配給し、両作はアカデミー賞作品賞を受賞。

近年はオズグッド・パーキンス監督によるホラー映画『ロングレッグス』もヒットさせるなど、作家性の強い映画からジャンル作品まで幅広く展開している。

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