配信者向けオンラインクリニックサービス「haicoオンラインクリニック」が、VTuber/Vライバー311人を対象に「VTuber活動と生活・健康に関する実態調査」を実施した。
活動状況、生活リズム、睡眠、食生活、運動、身体症状、メンタルヘルス、医療受診、活動継続に関する意識など全26設問に渡りアンケートをとり、VTuber活動における生活/健康について調査している。
本調査では、配信者の約67%が精神的不調を経験。体調不良を押してでも活動を続ける人が少なくないことが浮かび上がっている。
睡眠時間は「6時間未満」が多め──回復しにくい睡眠の質も課題?
直近1ヶ月の睡眠状況についての設問では、164人が「日中に眠気がある」、150人が「寝ても疲れが取れない」などと回答。
睡眠時間を問う設問では「5~6時間未満」が34.7%、「3~5時間未満」が26%、「6~7時間未満」は17%となっている。

設問:直近1ヶ月の睡眠について/画像は「uyet media」より

設問:直近1ヶ月の平均睡眠時間について/画像は「uyet media」より
調査報告では、「極端な短時間睡眠者だけが多いわけではありません」としつつも、日中にも眠気が残り、疲れが取れないくらいには、睡眠による回復が十分ではないと指摘。
「夜間の配信やSNS対応」「配信後の高揚状態」などが睡眠の質に影響していると分析しつつ、「十分に回復できる睡眠が取れているか」という視点で配信者の健康チェックを行う必要性を提言している。
活動へのマイナス影響を恐れて、体調不良でも活動を続けるVTuber
「体調が優れないにもかかわらず活動を続けた経験がありますか」という設問では、「何度もある」39.2%、「ときどきある」29.3%が割合として大きい。
「ほとんどない」も16.1%はいるものの、合算して68.5%が少なくない頻度で、体調不良の中でも活動を強行しているようだ。

設問:体調不良でも活動を続けた経験について/画像は「uyet media」より
そして活動を休みにくい理由を尋ねる設問では、「数字が下がりそうだから」「リスナーに忘れられそうだから」「自分で決めた予定を守りたいから」が多く見られる。

設問:活動を休みにくい理由/画像は「uyet media」より
継続的な活動を止めることによる、チャンネル登録者や配信同時接続数の低下、および発表したスケジュールの撤回による信頼低下などを危惧し、無理にでも活動を続けようとしてしまう配信者特有の心理がうかがえる。
精神的不調を相談しにくい、配信者特有の事情とは?
精神的不調の経験を問う質問では、「ときどきあった」が41.2%、「よくあった」が25.7%と回答。
合算すると66.9%が精神的不調の経験があることになり、その割合はなかなかに多い。

設問:精神的不調の経験有無/画像は「uyet media」より
その上で、医師や医療関係者に理解してほしいことについて尋ねたところ、様々な回答が寄せられている。
「配信以外にもSNS運用や企画準備など多くの時間がかかること」「数字や反応が気持ちに影響すること」「本業や学業と両立していること」という活動における事情への理解はもちろん、「活動をやめる前提ではなく、続け方を一緒に考えてほしいこと」も挙げられているのが特徴だ。

設問:医師や医療関係者に理解してほしいこと/画像は「uyet media」より
しかし、心身の不調を医療機関に相談するのを後回しにした経験は、「よくある」が39.2%、「ときどきある」が29.6%と、こちらも半数以上を占める。
自由記述回答の紹介も加味すると、配信文化への背景から説明しなければいけないハードルの高さや、相談によって活動を辞めるよう勧められることへのおそれが、配信者にまとわりついていると考えられる。
配信者という仕事/在り方を理解し、その活動を止める方向ではなく、続ける方向で支援するべきでは──一連の調査報告は、このような結論で締めくくられている。
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