VTuberの名前を日本語入力システム(IME)で変換できるようにする「VTuber変換辞書」を巡り、同データセットを頒布する同人サークル・風とバーチャル編集部が、9月17日に声明を公開した。
VTuber本人の許可なく名前を収録/販売している点などについて一部から批判や懸念の声が出ていたことを受け、風とバーチャル編集部は専門家に確認。
その上で、「VTuber変換辞書」について、著作権や商標権、パブリシティ権、不正競争防止法、人格権、名誉感情、プライバシー権の観点から「侵害・違法性はない」と判断したという。
VTuber約1万人の名前と読みを収録 無許可での作成/販売を巡り一部で反発
「VTuber変換辞書」は、VTuberの「読み」と「名前」の組み合わせを登録した変換辞書データ。Microsoft IMEやGoogle日本語入力、ATOK、macOSの日本語入力などに対応している。

「VTuber変換辞書」ポスタービジュアル。記載されている名前は、よくある誤変換を羅列したもの
VTuberの歴史編纂/記録を行う同人サークル・風とバーチャル編集部が、8月15日・16日に開催された「コミックマーケット108」で頒布。その後、通販/ダウンロード販売サービス「BOOTH」上でも販売を開始した(価格は1800円)。
現在はVTuber約10,000人、20,014語を収録している。
また、9月5日には、「VTuber変換辞書」に収録されている名前を検索できるWebサイト「VTuber変換辞書 収録確認」が公開。Xでは、VTuber本人が同サイトで自身の名前を検索する投稿が相次いだ。
その中で、本人の許可なく名前を収録し、有料で販売していることへの反発が拡大。「名前を無断で使用して金儲けしている」など嫌悪感を示す声のほか、著作権や商標権、パブリシティ権など権利面を問題視する声も上がった。
こうした反応が広がる中、9月6日には、BOOTH側が「VTuber変換辞書」の販売を一時差し止める措置を実施。これに伴い「VTuber変換辞書 収録確認」も一時非公開となっていた。
BOOTHが非公開処置を謝罪「商品内容自体は問題なし」
「VTuber変換辞書」は、BOOTH上の商品ページが一時的に非公開となった後、約2時間で再公開されている。
今回、風とバーチャル編集部は、この対応を巡ってBOOTH事務局から受け取ったという回答も公開した。
それによれば、BOOTH事務局は商品内容について、利用規約と照らし合わせて「問題はございませんでした」と回答。一方、短期間で複数の通報が寄せられたことを受け、検証のため一時的に非公開化したとしている。
その後、商品内容と対応の妥当性を改めて精査した結果、非公開措置を継続する理由がなく、当初の判断が適切ではなかったとして制限を解除したという。
BOOTH事務局は、適切なプロセスを経ずに非公開化したことについて、風とバーチャル編集部側に謝罪。通報内容の精査や非公開措置の決定プロセスを改善すると説明したという。
「VTuber変換辞書」データの削除対応は原則せず
今回の声明の中で、風とバーチャル編集部は、「VTuber変換辞書」の内容削除などの要請についても対応方針を発表した。
削除した名前が過去のデータとの差分から判別されることで、そのVTuberへの誹謗中傷などにつながるリスクがあることを理由に、原則としてデータの削除を行わないとしている。
一方「VTuber変換辞書」によって損害または不利益を被った場合は、個別に削除対応すると説明。
ただし、すでに購入された過去バージョンのデータについては、テキストデータとして頒布している都合上、遡って削除することはできないとしている。
この記事どう思う?
関連リンク
1件のコメント


匿名ハッコウくん(ID:13938)
個人勢や企業に改めての謝罪と記載する許可を取るつもりはないんだな