「ヒプマイ」が壊す次元の隔たり EVIL LINE RECORDSフェスレポート

さらに熱狂の渦へ

圧巻のステージでオーディエンスを驚かせたのはロックバンド・ドレスコーズ

小松菜奈さんと菅田将暉さんがW主演をつとめたことでも話題になった映画『溺れるナイフ』の主題歌「コミック・ジェネレイション」のイントロが流れた瞬間、フロアからは歓声が起こった。

会場が徐々にヒートアップしていく中、新作アルバム『ジャズ』のリード曲「エリ・エリ・レマ・サバク􏰁タニ」、映画『GANTZ:O』の主題歌となった「人間ビデオ」と、人気曲を次々と歌唱していく。ラストは、ももいろクローバーZに提供したナンバー「天国のでたらめ」のセルフカバーを初披露した。 会場がドレスコーズの世界に引き込まれる中、玉井詩織さん(ももいろクローバーZ)とTeddyLoidが登場。

ロックバンド・頭脳警察の楽曲で、故・内田裕也さんのトリビュートの意味も込めて制作された「コミック雑誌なんかいらない」を、TeddyLoidがアレンジ/プロデュースしたフェス限定のコラボカバー曲を披露。アグレッシブに歌い上げ、会場をさらに沸かせた。

特徴的なエレクトロサウンドが鳴り響き、今度はTeddyLoidによるパフォーマンスがスタート。

「Game Changers (LAST BOSS Mix) with 中田ヤスタカ (CAPSULE)」、「Winners feat. Reol & Giga」。「もののけ姫 2018 feat. MeraLoid (TeddyLoid EDM Remake)」「Forever Love (VIP Mix)」と立て続けに披露。隙間なく展開するダンスビートでオーディエンスをあおり、フロアを一気にパーティ会場へと染め上げた。 その流れを引き継ぐかのように、木村昴さんや白井悠介さんら人気男性声優12人による音楽原作キャラクターラッププロジェクト『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』より、かつて存在していた伝説のチーム・The Dirty Dawgのステージが開幕。

悲鳴にも似た歓声が沸き起こる中、DJにTeddyLoidを迎え、すぐさま「T.D.D LEGEND」で圧巻のラップを繰り広げる。「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Special Medley」では、Division All Starsの代表曲3曲をThe Dirty Dawgによる一夜限りのスペシャルメドレーで披露。その力を大いに見せつけるパフォーマンスを行った。

最後まで走り抜けるももクロちゃん

ここまでずっと盛り上がりを見せてきたフェスも終盤に差し掛かかったとき、ファンにはお馴染みの楽曲「overture 〜ももいろクローバーZ参上!!〜」でももいろクローバーZが登場。

まずは激しいギターサウンドが特徴の「黒い週末」を熱唱し、続いて最新アルバムのリード曲「The Diamond Four」や、代表曲「行くぜ!怪盗少女 -ZZ ver.-」を披露。キャッチーで疾走感のあるナンバーと色鮮やかな照明に合わせて客席のサイリウムは軽やかに揺れ、曲に合わせていくつものコールが飛んでいた。 リーダーの百田夏菜子さんが「お前ら全員働けー!」と叫んでスタートした「労働讃歌」では、作詞を担当した特撮・大槻ケンヂさんが登場。まさかのサプライズコラボが実現した。 そして、満を辞してロックバンド・特撮のステージが開幕。およそ3年ぶりの再始動を発表したばかりの特撮だが、まったくブランクを感じさせない迫力で「オム・ライズ」、「アングラ・ピープル・サマー・ホリディ」を披露。 「人として軸がぶれている」でさらに貫禄を見せつけると、今度は大槻ケンヂの呼び込みによってイヤホンズが登場し、「林檎もぎれビーム!」でサプライズコラボを披露。強烈なインパクトを残した。 トリを飾ったのは、特撮×ももいろクローバーZによるフェス限定の新録コラボ楽曲「パーティーは今」。特撮を象徴するヘヴィなロックサウンドにももクロの歌声が融合した、まさにフェスのフィナーレに相応しいナンバーを投下し、会場はこの日一番の熱気に包まれた。 全出演者のライブが終了し、出演アーティストが再びステージに集結。各アーティスト達のMCの最後を飾った特撮の大槻ケンヂさんは、「これからもEVIL LINE RECORDをアーティストみんなでどんどん盛り上げていくのでみんな是非応援してねー!」と集まったファンへ感謝を述べつつレーベルを代表して場を締めくくった。

