本イベントはクリスマスツリーやフード、ドリンクといった“クリスマスの定番アイテム”を生茶がプロデュースしたもの。 「お茶とクリスマス」とは意外な組み合わせと思われるかもしれませんが、これまでお茶が親しまれることがなかったシーンで、あえて“お茶の楽しみ方を提案する”というコンセプトなのだそう。
会場となったスペースも「もっとお茶を身近に感じて楽しんでほしい」という生茶の思いから生まれた、お茶の体験型ミュージアムなのです。ちなみに、通常営業時はワークショップや飲み比べなどが行われています。
文:藤谷千明 撮影:稲垣謙一 編集:ふじきりょうすけ
インスタ映えなフードやドリンクがずらり
そんな「伝統×革新」 をかかげる生茶ならではのパーティ。企業の提供するクリスマスパーティというと、なんとなくパリピが「うぇ〜い!」と、光景を勝手に連想していた筆者ですが、会場内はシンプルかつ上品な装飾がほどこされており大人っぽい雰囲気。イメージが良い意味で裏切られました!
クリスマスソングが流れる和やかな会場の空気の中は、インフルエンサーやメディア関係者らでおおいに賑わっています。また、抽選に当選したラッキーな方々も入れ替えで参加できたようです。 まず目に入ったのはフードエリア。モデルや女優の間でも人気の料理人・山本千織さんの手による「生茶に合う」ことを考えられたクリスマスフードがところ狭しと並びます。 「鰤の炙り 青山椒ソース」「牡蠣と柿の生春巻き」「えびのしんじょ」「乙女りんごのグリル、パテ仕込み」……などなど「和」を意識しつつも、おしゃれなパーティメニューが勢揃い。
筆者が気になったのは「蝦夷鹿のロティ」。牛や鳥ではなく、鹿なのは、もしかしてトナカイを意識してるのかなと考えてしまいました。
イベント担当者によると、やはりトナカイを日本式にアップデート=鹿ということで鹿肉を選定したんだとか。そして、野生動物の獣害問題などへの関心を広げたいという裏テーマも設定されているのだそうです。 目で見て楽しい、味わって美味しい料理たち。イベントに参加していたラジオDJの大抜卓人さんも「写真を撮りたくなる料理」とコメントしていました。
料理人の山本さんいわく、フードにそえられた茶葉は静岡から取り寄せた大変上質なものなのだそう。 「お茶とナッツのタルト」、「微粉砕茶葉のチョコレートテリーヌ」といったスイーツにも使用されていて、お茶のかすかな苦味がスイーツを引き立たせてくれて、どちらも生茶にピッタリです。
また、お皿やコップも和紙が使用されており、デザイン性も高く細部にも心遣いが感じられるものでした。ここでしか食べられないのがもったいない!
世界的に有名なバーテンダー、絶品カクテル
そして、バーテンダーの世界大会「ワールドクラス2016」で緑茶を使ったカクテルなどのプレゼンテーションで準優勝に輝いた凄腕・藤井隆さんが監修した、絶品のオリジナルカクテルが並びます。これらはすべて「生茶」を使用してつくられたもの。 4種類あるカクテルの中でも、クリスマスの定番ドリンクである「エッグ・ノッグ」を生茶流にアレンジした「Queen’s eggnog」は、特に印象深いものでした。筆者もいただいたのですが、お茶の甘味とミルクと卵の甘味のバランスがちょうどよく、あっさりとした味わい。最後に茶粉の香りがふわっと残る、和と洋を感じさせるドリンクでした。
ゲストとして参加していたタレントのユージさんも一口飲んで「(このカクテルを)発売したほうがいいと思いますよ!」と絶賛。 ほかにも洋梨とキューカンバーと茶葉のさわやかなハーモニーが楽しめる「+pear」や、茶葉とワインを融合させた「Vin-cha」。さらには、スパイスの香る「Mulled tea」といったお茶にちなんだカクテルメニューがずらり。
味はもちろんのこと、見た目もそれぞれ可愛らしくインスタ映えすること間違いなし。ここでしか飲めないのがやっぱりもったいない!
ツリーや茶室が空間を演出
そして、クリスマスといえばツリーですね。花美術家の日向雄一郎さんが手がけた「茶箱ツリー」にも、もちろん和の意匠が盛り込まれていました。その名の通り茶箱から立ち上がる大きな盆栽のような形になっています。日向さんいわく「和のクリスマスツリーというテーマは難しく、洋にも和によりすぎてもいけないということで、ユーモラスなものになりました」とのこと。
最上部には朱色の花が彩られ葉の緑と調和し、クリスマスらしさが演出されていました。 質感にこだわったというオーナメントに描かれたイラストも、定番の星や靴下といったものから、鶴や扇子などの和を感じさせるものもあり和洋折衷といった趣き。
そんな世界にひとつの和風クリスマスツリーという絶好のインスタ映えスポットを前に、来場者のみなさんが様々なポーズをとって楽しく写真撮影をしていました。 また、フードコーナーとツリーを繋ぐ通路には「明かりの茶室」と名付けられたスポットも。
“人の気配を感じて明かりか点灯する”というインスタレーション的なエリア。電球の暖かい光に包まれ独特の雰囲気の中で飲むお茶も一興です。
クリスマスを、生茶と
ド派手ではないけど凛とした美しさのあった「茶会 Xmas Party by Namacha」。今年は「インスタ映え」が流行語に選ばれるほど、日常もイベントごとも写真を撮ってSNSやInstagramにアップすることが当たり前になりました。
そんな時代の中で「現代のライフスタイルに合う緑茶」を目指す生茶が提案するクリスマスパーティは、洗練された美を感じる日本的なもの。だからこそ一味違った「インスタ映え」を楽しむことができました。
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