池上高志、稲見昌彦ら参加! 第5回ニコニコ学会βシンポジウム

池上高志、稲見昌彦ら参加! 第5回ニコニコ学会βシンポジウム
池上高志、稲見昌彦ら参加! 第5回ニコニコ学会βシンポジウム
ニコニコ学会βシンポジウム」の第五回目が、12月21日(土)15:00〜22:00にかけて六本木にあるニコファーレにて行なわれることがわかった。前回から約8ヶ月ぶりの開催となり、2011年12月の発足から3年目を迎える。

「ニコニコ学会β」は動画Webサービス「niconico」から派生して誕生し、旧来の閉塞的ともいえる学会形式に捉われずに、ネット上で活躍するクリエイターや研究者、そして日本の独自性の高いネット文化とそこから生まれるコンテンツを自由に紹介し続ける有志による組織だ。実行委員会委員長はメディアアーティストの江渡浩一郎さん。これまでに『ニコニコ学会βを研究してみた』『進化するアカデミア 「ユーザー参加型研究」が連れてくる未来』という二冊の関連書籍も刊行されている。

今回で5回目を迎えるニコニコ学会βシンポジウムでは、「生命の境界」を探る研究に焦点をあてるとのこと。人工生命の研究を行なう池上高志さんによるセッションをはじめ、動植物の死を新たな生命誕生につなげる菌類、特にきのこから多様性と人類とのかかわりについて探るなど、意欲的なイベントとなっている。また、慶應義塾大学大学院教授の稲見昌彦さんを座長とする「第5回研究100連発」では、錯覚や錯視をテーマとし、人間が外界を認識する能力がいかに環境に依存しているかが明らかにされる。
ニコニコ学会βを解説してみた

日本最先端の〝知〟が集まる!

当日に行なわれるセッションの一覧を下記に掲載した。いずれも見逃すことのできない、熱い議論が繰り広げられることは間違いないだろう。
1st session「過剰性が創りだす構造と力」
座長:池上高志さん(東京大学大学院総合文化研究科・教授)

この10年、TVやインターネットを始めとし、アートや科学、産業界も過剰性という雲に覆われるようになった。そこにはロマンティックな科学の影はなく、バカでかい準線形システムのうごめく世界である。この世界における物質的、情報的過剰性が創りだす「構造と力」について、現在までにそれに触れている。人々から生の声を聞きつつ、今後どっちの未来にその雲が広がっているか、そのありうべき未来につっこむべき我々の装置はなにか。どのような変革をアートやサイエンスに迫るのか、それについて議論したい。
2nd session「いきものマテリアル(仮)」
座長:宮下芳明さん(明治大学総合数理学部 准教授)、福地健太郎さん(明治大学総合数理学部 准教授)

生き物のように柔らかく、生き物のように動き、生き物のように思考する。そんな材料はどこまで開発されているのだろうか。それらはいつ、どのようなかたちで私たちの生活に入り込み、生活を変えていくのだろうか。COI-Tプロジェクト「感性に基づく個別化循環型社会創造拠点」のメンバーをはじめとする、いきものマテリアルの研究者達を集め、その予想図を描いていくセッション。
3rd session「第5回 研究100連発」
座長:稲見昌彦さん(慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科 教授)

あの大人気セッション「研究100連発」が第5回ニコニコ学会βでも行われます。研究100連発では、第一線の研究者5名に、自身の研究を1人20個、合計100個を限られた時間で連続して発表いただきます。過去から現在に至るまでの多くの研究成果を連続して発表いただくことによって、研究成果を俯瞰いただき、その研究者の凄さを感じていただくとともに、連続発表から見えてくる研究者の興味や信念などを感じ取っていただければと思います。また、そこに詰まった研究の大変さや面白さを感じ取っていただければと思います。
4th session「菌放送局特番『きのこ会議』」
登壇者:保坂健太郎さん(きのこ研究者/国立科学博物館 研究員)、飯沢耕太郎さん(きのこ文学研究家/写真評論家)、伊沢正名さん(糞土師/糞土研究会 代表)
座長:とよ田キノ子さん(きのこ愛好家・ウェブデザイナー)、白水貴さん(菌類研究者/日本学術振興会 特別研究員)

たぐいまれな多様性を誇る菌類は、プロ・アマ、文・理問わず、様々なジャンルにわたって人々の心を捉えて止まない存在です。菌放送局特番「きのこ会議」では、菌類という生物の魅力をあらゆる側面から伝え、みなさまと共有することで、菌類の多様性を体現した場を創りあげたいと思います。菌類はどんな生き物なのか?文学のなかにも菌類がいる?菌類と人類のかかわりとは?などなど、これまであまり目にすることのなかった菌類の多様な魅力を共に掘り下げ、味わい尽くしましょう!
5th session「研究してみたマッドネス」
座長:橋本直さん(明治大学 専任講師/工学ナビ)、古山善将さん(デバイス作家 / エンジニア)

ネット上で活動している“野生の研究者”や本職の研究者、学生など約15名が、日頃取り組んでいる研究の成果を披露します。持ち時間は1人3分、今回のテーマは<「見る・見られる」の発見 >。「ニコニコできる研究」「研究でニコニコさせる」発表にご期待下さい!
以上、知的好奇心を刺激させられまくりそうなポップかつコアな5つのセッションで届けられる「第5回ニコニコ学会βシンポジウム」。会場がニコファーレという特殊な場所だということもあり、一般入場が可能なのかはまだ発表されていないが、ニコニコ生放送を使った中継は行なわれるので、是非ともチェックしてみて欲しい。

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