米ホワイトハウスの公式Xが9月9日(水)、任天堂のゲーム『ゼルダの伝説 時のオカリナ』を彷彿とさせる広報動画を投稿した。
投稿には「Hey! Listen!」という一文が添えられている。これは『時のオカリナ』に登場する妖精・ナビの印象的な呼びかけとして知られるフレーズだ。
動画には「The Legend of Trump Make America Great Again」と題したロゴが登場。ローポリゴン調のドナルド・トランプ大統領がホワイトハウスへ向かう様子などが描かれ、『時のオカリナ』のものとみられるUIやBGMも使用されている。
直近でも、政権の移民政策などをモチーフにした複数のゲームを公開していたホワイトハウス。もはや“やりたい放題”の様相を呈している。
『時のオカリナ』リメイク発表直後に動画を投稿
『ゼルダの伝説 時のオカリナ』をめぐっては、任天堂が前日の9月8日夜、YouTubeチャンネルで「ゼルダの伝説40周年 Direct 2026.9.8」をライブ配信したばかり。
番組では、1998年にNINTENDO 64向けに発売された名作『ゼルダの伝説 時のオカリナ』のフルリメイク版を、Nintendo Switch 2向けに11月5日(木)に発売すると発表。
グラフィックを一新したゲームプレイ映像などが披露され、大きな話題を集めていた。ホワイトハウスによる今回の投稿は、その直後というタイミングで行われたことになる。
現時点で、任天堂から今回の動画について公式な声明は確認できていない。
直前には『テトリス』風ゲームをひっそり削除
トランプ政権によるゲームを取り入れた広報は、今回がはじめてではない。
ホワイトハウスは9月3日にも、政権の政策をモチーフにしたミニゲームを掲載したWebサイト「ARCADE」を公開。
『テトリス』を思わせる「Build the Wall」をはじめ、『Flappy Bird』やいわゆる「スネークゲーム」などに似た作品、計5タイトルが公開された。
「Build the Wall」はブロックを積み上げながら、アメリカ南部の国境へ押し寄せるゾンビを防ぐという内容。トランプ政権が推進する国境政策をゲーム化したものだった。
これに対して、『テトリス』の知的財産を管理するThe Tetris Companyは声明を発表。同作の制作には関与しておらず、『テトリス』ブランドや知的財産の使用を許諾していないと説明し、「著作権侵害を非常に深刻に受け止めている」と表明した。

The Tetris Companyの声明/画像は公式Xより
その後、「Build the Wall」は「ARCADE」から削除。ただし、ホワイトハウスは削除理由を説明しておらず、The Tetris Companyの声明を受けた措置なのかは明らかになっていない。
なお、他の4作品は引き続き公開されている。
ポケモン、遊戯王、『Wii Sports』──米政府の相次ぐポップカルチャーの政治利用
ホワイトハウスをはじめとしたアメリカ政府機関の公式SNSでは、2026年に入ってからゲームやアニメなどのポップカルチャーを取り入れた投稿が相次いでいる。

『ゼルダ』風のポリゴンで表現されたドナルド・トランプ大統領/画像はホワイトハウスのXより
3月には、ホワイトハウスが『ぽこ あ ポケモン』を思わせる画像を公開。The Pokémon Company Internationalは米メディアの取材に対し、制作や配信への関与を否定し、知的財産の使用も許可していないと説明した。
同月には、イランへの攻撃を題材にした広報動画でアニメ『遊☆戯☆王』の映像を使用。アニメ公式が「原作およびアニメ関係者は一切関与しておらず、当該知的財産の使用を許諾した事実もございません」と声明を発表している。
さらに、任天堂の『Wii Sports』を思わせる映像と実際の軍事行動の映像を組み合わせた投稿も行われるなど、ゲームやアニメの表現を政治広報へ取り込む事例が続いてきた。
The Tetris Companyが批判し、「Build the Wall」がサイトから姿を消した直後に投稿された今回の『ゼルダの伝説 時のオカリナ』風動画。
シリーズ40周年、そしてリメイク版発表で『ゼルダ』への注目が高まるタイミングでの投稿だけに、今後、任天堂が何らかの反応を示すのかも注目される。
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