楽曲はJ-ROCKを土台としつつ、ヒップホップのリズムやEDMにおけるドロップを取り入れる等、多彩な要素をダイナミックに仕込むK-POP的なアプローチも特徴。このように日韓のポップミュージックの特徴を絶妙に混ぜるセンスは時間が経っても冴え渡る。
映像はダレハルと以前からコラボしてきたRAMDARAM(以下RDR)さんによるもの。レトロなテクスチャーに意味深なシンボルのストーリーを交えたアニメーションが悲壮な楽曲とよく似合う。
韓国同人シーンからセンセーショナルに登場したDareharu
ダレハルは2020年1月、YouTubeに「염라 (Karma)」を公開してデビュー。J-POP、中でもボカロ/歌い手シーンを彷彿させるロック的な作法を取り入れている。そしてその年に1000万再生を達成。普段J-POPに関心がなかった韓国の一般層にもセンセーショナルに広まった。その勢いで発表した次曲「너로피어오라 (Flowering)」は、さらに進歩した韓国語アレンジを果たした名曲。
RDRさんや多くの韓国同人シーンのクリエイターたちはもちろん、夏代孝明さんやツユさんといった日本のクリエイターからも追悼の旨が寄せられた。
韓国音楽チャートでもimaseさん、あいみょんさん、YOASOBI、米津玄師さんなどを見られる時代になった。
彼が残した足跡はユニットの成功にとどまらず、韓国内ではメインストリームでないJ-POPカルチャー及び同人音楽シーンに新しい風を巻き起こした、重要なマイルストーンであった。
キャラクターと物語るミュージックビデオ
ダレハルを構成する世界は、様々な解釈の余地を与える。その吸引力が大衆を日韓ポップの区切りの狭間へと、招き入れた。
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