概要
10代後半からラップ制作を開始し、プロデューサーの318らと活動。2012年11月にKOHH名義でミックステープ『YELLOW T△PE』を発表した。
2014年にはアルバム『MONOCHROME』をリリース。
自身の家庭環境や貧困、友人、日常について、難解な比喩を避けた直接的な言葉でラップするスタイルが注目を集めた。
「貧乏なんて気にしない」をはじめ、それまでの日本語ラップで必ずしも積極的に語られてこなかった弱さや貧困、家族についても、自身の現実として率直に楽曲へ落とし込んだ。
2015年には韓国のラッパー・Keith Apeの「It G Ma」にLootaらとともに参加。
日本・韓国のラッパーが参加した同曲がYouTubeを通じて世界的に拡散されたことで、KOHHの名前も海外のヒップホップリスナーへ広く知られるようになった。
その後、2016年にはFrank Oceanのアルバム作品へ参加し、宇多田ヒカルのアルバム『Fantôme』収録曲「忘却 featuring KOHH」で共演。
2018年にはMariah Carey『Caution』日本盤関連楽曲「Runway feat. KOHH」に参加するなど、日本国内にとどまらない活動を展開した。
2018年には88risingによる北米ツアー「88 DEGREES & RISING TOUR」に参加。
一方、ファッションモデル、アート制作、地元・王子のショップ「Dogs」のディレクションなど、音楽以外にも活動領域を広げた。
2020年1月、ライブ「KOHH Live in Concert」で、自身の次作を最後にKOHHとしての活動を終える意向を表明。
同年4月にアルバム『worst』を発売し、2021年末のザ・クロマニヨンズとのツーマンライブをもってKOHHとしての活動を終了した。
その後も千葉雄喜として、文芸誌『文學界』でのエッセイ連載、映像制作、ファッション、アートなどに携わった。
2024年2月、シングル「チーム友達」で本名名義の音楽活動を開始。
同曲を起点に再び国内外で大きな注目を集め、翌2025年には日本武道館で自身初のワンマンライブを開催。アメリカ・ロサンゼルスを新たな活動拠点とし、世界規模で活動するアーティストへとキャリアを広げている。
プロフィール
- 名前:千葉雄喜
- 読み:ちば ゆうき
- 英語表記:Yuki Chiba
- 生年月日:1990年4月22日
- 出身地:東京都北区王子
- 職業:ラッパー、アーティスト
- 旧活動名義:KOHH
- 活動開始:2000年代後半
- KOHH名義でのデビュー:2012年
- 千葉雄喜名義での音楽活動開始:2024年
- 所属:300 Entertainment Japan/Warner Music
- 自主レーベル:YC Sounds
- 主なアルバム:『STAR』『億万長者』『永遠』
- 主な楽曲:「チーム友達」「誰だ?」「武道館」「BANK」「チェーンが歌う」「アニョハセヨ」「まーいいや」「死ぬか生きるか」
- 主な海外コラボレーション:Megan Thee Stallion、Frank Ocean、Mariah Careyなど
- 主な活動拠点:東京、ロサンゼルス
KOHH:日本語ラップを世界へつないだ存在
千葉雄喜を理解する上で、KOHH名義で築いたキャリアは欠かせない。
2010年代前半、日本のヒップホップが海外へ直接届く経路は現在ほど整備されていなかった。
KOHHはYouTube、海外メディア、SoundCloud以後のネット文化などを通じ、海外のヒップホップリスナーからも早い段階で注目された日本人ラッパーの一人だった。
2015年のKeith Ape「It G Ma」は、その象徴的な作品である。
韓国、日本のラッパーが参加した楽曲はインターネットを介してアメリカを含む世界へ拡散。
アジアのヒップホップが欧米のシーンから直接参照される流れを加速させた作品の一つとなった。
KOHHは翌2016年にFrank Oceanの作品へ参加。
同年には、宇多田ヒカルが約8年半ぶりに発表したオリジナルアルバム『Fantôme』の「忘却 featuring KOHH」に客演した。
2018年にはMariah Careyのアルバム『Caution』日本盤関連曲「Runway feat. KOHH」にも参加。
日本語で活動するラッパーが、自身のスタイルを大きく変えることなく世界的なアーティストの作品へ参加するキャリアを築いた点は、2010年代の日本語ラップ史でも重要な出来事となった。
「Mamushi」で再び世界へ
「チーム友達」による復帰から数か月後、千葉雄喜はMegan Thee Stallionの楽曲「Mamushi (feat. Yuki Chiba)」へ参加した。
同曲は2024年6月にリリースされたMegan Thee Stallionのアルバム『MEGAN』に収録。千葉雄喜は日本語と英語を交えながらラップを披露。
楽曲はTikTok上でダンスとともに世界的に拡散。米Billboard Hot 100で最高36位、Billboard US Rhythmic Airplayでは1位を記録した。
2024年の「MTV Video Music Awards」では「Best Trending Video」を受賞。
千葉雄喜はMegan Thee Stallionと同アワードのメインステージでも同曲を披露した。
KOHH時代にも世界的アーティストとのコラボレーションを経験していたが、「Mamushi」は自身がメインの声の一つとして参加した楽曲がアメリカの大規模チャートへ到達した、キャリアでも重要な世界的ヒットとなった。
『ジョジョ』ED「死ぬか生きるか」
2026年9月25日には、シングル「死ぬか生きるか」をリリース。
同曲はアニメ『スティール・ボール・ラン ジョジョの奇妙な冒険』のエンディングテーマとして書き下ろされた楽曲で、千葉雄喜にとって初のアニメ作品への書き下ろし曲となる。
プロデュースはDr. Luke、ミックスはSerban Gheneaが担当した。
KOHH時代から自身の人生、生と死、家族などを繰り返し楽曲の題材としてきた千葉雄喜にとって、「死ぬか生きるか」という極めて直接的なタイトルは、それまでの表現とも接続する。
インターネットやクラブカルチャーから支持を獲得してきたラッパーが、世界的な漫画/アニメシリーズのテーマ曲を担当するまで活動領域を広げた作品でもある。
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