ネットを駆け巡った「ナムい」とは? 起源である浄土系アイドルに話を聞いた

ネットを駆け巡った「ナムい」とは? 起源である浄土系アイドルに話を聞いた
ネットを駆け巡った「ナムい」とは? 起源である浄土系アイドルに話を聞いた

「お坊さんに会いに行こう! 知恩院 秋のライトアップ2018」/画像は特設サイトより

POPなポイントを3行で

  • Twitterで「ナムい」という謎ワードが話題
  • きっかけは京都の寺・知恩院が開催するイベント
  • 言葉を生んだのは浄土系アイドル…?
ナムい」という聞き慣れない言葉が、Twitterを中心に話題を呼んでいます。みなさんご存知ですか?

京都の寺院・知恩院の公式サイトをきっかけに、浄土系アイドルをも巻き込む「ナムい」。いま、仏教界に何が起こっているのでしょうか。

注目を集めるアイドル・てら*ぱるむすのメンバーに話を聞きました。

謎の寺イベントから謎の言葉、謎のアイドルへ

事の発端は京都にある有名な寺院・知恩院。11月2日(金)から開催するイベント「お坊さんに会いに行こう! 知恩院 秋のライトアップ2018」の特設サイトを公開したところ「攻めてる」と注目を集めます。 その斬新さを紹介するツイートは10月8日に投稿され、2万件以上のリツイートと3万件のいいねを獲得。大きな反響とともにサイト内に記載された「ナムい」という文字に注目が集まります。 「ナムい」がTwitter上で一人歩きする中で、その経緯をわかりやすくまとめる人物も登場。解説したのは京都の寺の副住職でありながらWebメディア会社などを経て、煩悩クリエイターとして活躍する稲田ズイキさん。

彼によると、知恩院のサイトをきっかけに現れた謎の言葉「ナムい」を調べるうちに、「ナムいを生み出した浄土系アイドル・てら*ぱるむすというさらなる謎に行き着く」 という現象が仏教界で発生している模様。

…ん?

ナムいを生み出した浄土系アイドル…?!

寺から生まれた浄土系アイドル、てら*ぱるむす

てら*ぱるむす/画像は公式サイトより

「ナムいを生み出した浄土系アイドル・てら*ぱるむす」というもはやパワーワードが渋滞を起こしそうな字面。僕を含め、「ナムい」をたどった人たちの先に現れた彼女たちはいったい……。

浄土系アイドル・てら*ぱるむすは、2016年に5つの寺で開催された仏教×アートフェス「十夜祭」で、参加した寺のひとつ・龍岸寺の企画として「衆生(ファン)と共に修行する」をコンセプトに結成されました。

龍岸寺の住職であり、2009年にフリーマガジン「フリースタイルな僧侶たち」を立ち上げ代表をつとめた池口龍法さんが、仏教的な知識の面でのアドバイザー役を担っています。
【MV】 てら*ぱるむす / サラソウジュデイト [公式]
メンバーは文殊たまさん、勢崎至恩さん、観咲千世乃さん。衣装や歌詞、パフォーマンスに仏教要素を取り入れ、仏教美術(絵画や彫刻)、寺文化の視点から、仏教を学びながら寺を盛り上げていくこと目標としています。

公式サイトには「数多くお寺のある京都を中心にライブを通し、現代における仏教・お寺の在り方を問う」と書かれています。

彼女たちがどんなパフォーマンスを見せるのか。知恩院のライトアップイベントや10月13日から11月18日(日)まで開催中の龍岸寺主催のイベントで、その姿を目の当たりにしてみては。

なお、メンバーも募集中のようです。

てら*ぱるむすは話題の「ナムい」をどう使う?

「ナムい」をきっかけに、注目を集める結果となったてら*ぱるむす。彼女たちはここ数日の盛り上がりをどのように捉えているのでしょうか。「ナムい」という言葉が生まれたきっかけから、オススメの使い方まで話を聞きました。

──「ナムい」とはそもそもどのように生まれたのでしょうか?

運営スタッフ 「阿弥陀仏に帰依する」という意の「南無」を形容詞にしたもので、メンバーの文殊たまが「エモいに変わるてらぱるっぽいワード思いついたんだけど!?」とノリで言い出した言葉です。

──言葉の意味とオススメの使いどころを教えてください。

観咲千世乃 「ナムい」自体の意味は広すぎて人によってニュアンスが違ってくると思います。ですが、私は自分の中でプラスの感情が生まれたときに使っています。私は思ったことをすぐに文章にするのが得意ではないのですが……素晴らしい! という気持ちをすぐに伝えたいときに便利な言葉です。おまもりのような感覚です。これこそ「ナムい」です!

勢崎至恩 ありがとうとか感謝の意味で使っていますが、お釈迦様の教えを色んな人が自分なりに唱えたように、自分なりのナムいを見つけるのが仏教らしいと思います。

文殊たま 意味がありすぎて、意味を付けられない言葉。極端に言うと人それぞれが見つけ出すべきもの。南無を自分の中で定義づけられたときが悟りを開くときかな。

──ここまで話題になってみていかがでしたか?

文殊たま 嬉しいっていうのは一番最初に思ったけど、私が出しゃばっていいのかな感がありました。ただナムいって言葉だけで終わってしまったらそれは違うかなと思う。ナムいという言葉がお寺文化の入り口になったらいいですね。

──「ナムい」をキーワードにてら*ぱるむすまで行き着いた方々にメッセージをお願いします。

観咲千世乃 ここまで辿り着いてくれて有難うごさいます!「ナムい」の言葉を手に入れたことによって、今日からまた世界が広がったはず……。そして、お寺からもビシビシ感じとれる「ナムい」を、ぜひ体験しに行ってみてほしいです。

勢崎至恩 ナムいから私たちに行き着いた君!! ナムいには決まった意味がないから、是非自分でナムいと思った時に使ってね。ナムいという言葉が、日常で使ってもらえたらうれしいな。

文殊たま 「ナムい」ってなに?????と思って「南無」の意味を調べた方もいるのではないでしょうか? もうその時点でナムい。この言葉をキーに、いろいろなお寺に足を運んで、ぜひ「ナムい」と感じてほしいです。

個性的かつ斬新な催し

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作品情報

お坊さんに会いに行こう! 知恩院 秋のライトアップ2018

期間
2018年11月2日(金)〜12月2日(日)
時間
17:30〜21:30(21:00受付終了)
拝観場所
友禅苑・三門楼上・女坂・宝佛殿
料金
大人800円、小人400円(小・中学生)
協力
総本山知恩院布教師会
後援
京都府、京都市、(公社)京都府観光連盟、(公社)京都市観光協会、(公財)京都文化交流コンベンションビューロー、京都商工会議所、京阪電気鉄道株式会社、京都市交通局
協賛
古川町商店街振興組合、宮崎友禅翁顕彰会

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