鳴り止まない拍手と歓声の中で出演者はステージをあとにし、この日の公演は幕を閉じた。 【写真80枚超】熱気伝わるライブをもっと見る

<セットリスト>
M01. The Three Musketeers Mic Relay/サイプレス上野とロベルト吉野×月蝕會議×The Dirty Dawg(from「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-」)
M02. 死んでよダーリン/月蝕會議
M03. 行方知レズ/月蝕會議
M04. INTRO/サイプレス上野とロベルト吉野
M05. ぶっかます/サイプレス上野とロベルト吉野
M06. ヒップホップ体操第二/サイプレス上野とロベルト吉野
M07. Yokohama La La La/サイプレス上野とロベルト吉野
M08. 新次元航路/イヤホンズ(Band:月蝕會議)
M09. あたしのなかのものがたり/イヤホンズ(Band:月蝕會議)
M10. 抱きしめたって、近過ぎて/清 竜人
M11. 平成の男/清 竜人
M12. 痛いよ/清 竜人
M13. 竜人くんが大好きです♡/イヤホンズ×内藤るな・高井千帆・平瀬美里×清 竜人
M14. 星が降る街/B.O.L.T
M15. コミック・ジェネレイション/ドレスコーズ
M16. エリ・エリ・レマ・サバク􏰁タニ/ドレスコーズ
M17. 人間ビデオ/ドレスコーズ
M18. 天国のでたらめ/ドレスコーズ
M19. コミック雑誌なんかいらない/玉井詩織(ももいろクローバーZ)×ドレスコーズ×TeddyLoid
M20. Game Changers (LAST BOSS Mix) with 中田ヤスタカ (CAPSULE)/TeddyLoid
M21. Winners feat. Reol & Giga/TeddyLoid
M22. もののけ姫 2018 feat. MeraLoid (TeddyLoid EDM Remake)/TeddyLoid
M23. Forever Love (VIP Mix)/TeddyLoid
M24. T.D.D LEGEND/The Dirty Dawg(from「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-」)、DJ(TeddyLoid)
M25. ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- Special Medley/The Dirty Dawg(from「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-」)、DJ(TeddyLoid)
M26. overture 〜ももいろクローバーZ 参上!!〜/ももいろクローバーZ
M27. 黒い週末/ももいろクローバーZ
M28. The Diamond Four/ももいろクローバーZ
M29. 行くぜ!怪盗少女 -ZZ ver.-/ももいろクローバーZ
M30. 労働讃歌/ももいろクローバーZ with 大槻ケンヂ
M31. オム・ライズ/特撮
M32. アングラ・ピープル・サマー・ホリディ/特撮
M33. 人として軸がぶれている/特撮
M34. 林檎もぎれビーム!/特撮 with イヤホンズ
M35. パーティーは今/特撮×ももいろクローバーZ 「EVIL LINE RECORDS 5th Anniversary FES."EVIL A LIVE"2019」セットリスト

後日特番の放送も決定

このイベントはチケットが即日完売したことを受けて、後日MTVニコニコ生放送による放送が事前に告知されていた。

ニコニコ生放送ではインタビューを交えた特別番組として8月24日(土)に、MTVではこの番組だけのオリジナル編集による内容として9月下旬にオンエアされることが決定。それぞれの異なる放送内容となり、両チャンネル視聴が必須のプログラムだ。

ひとつのジャンルやコンテンツに縛られることなく、トータルで音楽・映像作品のプロデュースやメディアミックス化を手がけるレーベル・EVIL LINE RECORDSだからこそ実現できた幻の一夜を、再びその目で見届けよう。

ちなみに当日のセットリストがSpotifyのプレイリストとして配信中。興奮を何度でも楽しめるので要チェックだ。 ※記事初出時、一部表記に誤りがございました。お詫びして訂正いたします。

フェスの季節です!

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