これまで都内の街で撮影しカットアップしてきた即興映像「New Cinema Parallel」の展示や、アーケード対戦ゲームをモチーフにした空間インスタレーション作品を公開。
YENTOWNドキュメンタリー手がけた布村喜和
山口県出身、1991年生まれの布村喜和さん。2016年、今や日本のヒップホップシーンを担うクルー・YENTOWNを撮影したドキュメンタリー映像「YENTOWN:NeoTokyoの今を生きるヒップホップクルー」を監督。
CME, that's why we bring dogs. from HOMURA YOSHIKAZU on Vimeo.
彼が立ち上げた実験的な映像プロジェクト「New Cinema Parallel」(NPC)は、東京都内の街へとくり出して撮影した映像をカットアップして、即興的に映画創作を行うという試み。
本展では、これまでの制作されてきたNPCのリールの展示をはじめ新作となる「NCP720 Akihabara/Shin-Kokuritsukyogijo」が公開される。
「NCP720」のステイトメント
「NCP720」ステイトメント
『NCP』を行う際に必要とするものは、街とカメラである。そして、もっとも重要なものが「(温もりある)接触」である。「NCP720」では、『NCP』で生じる映画行為や映画意識の陽炎を投影する。
映画館のスクリーンやスマートフォンなど画面の大小を問わず、2018年現在における映画の視聴形態では「接触」が希薄である。また映画製作者においても、既存の視聴形態を超える提案や投機は、生産される映画の本数に比べ圧倒的に少ない。商業映画においては「興収」に注力した視聴形態や営業形態がとられている。
また、Webと映像表現が接近して言霊を得た「動画」という映像形態がオンライン空間では活性化している。動画プラットフォーム・YouTubeの CEOは「1分につき400時間アップロードされる」と語る。動画のブラックホールとも呼べるそのオンライン空間は、「接触」ではなく「解脱や解放」などセルフプレジャー的な知覚の一助として機能していると考える。
商業映画の「興収」、オンライン空間の「解脱や解放」、これらがもたらす「非接触」な視聴体験では『NCP』の投影は叶わない。また、こうした視聴環境下では「(温もりある)接触」を標榜する声なき映画は生まれては、虚しく死んでゆくだろう。
「NCP720」では、これらの映画の視聴形態に最適な空間を作品として提示する。
刺激を求めるすべての不良少年少女よ。
冷たい夜風と、温かな缶コーヒーを。
その時、映画は生まれる。
彼の手がけた映像

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イベント情報
布村喜和「New Cinema Parallel -A Piece of HOMURA Yoshikazu展」
- 期間
- 2018年11月30日(金)から12月23日(日)
- 水/木 /金 18:00から20:00 土/日 14:00から20:00
- 場所
- 東京・渋谷区神宮前のFL田SH(フレッシュ) 東京都渋谷区神宮前3-38-11 原宿ロイヤルビル302
- イベント
- オープニングレセプション
- 11月30日(金)18:00から22:00
- NPCワークショップ
- 12月8日(土)10:00から13:00
- クロージングパーティー 平成ジャンプ!
- 12月21日(金)18:00から22:00
- 映画『CME,that’ s why we bring dogs.』上映
- 12月7日(金)20:30から22:00
- 12月14日(金)20:30から22:00
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