持たざる者・白銀御行が、持つ者・四宮かぐやを振り向かせる物語
白銀御行が、四宮かぐやを好きになったきっかけは明白である。
第12巻に収録された過去編の第121話「1年生 春」で、当時新入生だった白銀御行が四宮かぐやと邂逅し、彼女の“とある行動”に見惚れてしまうエピソードが描かれている。
そのエピソードの中で、白銀御行は“彼女の横に立てる人間”になるべく、私立秀知院学園の生徒会長を目指すようになる。
その後、突出した家柄や才覚を持ちながらも「氷のかぐや姫」と評されるほどに周囲を拒絶していた四宮かぐやと対等になるため、文字通り死に物狂いで努力し、学年1位の栄冠を獲得。
見事生徒会長の座にたどり着き、会長権限によって四宮かぐやを副会長に任命した。
作中では、白銀御行にとって生徒会長という肩書こそが、家柄などの差を超えて四宮かぐやと肩を並べるために必要なものであり、彼がその座に固執してきたことが度々描かれてきた。
白銀御行の視点に立てば、『かぐや様』という物語は四宮かぐやという高嶺の花(持つ者)を振り向かせようと、恋愛頭脳戦を仕掛けた凡人(持たざる者)の努力の物語とも言えるだろう。
赤坂アカが原作では描かなかったファーストステップ
対して、四宮かぐやの場合はどうだろうか。四宮かぐやが白銀御行を好きになったきっかけと思われるエピソードは、実はたったの一コマしか描かれていない。
それは、第15巻収録の第146話「私たちの仮面①(かぐや編)」における、彼女の「生まれて初めて好きな人が出来てしまった」という独白の背景だ。
奇しくも、四宮かぐやが白銀御行を好きになったきっかけは、白銀御行が四宮かぐやに見惚れた“とある行動”と全く同じだったことが、この一コマによって示唆されている。
もちろん、恋愛頭脳戦を通して、四宮かぐやが白銀御行のどういったところに好意を抱いたのかについては、作中で丁寧な描写が積み重ねられてきた。
また、20巻収録の第193話「白銀御行は慰めたい」で、白銀御行に「四宮は俺の事いつから好きだった?」と訊かれた際に、四宮かぐやは「私は本当に少しずつです」「貴方に張り合っているうちに、貴方の事をたくさん見てるうちに……」と回答。
本編で描かれてきた恋愛頭脳戦のすべてが、白銀御行が四宮かぐやを振り向かせた勝因だった、とも読めるだろう。
ただ、数々の恋愛頭脳戦を経て好きになっていったのだとしたら、そもそもなぜ彼女は白銀御行と張り合いはじめたのだろうか?
第147話「私たちの仮面①(白銀編)」において、白銀御行に試験で勝負を仕掛けられたことをきっかけに、四宮かぐやが彼を認識したという経緯は語られている。
しかし、そこから周囲を拒絶していた当時の四宮かぐやがなぜ断れたはずの副会長を引き受け、第1話の冒頭で「会長にギリのギリギリ可能性があるのは確か」「向こうが跪き身も心も故郷も捧げるというならこの私に見合う男に鍛え上げてあげなくもないけれど……」と彼を評価するに至ったのかについては、断片的にしか明かされていない。
好きになってから付き合うまでを10とした場合、原作では1から10までは描かれたが、0から1までは物語として語られてはいない。
では、なぜ筆者はそこが残している“大きな伏線”だと予想するのか。重要なのは、アニメ化されていない、第17巻収録の「生徒会のNEW GAME」(第162話)内の一遍「石上優は告らせたい」に出てくる一幕だ。
この記事どう思う?
関連リンク
1件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:13342)
なるほど!会長とかぐや様が1年生だった頃の話、確かにあまり描かれてないですね!
大人への階段みたいな感じで、大人になって結婚した会長とかぐや様がそのことを回想するのかな?そんな回想を経て、現在のかぐや様達による本当の最終回が見れる、、、
楽しみだし待ちきれない!早く本当の最終回をみたい!幸せになったみんなをみたい!どうやってかぐや様達が結婚したのか見たい!伊井野と石上がどうなったのか見たい!他にも色々気になりすぎる!あと鈴木さんの新曲聴きたい!あ〜早く上映されないかなぁ
まあそれはそれとして、アニメ化されてない16〜最終巻までの映像もみたい!!何年かかってもいいからなんとかお願いしたい!!グッズいっぱい買うから!