ハンガリーの映画監督であるタル・ベーラさんが1月6日に亡くなったことが明らかになった。70歳だった。
タル・ベーラさんの所属するヨーロッパ映画アカデミーは、長く深刻な闘病の末、2026年1月6日に亡くなったと伝えている。
代表作として『サタンタンゴ』『ヴェルクマイスター・ハーモニー』『ニーチェの馬』などで知られ、長回しと極端に引き延ばされた時間表現によって、映画表現に大きな影響を与えた作家だった。
【画像】タル・ベーラ監督の代表作執拗な長回しで映画表現に大きな影響を与えたタル・ベーラ
タル・ベーラさんの名を世界的に知らしめたのが、上映時間約7時間12分に及ぶ『サタンタンゴ』だ。
原作は、ハンガリーの作家であるクラスナホルカイ・ラースローさんによる同名小説。荒廃した農村共同体を舞台に、人々が救済を信じ続けてしまう構造を、モノクロの映像と執拗な長回しによって描いた。
映画『サタンタンゴ』 © T.T.Filmműhely Kft.
1994年の公開から30年以上経った現在でも、映画批評サイト・Rotten Tomatoes(ロッテントマト)で、批評家からの100%評価を維持し続けている。
今回の訃報について、日本のタル・ベーラ監督作品公式Xアカウントも追悼。「数々の傑作を生み出してきたタル・ベーラ監督が逝去されました。サタンタンゴ、ヴェルクマイスター・ハーモニーなどなど彼の作品から『映画体験』を学んだ方も多いのではないでしょうか」とコメント。
「引退を表明されていたとはいえ、新作を心待ちにしておりました…早すぎます。心からご冥福をお祈りいたします」と悼んでいる(外部リンク)。
『サタンタンゴ』原作小説の邦訳企画も進行中
『サタンタンゴ』はAmazon Prime Videoでの無料配信や、新宿での1週間限定上映などを通じて日本でも近年あらためて注目を獲得。
原作小説についても、クラスナホルカイ・ラースローさんが2025年にノーベル文学賞を受賞したこともあり、国書刊行会による邦訳企画が進行している最中だった。
タル・ベーラさんは、2011年の『ニーチェの馬』を最後に長編映画制作から引退。以降は映画教育や講義を通じて、次世代の育成に専念してきた。


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