連載 | #15 コミックマーケット90

島本和彦『シン・ゴジラ』本がコミケを席巻! 完売後に本人直撃「とんでもないことになった」

スタッフが最後尾を見失うほどの大行列…!

夏コミ最終日、10時の開場からほどなくして西ホールにたどり着いた筆者が目にしたのは、「ウラシマモト」からどこまで伸びているのかわからない大行列でした。 午前中から完売まで終始、「ウラシマモト」を中心とした西ホールは、とんでもない行列で埋め尽くされていました。 筆者「最後尾はどこですか?」コミケスタッフ「わかりません」筆者「どれくらい並んでいるんですか?」コミケスタッフ「見当もつきません」…。 シン・ゴジラ来襲に混乱を来す市民と対策本部さながらの様相。 そして13時前には、ついに完売報告が…!

島本和彦先生コメント「盛り上がりすぎて、とんでもないことになった」

『シン・ゴジラ』本完売後も、『ラブライブ! サンシャイン!!』本などの購入者で賑わうウラシマモトブース

行列の待機中、とても近付くこともできなかったウラシマモトでしたが、『シン・ゴジラ』本が完売し、落ち着きを取り戻したブースにいらっしゃった島本和彦先生にコメントをいただくことができました。

──『シン・ゴジラ』本が大盛況でしたが、どういうお気持ちからつくることにされたんでしょうか? 盟友・庵野監督を賞賛したいという気持ちでしょうか? あるいは、ライバルとしての悔しさの方が大きかったのでしょうか?

島本和彦先生 友達が良いもの(作品)をつくったら、(それを)応援することによって、特撮映画界とか、全体のプラスになるんじゃないかな、という気持ちで動いたのが本音です。 ──共に盛り上げたい、と。

島本和彦先生 まあ、今回薄い本(同人誌)はつくったんだけど、その後になって、また向こうから「発声可能上映を用意しました」とか色んなものが出てきて、盛り上がりすぎてとんでもないことになった。そうするんだったら先に話を持ってきてよ、いきなりふっかけないでよって感じ(笑)。

──先生のために用意されたという「発声可能上映」について、庵野さんからご連絡はあったんでしょうか?

島本和彦先生 (発声可能上映に)行けないという流れになった時に、「来てくれ」というメールはありましたけどね。そしたら行かざるを得ないよ(笑)!

──島本先生から庵野監督に『シン・ゴジラ』の感想を送ったり、作品について語り合ったり、といったことはされたんですか?

島本和彦先生 それは秘密です! あんまり内情をバラすと面白くないからね。

──確かに。では最後に、購入できなかったという人も大勢いる『シン・ゴジラ』本、再販などの予定はないのでしょうか?

島本和彦先生 やっぱり今だけの追い風だから、再販の予定はないですね[注]。本当はネタバレを入れた内容にしようかとも思ったんだけど、いまだにネタバレを避けてみんなTwitterで感想を言い合っている状況を見て、描ける範囲でのことを描いているという意味でも、今だけのものなので。

──お祭り的な意味合いが強い、ということですね。

島本和彦先生 そうです。ただ、私が一番感動したことに関しては描いてあります。

──では、どうしても読みたいけど手に入れられなかった人は、購入した知り合いとかに見せてもらうしかないですね。お忙しい中、ありがとうございました!

[注]同日夜の島本和彦先生のツイートにて、やはり再販がかかる可能性を示唆されています ※記事初出時、一部に誤字がございましたのでお詫びして訂正いたします
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