「BreakingDown」前代表 板垣雄吾が役員退任へ　人気格闘番組に相次ぐトラブル

総合格闘家／YouTuber・朝倉未来さんが社長をつとめるBreakingDown株式会社が、7月10日、前代表で海外事業担当の板垣雄吾（YUGO）さんが役員から退任したと発表した。

発表によると、板垣雄吾さんすでに同社を離れており、経営や事業への関与もなく、資本関係もないと説明している。

「BreakingDown」選手としても出場したYUGO

板垣雄吾さんといえば、BreakingDown株式会社の代表だった2022年11月、同社が運営する総合格闘技イベント「BreakingDown6」にYUGOとして出場。

話題を呼んだ「あんたでもいいよ」というフレーズで、バン仲村さんから対決を持ちかけられた人物であり、試合決定までの流れが注目を集めた。試合はバン仲村さんが勝利している。

ほかにもCEO時代には、ニッポン放送のラジオ「BreakingDown RADIO」のパーソナリティーも担当していたが、2023年2月に代表を退任。 イベントのファウンダー兼プロデューサーの朝倉未来さんが新社長に、板垣雄吾さんはCBO（Chief Branding Officer）兼海外事業代表に就任していた。

今回、退任および退社の理由は明らかになっていないが、「週刊女性PRIME」が2月、板垣雄吾さんが運営する別会社が複数の訴訟を抱えていると報じていた（外部リンク）。

朝倉未来プロデュースの格闘技イベント「BreakingDown」

「BreakingDown」は、ボクシング、空手、空道、柔道、日本拳法、相撲、システマなど、様々なバックボーンをもった選手が出場する格闘技の番組・イベント。

チャンネル登録者数322万人を有してYouTuberとしても活動する格闘家・朝倉未来さんがプロデューサーをつとめている。

名前には、格闘技や格闘家のありきたりなイメージを“壊し続ける”という意味が込められている。 1分1ラウンドの短期決戦という特別ルールのもと、格闘家だけでなく、ラッパーやホスト、タレントやYouTuberなど、プロ格闘家以外の選手も出場。予測不能なオーディションや試合展開が人気を集めている。

7月1日にYouTubeで全編生配信された「BreakingDown8.5」では、同時視聴者数37万人を記録。8月には「BreakingDown9」も開催される。

反社対策組織を発足、出場選手から逮捕者も

「BreakingDown」を巡っては、7月7日に出場選手の醤油ニキこと家村涼介さんが傷害の疑いで京都府府警に逮捕。それを受け運営側は無期限の出場停止処分を下している（外部リンク）。

また、同じく人気選手の久保田覚さんも交際相手への暴行容疑により、2023年3月に逮捕されている（久保田さんは別の出場者へパイプ椅子を投げつけて負傷させ、逮捕前より無期限出場停止処分となっている）。

格闘技における従来のイメージの打破を目指すイベントの特性からか、成り上がりを狙う格闘技未経験の出場者も多い「BreakingDown」。

畑違いの面々がオーディションで交わり、そこで生まれた因縁などを1分間の本戦にぶつけ合う展開が魅力となっている。

一方で、参加にあたって経歴を問わないことで、出場者に逮捕者が続出するなどの問題点も指摘されており、5月には元警察OBなど14名からなる反社対策組織が発足していた。