タイ、ヤバい　自主制作アニメのクオリティが半端じゃない件

いま、タイの自主制作アニメのクオリティーがヤバい！　と、じわじわと話題を集めている。その話題の中心人物は、タイ人クリエイターのNiccaさん。日本の商業アニメにも引けを取らないハイクオリティな作品を多数制作している。

商業作品と見まがうそのクオリティ

Niccaさんが一番最近公開したのは、「球から光に ~from BALL to LIGHT~」という1分弱のショートアニメーション。

登場人物は3人の女の子と、1匹のフェレットのような動物。女の子はそれぞれピンク・イエロー・ブルーがテーマカラーとなっており、日本の魔女っ娘アニメを連想させるカラーリングだ。

とある球を踏んてしまうところから物語は始まる。瞬間、白い煙に包まれると、目の前にクッキングスタジオが登場。3人で協力して大きなロールケーキをつくる、というストーリーとなっている。

自主制作アニメ「球から光に ~from BALL to LIGHT~」

セリフもなく、映像だけ見れば日本のスタジオで制作されたと言われても何の違和感もない。しかし、これは自主制作であり、タイでつくられたものだというから驚きだ。「ジャパニメーション」と呼ばれ、アニメ分野で先進国と言われる日本だが、うかうかしていられないかも!?

透き通る画作り、3DCGも使いこなす幅広い表現力

Niccaさんは他にもいくつかの自主制作アニメを制作・公開している。その中でも特に人気が高いのが、2013年1月に公開された「PocketAnimationProject - 僕らのたび」だ。アニメ『リトルバスターズ！』のBGM「僕らの旅」だ。歌詞に合わせた展開で、こちらも完成度は非常に高い。

自主制作アニメ「PocketAnimationProject - 僕らのたび」

さらに、この作品のストーリーボードやレイアウトなどを完成版と比較した動画も公開しており、Niccaさんの制作過程を見ることができる。ぜひこちらも合わせて見て欲しい。 また、この作品に登場している青髪の女の子は、タイの創作系Web掲示板「Pocket Online WebBoard」のオリジナルキャラクター「スターたん」で、Niccaさんは他にも、彼女が登場する3DCGアニメーションやイラストも多く制作している。 なお、NiccaさんのFacebookページなどを見るに、どうやら現在は日本で制作活動をしているようだ。日本語も勉強中のようで、日本語とタイ語を使って作品の紹介をしている。今後の活動にも要注目！

文：たかはしさとみ